在日コリアンを排斥するヘイトスピーチを繰り返す団体の主催者の男性が、5日に川崎市中原区で計画しているデモについて、神奈川県警は3日、道路交通法に基づいて道路の使用許可を出した。県公安委員会も県公安条例に基づいて許可した。県警への取材で分かった。 男性は当初、同市川崎区内でデモを計画していたが、川崎市が5月30日付で、集会のため川崎区内の公園を使うことを不許可とした。横浜地裁川崎支部も今月2日、同区の社会福祉法人から半径500メートル以内での実施を禁じる仮処分を決定した。いずれもヘイトスピーチの解消に向けた対策法が5月24日に成立したことを踏まえ、差別的言動の恐れが高いとしての判断だった。 一方、県警と公安委員会は憲法が保障する表現の自由や集会の自由を考慮し、道路使用を許可したとみられる。公安条例は「公共の安寧を保持する上に直接危険を及ぼすと明らかに認められる場合の外は、これを許可しなけ