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  • つわりの話。

    昨日の記事(→じんつう話。)で、産む当日にカツ丼を食べたことに驚かれた方もあるようだ。妊娠中の体調は人それぞれ。私の場合、悪阻のひどい時期を除けば、ふだんと変わらなかった。ただ、悪阻の期間は、やはり大変だった。何が大変かって、何が食べられて何が無理か、自分でも分からない。妊婦はすっぱいものというイメージで、酢の物など用意してもらっても、ムハッとなって食べられない。白いご飯がダメだし、食パンもイヤだ...

  • じんつう話。

    その日も今日のように寒かった。はちきれそうな臨月のお腹を抱えた私はお腹減ったァ…見た目とはうらはらに、空腹を覚えていた。あ…いいにおーい…出汁の香りに首を巡らせば、洗いざらしの紺の暖簾は小体な蕎麦屋。ムスメが幼稚園から帰るまでは、まだ時間がある。ヨシ 食べてっちゃおう!カラカラ引戸を開けて店に入ったら、あっという間に眼鏡が曇った。いらっしゃいませ~テレビが神棚みたいに天井高くまつりあげてある。1秒も...

  • ぱすたの話。

    友だちを誘ってランチに行った。どこにする?またトンカツ屋?外食といえば、カツ丼だのカニコロッケだの、揚げ物を食べたがるのを知っている古い友だちだ。そうだね~ どうしようか…口先だけ迷いつつ、揚げ物のある店を探していたら、ふとスパゲティ屋が目についた。あ、パスタにしない?スパゲティ…あ、いいの?じゃあ…衆議一決、カラフルな絵皿で壁を飾った、明るい雰囲気の店に入った。A2判ほどの大きなメニューからそれぞ...

  • うぃすきー話。

    父はブランド物や貴金属は持たない人だが、お酒は好きだったので、自分で買ったり、海外旅行のお土産にいただいたりしたものが、サイドボードにずらっと並んでいた。母はほとんど飲まないし、イモートは日本酒派、私は私でビールしか飲まない。どうする?これ…父が亡くなったあと、ウイスキーとブランデーの区別もつかない3人で困っていたところ、洋酒の買取業者があることを知った。さっそく連絡を取ると、写真をメールすれば見...

  • せんきり話。

    今日は千切大根の日です…スマートフォンがまた、つまらんことを教えた。千切大根は、大根を細く切り、乾かしたものだが、私の育ったうちではそうは呼ばなかった。今も昔も、あれは切干大根である。そういえば、彼氏とはじめてケンカしたのも、切干大根がキッカケだった。昨日 千切大根煮ててさ…なぜそんな話になったか、覚えていない。わりにまめまめしく料理などする男であった。は?センキリダイコンって何?え?大根の乾物だよ...

  • ばばろわ話。

    食べ物の話が続いたので、今日も。ティラミスだのブリュレだのタピオカだの、いろんなお菓子が流行る中で、いつの間にやら廃れていくお菓子もある。さいきん見ないお菓子のひとつがババロワだ。ババロアと書かれることも多いけれど、ババロワ、と呼ぶほうが感じが出る。昔の料理熱心なお母さんは家庭で作ることもあり、プリンとゼリーの中間みたいな軽い味わいの、おいしいものだった。子供のころ、父に連れられてときどき行った洋...

  • にくまん話。

    日課のテレビ体操を終えてチャンネルを変えたら、しばらくして肉まんのランキングが始まった。肉まんのことを、関西では豚まんという。学生時代、同じ下宿に、年がら年中朝ごはんが豚まんの女の子がいた(→ぶたまん話。)。この記事を書いたとき(なんと11年前)は食べたことないけど、朝の豚まん、いいかもしれないなノンキに締めくくっている。ところが、テレビで肉まん肉まんと連呼しているのを聞いていたら…あさごはんのにく...

  • しょこらの話。

    先日デパートに用があり、仕事帰りに立ち寄ったらうげっ!ナニコレ!思わず声に出るほどの混雑。ああ~…アレかァ…テレビでも盛況を報道していた、チョコレートのイベントだ。甘いチョコの香りが…と書きたいところだが、じっさいはムンムンする人いきれで、それどころではない。桑原桑原…父の仏壇に供えるチョコ(→ちょこの話。)はスーパーで調達済みで、何の用もない私は、サッサと用を済ませて立ち去った。最近は彼氏にも友だち...

  • べっせい話。

    選択的夫婦別氏制度、いわゆる夫婦別姓をめぐる論議がモタモタと続いているが、ひとり者にはしょせん他人事である。自分の姓ったって結局おとーさんの姓じゃん、という考えもある。うちは親戚が多いのだが、折々に往来する親しい身内は、断然母方のほうだ。田舎といえば母方の祖父母の家だし、私はそこの人間である気がする。しかし、名乗るのは、なじみのない父親の家の姓。そのせいか、自分は本来母方の家の人間なのだが、制度的...

