書いた人:大水洋介 1982年生まれ。青森県東津軽郡平内町出身。プロダクション人力舎所属のお笑いコンビ「ラバーガール」のボケ担当。 (画像/PIXTA) 青森は厳しく、優しい街である。 高校を卒業するまでの18年間、青森県の平内町という場所で過ごした。冬は1メートル以上の雪が積もり、毎朝雪かきをしなければ家を出られない。大きな道は除雪車が雪を片付けてくれるが、歩道は除雪出来ないので雪がどんどん溜まっていき、車よりも高い場所を歩くこともある。 僕が通っていた青森南高校は校門まで50メートルほどの一本道があり、道の両サイドが田んぼだったので風を遮るものがなく、通称「南高ブリザード」と呼ばれる猛吹雪の中登校していた。無事校門を過ぎると生きている喜びを実感できたものだ。 民家の軒先には巨大なつららがいくつも出来る。気温が上がると屋根の雪が溶けるので、油断して屋根の下を歩いていると、半分溶けたつらら
