フィードバックは「1点」にしぼれ!:ギャーギャーたくさん指摘されても、行動が1ミリも変わらない理由?! フィードバックは「1点」にしぼれ! ・ ・ ・ 1年ほど前のことになりますが、元・Yahooの人事責任者(現在、パーソル総研取締役・立教大学大学院客員教授)の本間浩輔さんから(いつも御世話になっております、感謝!)、こんな話を伺いました(録音・録画していたわけではなく、メモ書きでしたので、すべて再現できているかわかりません)。本間さんはスキーがお上手で、さらにその腕前を上達させるために、日本・海外のコーチについてスキーを学んでおられるとのことでした。 本間さんによりますと、日本(そのなかでも、おそらく、イケてないコーチだと思いますが)と海外のスキーの教え方には明確な違いがあるとおっしゃいます。今日はそのお話をいたしいましょう。 ▼ 日本のコーチの場合は、スキーヤーが滑り終わったあとに あ
組織開発という言葉が現場に根付けば、その言葉は消えてなくなる!? ・ ・ ・ 組織開発には「外部のプロフェショナルが行う組織開発(いわゆるProfessional OD)」と、「現場の管理職が担う組織開発(Manegirial OD)」があります。 組織開発とは、組織が「WORK(よりよく機能する)」ことをめざして、「組織の状態」を見える化しつつ、組織のメンバーが「対話」をまじえて、「組織の未来」を決めていくこと、です。 あなたの組織が「ゲティスバーグなみの激戦地的・阿鼻叫喚の修羅場組織」なら、その組織開発は、外部のプロフェッショナルが担うのがいいでしょう。ここまで「荒れて」しまえば、組織を内部が変えることは極めて難しくなります。 あるいは、組織開発を1度もやったことがなくて、その仕組み・習慣を組織内につくりあげていくためには、外部のプロフェッショナルが役に立つと思われます。 しかし「組織
春学期キックオフ!、オンラインでの大学院授業、いよいよ開始! ・ ・ ・ 昨日4月4日土曜日は、「ひとづくり・組織づくりの大学院」:立教大学大学院 経営学研究科 リーダーシップ開発コースの初回授業日でした。 数ヶ月前から本格化した新型コロナウィルスの感染拡大。 それにともない対面での授業が難しくなり、立教大学経営学部では、しばらくのあいだ、大学院リーダーシップ開発コースの授業は、ZOOM、Kintone、LINEなどを併用したオンライン授業として展開することになりました。 で、迎えた、春学期授業のキックオフ! 昨日は、大学院授業の初回授業日でした。 結論から申し上げますと、反省点や課題は多々あるものの、無事、2時間のキックオフ、3時間の授業を無事終了することができました。本当にうれしいことです。 わたしどもにとって、最高によかったのは、志ある大学院生の皆さんに恵まれたことです。 19名の受
「オンライン授業」のための「最も大切なノウハウ」だけをまとめたスライドを、無償でダウンロードいただけます! 「オンライン授業」をするにあたり、僕が大切だと感じたノウハウを、しぼりにしぼって、まとめたスライドをつくりました!どなたでも無償でダウンロードいただけます! 役に立つと思えば、どうぞ、ご自由に閲覧・利用・配布なさってください! ・ ・ ・ 全国の教育機関で、新学期開始まで、もう本当に時間がありません(泣) 巷ではオンライン教育、遠隔授業の話題で持ちきりですが、現場は「右往左往」し、本当に「時間がない」のではないかと推察します。 いろいろやれるのは、わかる。いろんなアプリがあるのも、わかる。いろんな課題や問題があるのも、わかる。でも、僕らには、そんなに試行錯誤する時間は、ないんだよ(号泣)。 そんななか、「100年の1度の学びの危機」に際して、人材開発の研究者として何かの貢献をさせてい
「授業のオンライン化」とは、オンライン用に「もうひとつ別の授業」をつくることなのではないか? ・ ・ ・ 昨日、僕の勤務先の立教大学経営学部・学部長の山口和範先生から、経営学部の学生・大学院生に向けてメッセージがだされました。 立教大学経営学部:経営学部の新入生のみなさまへ http://cob.rikkyo.ac.jp/news/3643.html 山口先生は、吉岡総長(前・立教大学総長)の 「大学とは考えるところである。もう少し丁寧にいうと、人間社会が大学の存在を認めてきたのは、大学が物事を徹底的に考えるところであるからだ」 というお言葉を引用しつつ、この未曾有の事態にあっても、大学は 「考えること、学ぶことを止めてはならない」 とおっしゃっています。 そのうえで、挨拶文のなかでは 「立教大学は、4月9日から、オンラインでの授業をスタートさせます。経営学部でも必修科目を中心に、学びの場
連載1日目:調査データを現場にフィードバックしても シャッターバーンにならない方法!? : サーベイフィードバック型組織開発、11のポイント 調査データを現場にフィードバックしても シャッターバーンにならない方法(現場から拒絶されない方法)とは何か? ・ ・ ・ 昨日は、早稲田大学の大湾秀雄先生からご依頼を受けて、大湾先生の主宰する研究会で、「組織開発ーとりわけサーベイフィードバックに関する講演」をさせていただきました(大湾先生には貴重な機会をいただきました。ありがとうございました)。 現在、中原研やマナビラボ(河合塾+日本教育研究イノベーションセンター様からのご寄付による研究部門)、その周辺では、たくさんの現場(企業+学校さま)で組織調査(サーベイ)を行い、その調査データを、現場の改善のために、現場のみなさまに「お返し」(フィードバック)し、現場の方々の「対話」を促すことを、いわばアクシ