  • あくてぃぶ話。

    ブログを読んでる友だちが電話をくれた。アナタこのごろ大丈夫なの?へ?職場の往復だけで どこも行かず家にこもって…たしかにここに書いたかぎり、日々テレビを見たり、ボーッと昔を思い出したり、そんなことしかしていないように思われる。これでは心配されるのも当たり前だ。貴重な読者であり、大事な友人である彼女のため、休日の昨日の行動を記しておきたい。朝起きてスマートフォンを見たら今日は仁丹の日ですまた要らんこ...

  • ジンタン本。

    親譲りの方向音痴で小供の時から損ばかりしている…「坊っちゃん」ならぬ「嬢ちゃん」を、私が書くとすれば、冒頭はこうだろう。年齢や経験で治るものではない。たぶん一生方向音痴として生き、死んでいくのだ。若いころ住み始めた街でも、頻繁に道に迷った。碁盤の目と呼ばれる街並であんな分かりやすいとこ なんで迷うねん?友だちはいぶかしんだが、迷うものは迷うのだ。今のようにスマートフォンが何でも教えてくれる時代では...

  • でてきた話。

    列島を覆う大寒波。当地では雪こそ降らねど、帰り道はやっぱり寒かった。う~…サブサブ…コートも脱がずにリビングの暖房を点けたら、その足で寝室へかちっ…ブオ~…今宵も暖かな寝床を保証する、頼もしきわが布団乾燥機のスイッチを入れる。ペット禁止のマンションひとり暮らしで、冬の夜、60のオバサンがはア~ 今日も生きててヨカッタぁ!人生に絶望することもなく、眠りに就けるのは、ひとえにこの文明の利器のおかげである。...

  • あいつの話。

    大阪●博の開幕まで、あと2か月。いくら不人気だとはいえ、そろそろうちにもアイツが紛れ込んでくる頃だと思っていたらやっぱり!シュークリームの包装に、頼みもせぬのについてきたアイツ。大●万博のキャラクター、イボイボ人である。かねがね私は、こういうキャラクターの意味に疑念を抱いている(→きゃらの話。)。このシュークリームは安くて美味しいので、以前から見かけると購入していた。決してパッケージにイボイボ人がつ...

  • かまへん話。

    朝のテレビは、前に陣取ってジーッと見ているわけではない。コーヒーを淹れたり、洗濯機を回したり、朝のもろもろに右往左往しつつ、点けっぱなしになっているという感じだ。土曜の朝はチコちゃん……を見ているつもりだったのだがあれ?4チャンネル?チコちゃんの裏に、関西ローカルの漫才師がいっぱい出る番組(→毎日放送 せやねん!)がある。チャンネルを間違えたかと画面を見ると、ちゃんと大きな頭の着ぐるみがウロウロしてい...

  • びーるの話。

    この寒いのにビールの話をするのは、最近流れているCMが気にくわないからだ。とりあえずビール!と言われた店員がとりあえずって言い方 ビールがかわいそうです客の注文の仕方にケチをつける。それというのも、彼がビールを愛するが故、という趣旨らしいが、私に言わせれば方向違いも甚だしい。とりあえずビール、と言うのは他の飲物があるのは重々承知だ しかしまずビール!ビールを飲まないことには何も始まらぬ!…という宣言...

  • おどろく話。

    今夜は帰宅してから、また家で仕事。無音だとかえって捗らないかと思って、ラジオを点けたら英会話講座だった。和文英訳のコーナーで、講師が問題を読み上げる。彼はかわいい大きな白いテディベアをくれました…うへェ~ッ!いらねェ~‼私はとても驚きました…そりゃあ驚くだろう。大人だってヌイグルミが欲しいことはある(→てんらん話。)が、あくまで自分で、熟考のうえで買うか、買わないか決めるものだと思う。そもそもサプライ...

  • はがした話。

    ポストを開けると、チラシやDMに混じって茶封筒が1通あった。差出人は、仕事でお世話になって以来、ときどき案内を送ってくる会社だ。殺風景な事務用封筒の封を切りながらあ…また…私の住所氏名を印刷した宛名シールが、まっすぐに貼れていないのに気づく。も~ 雑だなアあの子…事務をやっている人の顔が頭に浮かぶ。本当に偶然なのだが、彼女とは旧知の間柄でえ~ビックリ! ここで働いてるのォ?!久しぶり~!世間は狭いわね...

  • ぷよぷよ話。

    この冬最強と言われる寒波襲来。お出かけ好きのおばーちゃんは、退屈、タイクツとうるさいが、高齢者をこの寒空に連れ出して、風邪でもひかれたらコトだ。あ、そうだ ゲームは?またゲームやれば?思い出して提案してみた。実家にテレビゲーム機を備え付けたのは、イモートのダンナ。ボケ防止にどうですかとは口実で、じっさいは休みの長期滞在中、自分がやるためであった。あの世代が実際にゲームに手を付けるとは、私もイモート...

