小説「海松」や「エンドレス・ワルツ」などの作品で知られる作家の稲葉真弓さんが、先月30日、すい臓がんのため東京都内の病院で亡くなりました。64歳でした。 稲葉さんは昭和25年に愛知県で生まれ、専門学校を卒業したあと、名古屋市内の建築デザイン会社に勤務しながら小説を書き、昭和48年「蒼い影の傷みを」で婦人公論女流新人賞を受賞しました。 恋愛や日常をテーマにした作品を数多く発表し、このうち、平成4年の小説「エンドレス・ワルツ」は、実在のサックス奏者と女性作家の夫婦の愛を描いた作品で、若松孝二監督によって映画化されました。 また、小説「海松」などを含んだ短編集は、平成22年の芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。さらに、稲葉さんは詩人としても知られ、詩集「ほろびの音」などを発表したほか、童話作家やエッセイストとしても幅広く活躍し、ことし、紫綬褒章を受章しました。関係者によりますと、稲葉さんは、す