あなたのチームには「2つのストーリー」がありますか? ・ ・ ・ よきチームには、異なるレベルの2つのストーリーがあるように思います。 2つのストーリーとはアワストーリー(Our Story)とマイストーリー(My Story)です。 目標に対して、それを追求しなければならない理由を表現し、人々を動機づける意味づけのことを、ここではストーリーとよびます。 Our Storyとは、文字通り、チームのストーリーです。チームが、なぜ、目標に対して動かなくてはならないのか、を表現します。 ストーリーは、Why do? Why us? Why now? という3つの水準から構成されます。 【Our story : わたしたちのチームのストーリー】 1.Why do?(なぜ、私たちはやるのか? 私たちは何をめざすのか?) 2.Why us?(なぜ、わたしたちが、やらなくてはならぬのか?) 3.Why
「処罰から支援へ」という「依存症治療」の新たなパラダイムとは何か? : 松本俊彦・古藤吾郎・上岡陽江(著)「ハームリダクションとは何か」書評 薬物を使い始める前 私には 助けが必要だったが どうやって助けを求めたらいいのか わからなかった 薬物を使い始めた頃 私には 助けが必要だったが 助けを求める気はなかった 薬物が止まらなくなってしまい 私には 助けが必要だったが 誰に助けを求めればいいのか わからなかった 薬物を本当にやめたいと願い始めたとき 私には 助けが必要だったが 助けより 薬物が必要だった (倉田めば「ヘルプ」 ハームリダクションとは何か p108より引用) ・ ・ ・ 「処罰」から「支援」へ 「断薬」から「減薬」へ 「イデオロギー」から「サイエンスへ」 今、「依存症」の治療のパラダイムが変わり始めている、といいます。 世間では、芸能関係の某事件によって、依存症に対して注目が
このブログをお読みいただいているみなさま、私事ながら「ご報告」がございます。 実は、僕は、この3月31日をもちまして、東京大学を「卒業」することになりました。 今回の卒業は、人生二度目の「東大・卒業」。二度目の「卒業」は、正確には「自己都合退職」ということになります。 4月1日からは、「立教大学経営学部・教授」として教鞭をとることになりました。 同校のリーダーシップ教育「Business Leadership Program : BLP」の主査(統括責任者)をつとめます。 また、研究面では、同校・リーダーシップ研究所に所属しつつ活動を行うことになります。BLPの教員のみなさま、スタッフの皆様と、「リーダーシップ教育の効果性:リーダーシップ教育がいかなる効果をもつか?」についての研究を推進していくことになるかと思います。 このたび、わたくしを、経営学部のファカルティの末席に加えていただいた、
人は生きていれば、さまざまな「苦難」に直面します。 そして、苦難に直面したときに、それを乗り越えられる人と、苦難を目の前にして戸惑い、逡巡してしまう人がいます。 苦難に直面したときに、いかに、そこから這い上がることができるのか 逆境に苦しみ、いかに快復をとげるのか? そうしたことを可能にする個人的資質・個人的能力のことを「レジリエンス」(逆境からの回復力)といったりします。日本では、東日本大震災以降、特に注目されることになった概念です。 ▼ せんだって、フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグさん、ペンシルバニア大学の組織心理学者であるアダム・グラントさんがお書きになった「Option B(オプションB)」を読みました。「OptionB」は、FacebookのCOO・シェリル・サンドバーグが夫を亡くされたことがきっかけになり、書き記されたものです。 「Option A(最善の選択肢)」
中原淳(東京大学・准教授)のブログです。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 東京大学大学院 学際情報学府の授業「組織学習システム論」の来年度のシラバスができましたので下記に公開します。下記のような学生に受講してもらえるようシラバスをつくりましたが、そんな人、本当にいるんでしょうか(笑)。ちょっとマニアックだったかな。 ・組織における知識共有、学習に関心のある学生 ・組織のおける人材育成、人間の成長に関心のある学生 ・組織変革や文化の構築等に関心のある学生 授業の最後には、グループでひとつ分析対象となる組織を決めて、事例研究をしてもらうことにしました。分析対象は会社でもいいし、学校でもいい。個人的には、学生たちが所属する「大学院情報学環」を分析対象にするとオモシロイと思いましたけど(笑)。 開講が、今から結構楽しみで
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