妻が子どもを連れて家を出てからまもなく一年がたつ。それは一人暮らしを始めてからはや一年がたつ、ということでもある。去年の3月初旬といえば、別居が既定路線となっていたころだ。残された日々を淡々と、それでいて噛みしめるようにして、すごしていた。そして3月半ばには、木造アパートから新居へ荷物を移し、下旬にはついに妻子と別居することになったのだ。一年前のことを思い出すことは今もつらいし、後悔もある。かといってもはや後戻りができないということも事実である。 軌道に乗った再出発 秋以降、「床抜けシリーズ」を書籍としてまとめるべく、加筆修正作業に精を出した。ウェブで書いたものをまとめるという作業にさほど手間はかからないはずだと、取りかかる前は決め込んでいた。 ところが実際、作業に取りかかると膨大な作業量となった。それらの作業をなんとか終えたのは2月に入ってからのことだ。作業完了が思いのほか遅れたため、刊