このブログではよくGSR(ゴールドシルバーレシオ)について言及する。これは金と銀の比の動きで、銀が選好されるときは景気上昇、金が選好されるときは景気下降という傾向を見るのに使っている。
ところで、これと似た動きをするレシオに、GPR(ゴールドプラチナレシオ)がある。GSRとの差は、金(ゴールド)と白金(プラチナ)との価格差はそれほど大きくなく、また全体の変動幅も少ないということがある。そして、こちらがより重要なのだが、プラチナは市場が銀よりもさらに狭いため、短期の値動きが大きいこと、そして、工業原料としての性質が、銀よりもさらに強いため、銀よりも敏感にリスク回避・選好に同期するということがあると思う。ということで、ゴールドプラチナレシオ(GPR)はゴールドシルバーレシオ(GSR)と比較して、短期での細かな動きを見るのに適していると言える。動きは、GSRと同様に、リスク選好で下降、リスク回避で上昇となる。
このチャートはGPRの日足であるが、ご覧のように、この半年で3回ほどのボトムをつけて反転上昇している。GPRの上昇は景気悪化(リスク回避)であり、この動きを見れば、その他の動きも推測できるはずだ。赤い矢印で示したところが最近の波動のボトム(=リスク選好から回避への転換点)である。
で、実際ダウの動きと比較してみると
GPRの反転上昇 ダウの下落開始
1 8月1日 8月9日
2 11月4日 11月4日
3 2月3日 2月22日
というふうに、GPRの反転上昇から、同日、あるいは1週間から2週間の間を置いて、ダウも下落開始している。(ちなみに、同時期のGSRからはこのような動きを見ることができない。)
ということで、今後あると思われるダウの下落を予測するのに、このGPRは必須の資料だと考えている。現在は、GPRは再度下げはじめており、そこからすると、今回のダウの下落もそろそろ底で、次の反転上昇期が近いことを示唆するものだと思う。GPRは左のリンク集に加えておいたので、ぜひ折りに触れて、ご参照されたい。
| Trackback ( )
|
DAXのチャートは良くないですね
どうもまた怪しい雰囲気になってきたようですね。