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Sightsong

自縄自縛日記

宮城鷹夫『時代の風音 笑い流しの「落穂拾い」』

2014-07-12 18:47:20 | 沖縄

丸木美術館への行き帰りに、宮城鷹夫『時代の風音 笑い流しの「落穂拾い」』(ボーダーインク、2014年)を読む。

著者は沖縄生まれのジャーナリスト。台湾で皇民化教育を受け、戦後沖縄に引き揚げてきて、民政府の広報係を経て沖縄タイムス記者になった人である。現在、90余歳。

本書は、さまざまな体験や思い出話を、まるでそのあたりで軽く雑談をするように披露したエッセイ集である。思いつくまま、話題はあっちこっちへと飛ぶ。それぞれの話が面白く、もし直接に聴いていたなら、えっそれはどういうことですか、と訊ねていたに違いない。

かつての男女の遊興の場である「毛遊び(モーアシビー)」なんて、当事者ならえらく興奮していたんだろうな。闘牛の前には、「ウマウィー」という馬勝負があったらしい。など、など、興味津々。


デイヴィッド・マレイ『Live at the Edinburgh Jazz Festival』

2014-07-12 08:45:54 | アヴァンギャルド・ジャズ

デイヴィッド・マレイ『Live at the Edinburgh Jazz Festival』(Headless Hawk、2008年)を聴く。

David Murray (ts, bcl)
Lafayette Gilchrist (p)
Jaribu Shahid (b)
Hamid Drake (ds)

スコットランドでのライヴのFM放送音源であるようで、音質は臨場感もあって良い。演奏には、特筆すべき点はない。というと貶しているようだが、そうではなく、いつもの好調のマレイを聴くことができるという意味である。これも、作品化を前提としない、いつもの延長の「Black Saint Quartet」なのだろう。

マレイは、相変わらず、ちょっとコードから外れたような音で、上滑りのソロを繰り広げる。フラジオを多用して高音を展開し、そこから下まで戻ってくるところなんて、マレイの手癖そのもので、聴いていて実に嬉しくなる。そして、サイドメンも絶好調。

本当に、また新宿ピットインに来てほしい。確実に、あの空間が狂乱の渦に巻き込まれる。

●参照
デイヴィッド・マレイ『Be My Monster Love』、『Rendezvous Suite』
デイヴィッド・マレイ・ビッグ・バンド featuring メイシー・グレイ@ブルーノート東京
デイヴィッド・マレイ『Live in Berlin』
デイヴィッド・マレイ『Saxophone Man』
ワールド・サキソフォン・カルテット『Yes We Can』
マッコイ・タイナーのサックス・カルテット
デイヴィッド・マレイのグレイトフル・デッド集
マル・ウォルドロン最後の録音 デイヴィッド・マレイとのデュオ『Silence』