文部科学省は17日、南極に物資を運び日本に帰る途中だった南極観測船「しらせ」が、南極沖で暗礁に乗り上げ、運行出来ない状態になっていると発表した。 乗組員らにけがはない。 2重になっている船底の外側で浸水が確認されたが、内側の船底は損傷しておらず、燃料は流出していない。暗礁から離れられれば、航行できる状態だという。18日未明(日本時間)に満潮を利用するなどして、暗礁からの脱出を試みる。 同省によると、「しらせ」は16日午後、昭和基地の東にあるマラジョージナヤ基地沖700メートルで暗礁に乗り上げた。17日午後の満潮時に、排水しながら暗礁から出ようとしたが、失敗したという。今後は、おもりを船の後部にまとめるなどして、乗り上げている部分を浮かせ、再度脱出を試みる。食料などは十分に積み込んでおり、乗組員の健康にも問題はないという。