「私には、あのまま素通りすることだってできた。あの女性が投資しようとどうしようと、知らん顔を決め込むことだってできたんだ」 「しかしあなたにはできなかった」とフロストは言った。「そんなことの出来る人間じゃないんですよ、あなたは。このおれとよく似てる。われわれみたいな人間は、ただしいことをやって、その見返りに面倒を背負いこんでしまいます。ところで、煙草をお持ちじゃないですかな? 持っていたら、一本恵んでほしんだが……」 「そういえば、友人ち賭けをして痰壷の中身を飲んだ男の話は聞かせたかな?」 「ああ聞いた――なんとも悦ばしい話題だな。飯どきだっていうのに」 Poopenさんの「ぽっぺん日記」で紹介されていた一冊。 ミステリーに手をだすきっかけが欲しいな~(きっかけがないと出来ない意思薄弱さorz)と思っていたところに、面白そうな書評を見つけたので、思わず密林でぽちっと。数日で読了。 イギリス