商標権侵害を理由に中国の複数都市において「iPad」の販売が突如中止され、大きな話題になっている。もともとは中国のある企業が「iPad」の商標権を盾にAppleに損害賠償請求を求めたことが発端だが、現在では米Amazon.comが中国版サイトでiPad販売を中止したり、さらには原告企業が次期「iPad 3」の輸出差し止め請求を行うなど、しだいに事態や行動がエスカレートしつつある。いま中国でAppleに何が起きているのだろうか。 中国における"iPad"の商標権が焦点 この問題については状況が複雑なため、時系列を追って解説していこう。 事件の発端となる「iPad」の商標権は、中国の深センに本社を置く唯冠科技(Proview Technology)という企業が2000年に登録申請を行ったことが複数の報道から伝えられている。ただし、申請年については報道や情報ソースによって「2000年」「2001