1998年3月6日、コネチカット州ニューイントンでの出来事である。いつものように定時に「コネチカット・ロッテリー」(ロト6のような宝くじを販売している会社)に出勤した会計士のマシュー・ベック(35)は、30分後に自動拳銃と肉切り庖丁を携えて重役室へと向かい、以下の4人の上司を殺害した。 マイケル・ローガン(33・情報業務主任) リンダ・ムウィナウチク(38・財務部長) フレデリック・ルベルマン(40・副社長) オット・ブラウン(54・社長) ベックはまず、マイケル・ローガンのオフィスで彼の胸に銃撃し、肉切り庖丁で切りつけた後、リンダ・ムウィナウチクに3発の銃弾を浴びせた。その際にベックは冷淡に、 「バイバイ」 と口にしたと伝えられている。次いでフレデリック・ルベルマンを射殺したベックは、逃げるオット・ブラウンを追い掛けた。駐車場まで逃げたブラウンはつまずいて転倒した。彼は叫んだ。 「殺さな