夏の甲子園を制した京都国際。その盤石の強さとともに話題を集めたのが、校歌である。「選手や監督に質問をしていいものなのか」。現地記者が京都国際に密着した。【全3回の1回目】 【現地の写真】「京都国際と関東一…“試合後のハグ”が青春で泣ける」「試合後に泣き崩れて…優しく抱き寄せる先輩」“テレビに映らない”京都国際と関東一の決勝…ナンバー撮影の現地写真を全部見る ◆◆◆ 衝撃という言葉では足りなかった。 8月17日の3回戦第2試合、京都国際が西日本短大附に勝利した。前奏を聴きながら、ベンチ裏のミックスゾーンへ移動するためにスタンドを後にしようとしたときだった。 「校歌について、聞いてもいいの?」 背中から、聞こえてくるはずのない言語が耳に入ってきた。まったく予期せぬ響きに思考が追いつかない。アイスコーヒーだと思ってウーロン茶を飲んでしまい、一瞬、何の飲み物だかまったくわからなくなる感覚と似ていた