「公明党は敵だ」――。東京都議選(7月12日投開票)の応援演説で、自民党都連幹部がこう受け取られかねない発言をしたとして、波紋を呼んだ。自民党幹部も「自公の選挙協力に影響しかねない」と気をもんでいる。 前参院議員の保坂三蔵・都連会長代行が11日、荒川区の立候補予定者の事務所開きで演説。同区選挙区(定数2)では自民、公明、民主、共産の4人が立候補を予定するが、出席者によると保坂氏は「民主党に1議席取られたら残り1議席を自民、公明で争うことになる」と述べた。 保坂氏は朝日新聞に「『コアの自民党支持者が頑張らないといけない。表に出たら全部敵だと思って有権者を説得してくれないといけない』と述べたが、公明党を批判したわけではない」と説明した。公明党幹部は「それくらいの発言で目くじらを立てない」と静観している。