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四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その56)

2022年10月12日 05時24分25秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その56)   短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。☆☆☆

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた
 短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を
 投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。


     「薔薇 ホワイトウイング」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】2022年10月3日BSNHKワイルドライフで「カナダ 西海岸の島々、
    海に生きるオオカミ アザラシを狙う」をやっていました。
    オオカミの「生きる力・逞しさ」を詠みました。
☆幻の オオカミの群れ 珍しく 海の恵みを 頼りに生きる
☆島と島 泳いで渡る オオカミは 生き残るために アザラシ狙う
☆オオカミが 海に生きるも 成長で 身につけていく 独特な狩り

                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【解説】
 「BSNHKワイルドライフ」は色々な動物の生態を丁寧に取材し、新たな視点と
 示唆を私たちに伝えてくれる、今時貴重な番組と思っています。
 オオカミは山野で群れをなしヘラジカなどを狩ることが習いですが、ここでは
 海辺でアザラシやラッコなどを襲っていますね。主な移動手段は水泳で、獲物を
 探して島と島の間を泳いで渡っている事実に驚かされます。海の恵みを頼りに
 独特な生き残りをかけ、それに適応する術を身に着けて来た彼らの逞しさには
 感動すら感じます。
 そんなオオカミの逞しさに共感し紡いだ歌から、作者の感動が伝わってきます。
 野生の「生」は時には残酷ですが、生きるための戦いでもあり静かに見守って
 行きたい、そんな思いも滲む二首目の歌の「生き残るために」を是としたいと
 思います。三首の歌に寄せて参考詠として詠んでみました。
【ご参考】
 ★オオカミは生き残り懸け襲いたる アザラシ ラッコ 海の恵みと


【詞書】「青いひかりの草原」はイメージをひろげてゆくうちに私なりに納得の
    出来た一首の喜びを表現しました。
☆欠伸して這いだす言葉をかき集めなだめすかせて一首となさん
☆歌屑を井戸の底(そこい)に投げ打つも泡(あぶく)をすくいまた話しかく
☆歌屑を拾い集めてゆくうちに青いひかりの草原はあり

                         紬さん

【解説】
 一首の歌を詠む営みは、時には苦しいものですが、ご自身が納得する歌が
 詠めた時の喜びは一入と思います。「這いだす言葉」「歌屑を」の表現に
 作者の言葉に対する鋭い感性を感じます。
 そんな作歌の経緯が三首の歌で表現され「青いひかりの草原」に結実する様は
 まさに「歌産み」の物語でもありますね。
 このような物語性に溢れた歌も良いものと考えます。


【詞書】宇宙大紀行 東儀秀樹 「 星空につつまれて」を聴いて
☆葦に吹く風の音が無限に広がる宇宙の
         片隅の自分を

                         自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
 20年以上も前の2001年NHKスペシャル宇宙・未知への大紀行のテーマ曲
 ですが、初めて篳篥と言う楽器の音色を聴きました。当時は篳篥だとは知らず、
 後に古典の中で、源博雅が得意だった篳篥だと知りました。1500年前の
 楽器の演奏と宇宙との関係の不思議を思った所です。和楽器とオーケストラの
 協奏曲も不思議な気がしますが、
 実は、宮内庁式部職楽部は、宮中晩餐会の音楽も担当しており、西洋音楽🎻も
 精通しているとの事です。
 この古代の葦笛を聴いていると、昔見た満天の星空の中にいるような感覚ですね😃
 宇宙大紀行は、ビデオに録画し、食い入るように見ましたが、20年経った今は、
 ビデオデッキもビデオと共に、遠に捨ててしまって、もう見ることすら難しく
 なってしました。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/12d772f6e26154d8925c3ba2038903c6

【解説】
 東儀秀樹 「 星空につつまれて」をユーチューブで視聴させて頂きました。
 壮大な宇宙への畏怖の想いと、憧れを東儀秀樹の篳篥(ひちりき)の演奏で
 改めて感じました。あの小さな葦笛から、このような力強く人の琴線を
 震わせる音色が紡がれることに、驚愕するとともに奇跡を感じます。
 まさに詠歌の「葦に吹く風の音が無限に広がる」は言い得て妙です。
 また、源博雅が篳篥の優れた奏者と教えていただき、ありがとうございました。



    「秋桜 淡紅」

【詞書】少しはコロナも落ち着いたのでしょうか?散歩していてもマスクをしない
    方が随分増えました。よく行く大塩湖の朝ン歩はすっかり秋模様です♫
    ちょっと前の作?ですが、二首出詠します。
☆大塩湖  枯葉ひらひら 舞い落ちる
        去りゆく夏に 秋の足音
☆大塩湖  栗の実おちた  散歩道
        涼を楽しむ  ペアの水鳥

                         クロママさん

【解説】
 おっしゃるように、政府の呼びかけもあり最近はマスクをしない方も多いですね。
 私たちは、一気に外すのはためらいもありますが、インフルエンザの流行も 
 控えていますので、人混みでは引き続きマスクは必須と感じます。

