民謡など日本のルーツ・ミュージックを消化吸収して独自のサウンドを作り上げた先駆者として、ソウル・フラワー・ユニオンの名前を挙げる方も多いことだろう。そのフロントマンである中川敬が2枚目のソロ・アルバム『銀河のほとり、路上の花』を完成。新曲やセルフ・リメイクのほか、二階堂和美や高田渡のカヴァー、そしてハワイの日系人の間で受け継がれてきた「ホレホレ節」のリメイクも含む、実に彼らしい内容の一枚となった。中川いわく「最初はモータウンやドアーズをひたすら速くしたような音楽をやろうと思ってた」というニューエスト・モデルから、93年のソウル・フラワー・ユニオンへの移行、阪神淡路大震災の被災地慰問から生まれたソウル・フラワー・モノノケ・サミットまで、“民謡”をキーワードに多岐にわたって話を訊いた。 日本の民謡は、家出したいと思っていた若衆にとってはまさに故郷そのものなわけであって。“ここから飛び出したい”
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