1960年代後半に登場したプレートテクトニクスは,欧米では70年代初めには地球科学の支配的なパラダイムとなった.しかし,日本の地質学界ではその受容に10年以上の遅れが見られた.なぜこのような事態が生じたのか?多くの資料をもとにその謎を解明する. まえがき 序 章 プレートテクトニクスと日本の科学史 第1章 大陸移動説からプレートテクトニクスへ――地球科学の革命 第2章 戦前の日本の地球科学の発展とその特徴 第3章 戦後の日本の民主主義運動と地学団体研究会 第4章 「2つの科学」と地学団体研究会 第5章 日本独自の「地向斜造山論」の形成 第6章 プレートテクトニクスの登場と日本の地球科学 第7章 「日本列島=付加体」説の形成とプレートテクトニクスの受容 終 章 プレートテクトニクスの受容とそれ以降の日本の地球科学 あとがき 年表/参考資料/事項索引/人名索引