小笠原諸島の南島(手前)と父島=21日、朝日新聞社機から、堀英治撮影 パリで開かれているユネスコの世界遺産委員会は24日、日本政府が推薦した小笠原諸島(東京都)を世界自然遺産に登録することを決めた。大陸と一度も地続きになっておらず、独自の進化をとげた動植物が多いことなどが評価された。 小笠原諸島は、東京都心から南に約千キロ離れた大小約30の亜熱帯の島々。現在も公共の交通機関は東京から片道25時間半の船便だけだ。登録区域は父島、母島の居住地などを除く陸域6360ヘクタール、海域1580ヘクタールとなる。 国内の世界自然遺産は、1993年の屋久島(鹿児島県)と白神山地(青森、秋田両県)、2005年の知床(北海道)に続き4件目となる。 世界遺産委員会の諮問機関である国際自然保護連合は、昨年7月に小笠原を視察した。樹木やシダ植物などの3割以上、カタツムリ類の9割以上を固有種が占めることや、