日本の大学に留学する中国人が増えている。南モンゴル出身で静岡大学教授の楊海英さんは「それ自体は問題ではない。ただ、彼らが多数派になった時に大きな問題がおきるだろう」という。ライターの山川徹さんが聞いた――。(後編/全2回) 【写真】長崎県長崎市にある孔子廟 ■中国人留学生爆増による現場教師の悲鳴 (前編より続く) ――最近、中国人留学生は10万人を超え、東京大学の大学院生では5人に1人が中国人留学生になりました。 【楊】日本に中国人留学生が増えること自体が問題ではありません。ただし中国政府の公式見解を教育された中国人留学生は、国際的にスタンダードな歴史を決して受け入れようとはしません。教えると逆に反論されて、議論ができなくなってしまいます。 例えば、「チンギス・ハンは本当に野蛮だったのか」という議題に対し、漢文との史料だけでなく、モンゴル語やチベット語、ウイグル語の碑文など多種多様な史料を
