「はやぶさ2」は、2010年に帰還を果たした初号機「はやぶさ」をベースに開発されましたが、外観上の変化として際立っているのが2枚の円板の存在です。なくなったものに注意すれば、それらは新しいアンテナに違いないと気付く方は多いはず。ご明察です。でも、1つであったものが2つに。「はやぶさ2」からは、初号機でも使用したXバンド(約8GHzの周波数で振動する電磁波)に加え、Kaバンド(約32GHzの周波数の電磁波)も利用することになりました。 「はやぶさ2」のXバンドのアンテナは、初号機のようなパラボラアンテナではなく、金星探査機「あかつき」から採用された軽量で高効率な送信専用の平面アンテナを使用する予定でした。そのため、Kaバンドの送信アンテナも探査機全体のバランスから、同じ形状・寸法の平面アンテナとすることに決まりました。Xバンドでの開発実績から、Kaバンドへの展開も技術的に難しくないと考えたの