●感じるのは達成感か敗北感、そしてミステリ作家のスゴさ 『弟切草』や『かまいたちの夜』といった読むゲーム“サウンドノベル”シリーズを生み出したチュンソフトが、また新ジャンルのアドベンチャーゲームを生み出した。今回挑むのはミステリ小説。プレイヤーは、7名の著名推理作家が作り上げた10篇の謎に挑むことになる。ミステリ小説を読むというオーソドックスなジャンルに隠された大きな仕掛け。本でもサウンドノベルでも味わえない、新たな魅力を持つ同作に、本誌クロスレビューなどでもおなじみのフリーライター、世界三大三代川が挑戦。そのインプレッションをお届けする。 ●本気で挑む推理小説 このゲーム、イライラする。と言いながらも、決して操作性やゲームのテンポが悪くてイライラするわけではない。むしろ、インターフェースは丁寧だし、テンポもいい。では、何がイライラするのか。……事件が解けないのである。当然と言えば当然か。