 愛犬クロちゃんとの散歩の地、大塩湖の周辺も秋の気配が濃厚に漂い
 散歩にも適した季節になってきましたね。二首のお歌は愛犬と散歩を楽しむ
 作者の、弾んだ心情が溢れる爽やかな詠歌で共感を誘いますね。
 二首目の詠歌のテーマが二つに見えるのが、少し気になりますので添削して
 みましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★栗の実も落ちて転がる大塩湖  
        ペアの水鳥 涼楽しむや 



     「薔薇 ピース」

【詞書】「薔薇」と「軍艦」の二つのお題で「ネット歌会」を試みてみました。
    なお、水仙さんは文語、旧仮名遣いで詠まれています。 
☆かすかにも花弁を濡らす露さえもジュエリーに変え煌めく薔薇よ
                         ポエット・M
☆横須賀の港に見ゆる軍艦を彩る薔薇の花露(かろ)の輝き
                         水仙さん
☆横須賀の港に浮かぶ軍艦を 包みてなおも薔薇の耀き
                         ポエット・M
☆ピースとう薔薇さく丘の港には黒き軍艦どっかと居座る
                         夕庵さん
☆ピースとう薔薇に込めたる祈りをも 軍艦浮かぶ 園に想えり
                         ポエット・M
☆ピースとふ薔薇を咲かせる公園の向かうに黒き軍艦の影
                         水仙さん
☆ピースへの祈り秘めもち咲く薔薇に 軍艦の影 淡く消えゆく
                         ポエット・M
☆お題よりひらめく言葉紡ぎだし意の連鎖広ぐネット歌会
                         夕庵さん

【解説】
 今回勝手に「ネット歌会」等の名称を付けさせて頂きましたが、「水曜サロン」に
 投稿して頂いている各位にも「コメント欄」を通じて参加いただければ幸いです。
 かつて、鎌倉時代に「花の下(はなのもと)の連歌」と言う庶民の集いがありましたが、
 このような雰囲気のもと自由参加で短歌を紡いで頂ければと思っています。
 規則等は一切設けず、短歌一首をもって参加頂ければ嬉しいです。


☆ファインダー覗くも果ては納まらず 相模の海の夕焼けのさき
                         ポエット・M

【解説】
 三浦半島の西海岸へ海の写真を撮りに出かけることがあります。そこには、
 東京湾のように対岸に半島も見えず、遮るものもない海原が続いています。
 夕焼けに染まる海の果てはまさにファインダーに収まらず神々しいまでの
 景観を見せていますが、そんな瞬間を詠んでみました。カメラで切り取れる
 範囲の卑小さを、改めて感じた次第です。



     「相模湾の夕焼け」

「五行詩 ―痛みの変奏曲― 」鑑賞 嵯峨哀花著 (57)
 14.痛みの変奏曲(3)

   哀しむものは幸いです。
           (山上の垂訓)

   我が愁い
     天の調べの
        序奏とは!
       むせび泣きつつ
         両手を合わす!

     今ぞ知る
       我が哀しみと
          我が愁い
         神の痛みの
            象徴なりとは

       あふれでる
         涙こらえて
           見上げれば
          凍る夜空に
            オリオン星座

      永遠を
        想う思いの
          哀しさよ
         星の降る夜は         
            心も凍れ

    痛ましく
      我等が歌よ
         立ち上がれ
        世にも異常な
          オブジェとなりて



     「薔薇 ラブミーテンダー」

   
【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【サロン参加者からのコメント】自閑さんよりのコメントです。
 今回は、新古今から離れて、建礼門院右京大夫を紹介します。

 建礼門院右京大夫は、建礼門院(平徳子)に出仕し、平資盛と恋仲となり、
 平家の都落ちで生き別れ、壇之浦の後、建礼門院を大原に訪ねる様子が、
 建礼門院右京大夫集にあります。
 滅多に古典を現代語に訳さないのですが、右京大夫集と今昔物語集だけは、
 訳をblogに掲載しております。右京大夫のイメージとして、若尾文子さんが、
 語りかける様にと自分では思っております。

  寿永の平資盛との別れ
   またためしたぐひも知らぬ憂きことを見てもさてある身ぞうとましき
    拙訳 また他に前例の無く、同じ樣な事も知らない生き別れという辛い経験を
       したのに、まだこうしてそのままに生きている自分がうとましい…

  大原訪問
   今や夢昔や夢と迷はれていかに思へどうつつとぞなき
    拙訳 今の詫び住まいが夢なのか、昔の栄華が夢なのか迷ってしまい、
       どう考えても現実のことと思われません

   仰ぎ見し昔の雲の上の月かかる深山の影ぞ悲しき
    拙訳 昔、宮中で拝見致しました雲の上の月の樣にお美しかった建礼門院樣が、
       この樣な深山にお住まいの御樣子を拝見致しますとは悲しいことであります

   山深くとどめおきつるわが心やがてすむべきしるべとをなれ
    拙訳 (建礼門院樣のお住まいになる)この山深い大原に残して置いてきた
       私の心が、やがて出家するという導きの道標となっておくれ

 右京大夫集は、再度注目されたのが、太平洋戦争で、夫や恋人を出征で戦地に送った
 方々から読まれたとの事です。
 大原の寂光院の裏山には、右京大夫の墓との伝承の墓石があります。観光客も
 そこまでは行かないです。


     「薔薇 希望」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
 (8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
    誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
 (9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
    ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
    できない場合もありますのでご了承願います。
                     了
コメント (15)
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