  • しんけい話。

    知人のクルマに乗り合わせ、某所に出かける。じゃあ私、クルマ出すわ電車じゃ無理ね、となったとき、まず言ってくださったのはAさんである。乗せてもらうんだし…Aさんに何か…キモチだけお渡ししない?Bさんがおっしゃるので、相談の結果、私がお菓子を買って行くことになった。気軽に受け取ってもらえるように、ほんの小さな袋詰めだ。行先の都合上、まずBさん、次に私が拾ってもらうという順序だけを確かめて、当日。オハヨウゴザ...

  • しんちょう話。

    出先で時計を失くした。心当たりに問い合わせをしても、出てこないから、どうやら本式に無くなったらしい。安物だけど、何度かベルトも換えて、ずっと使っていた腕時計だ。私は物持ちのいいほうなので、こんな風に不意にモノを失くすとけっこう凹んではア~…ついタメイキも出る。パッとしない気分でソファに伸びて、だらだらスマートフォンなど見ていたらあ…これカワイ~イ!腕時計の画像が目につくのは、やはり失くした時計を気に...

  • おしりの話。

    いいトシしてテレビっ子の私は、とくに見るものが無くてもテレビを点けてしまう。今朝いちばん点けた画面ではドキュメンタリー番組の再放送をやっていて、つい見入ってしまった。温水洗浄便座の開発の苦労話である。開発者のひとりが、長く痔に苦しむ父親のためを思い、頑張ったというエピソードが紹介されいちばんのプレゼントになったと思います語る笑顔が大写しになる。そういえば、わが亡父も痔もちであった。具合が悪くなると...

  • こんびに話。

    プロ大絶賛!最新コンビニスイーツ!コンビニ3社の注目商品を一流料理人がジャッジ!マニア激推し!コンビニグルメランキング!ぼんやりテレビを見ていると、こんな番組が本当に多い。どうせ当該コンビニチェーンの差し金だろうが美味しそうだから ひとつ食べてみましょう…テレビで見てすぐ買いに出かける、素直な人がいかに多いか、ということである。私はひねくれ者なので、もっともらしいパティシエが、もっともらしく褒めた...

  • アネモネ本。

    アラッ!パソコンの画面を見ながら声が出たのは、書籍を扱うECサイトに(喫茶アネモネ 柘植文著 東京新聞刊)3巻出てたんだ~!とぼけた絵柄とノンビリした雰囲気が好きで、1、2巻と購入したマンガ。週1回の新聞連載なので、1冊にまとまるのに時間がかかり、次はいつかと思っていたのだ。さっそくポチリ…おっとその前に、やることがある。記憶力の衰えが著しいこのごろ、同じ本を2冊買ったりするので、内容の確認が欠かせ...

  • かさかう話。

    免許返納(→へんのう話。)といえばさ ミヤケさん?あ は~い?ちょっと離れたデスクから返事。前に言ってたおとうさんの返納 どうなったの?あ、そうなの?ハイ ミヤケのチチが 年末に…ミヤケのチチ、ということは、お義父さんか。聞けば、家族が説得したり、誘導したわけではなくてオレもそろそろ…お義父さんが自分から言い出したので、ミヤケさんご夫妻が年末に帰省して、手続きやら何やら、いろいろと手伝ったのだそうだ...

  • へんのう話。

    昼休み、めいめいが持参のパンやらお弁当を取り出す中、バタバタと帰り支度の人がいる。あれ?コヤマさん半休?そうなの コーシンに行かなくちゃ…空いてるといいわネ 行ってらっしゃ~いあ~ アタシも もうすぐだワ…アタシは次 いつだったかなァ?自分でもなぜ取れたのか謎だが、私は免許を持っている。19の年に取得以来、3回しか運転しないペーパードライバー(→めんきょ話。)として、無事故無違反、黄金に輝く免許証を...

  • しゅみもつ話。

    趣味がほしーい!朝のテレビを見ていたら、アナウンサーが叫んだ。趣味を持ちたいが、何をしていいやらわからない人の代わりに、アナウンサーが体験する、というコーナーらしい。へえ~ ご親切なこって…急速に興味を失い、テレビを消した。だいたい趣味なんて、欲しくて持つものだろうか?若いときから様々なチャンスがあった中、今まで手も付けなかったことが、趣味になるだろうか?本業以外に持つ趣味というのは、元来厄介なも...

  • かんしゃの話。

    うぅ~…さぶッ!暖かな寝床に未練たらたらで身体を起こし、手探りで見つけたクツシタを穿く。夜のあいだにすっかり冷えた床に、ビクビクもので足を下ろして、クローゼットから今日着る服をテキトーにつかみ出した。薄暗い部屋でモゾモゾ身づくろいをしながらありがとう 誰か!ふとこみあげるのは、名も知らぬ人への感謝の念である。名のみならず、顔も年齢も、男女の別も知れないその人は、私に素晴らしい知識を授けてくれた。そ...

  • てりあの話。

    各停しか止まらない、私鉄の駅で降りる。目的地は、アーケードを抜けたところ。買物の人で賑わう商店街を歩きながらお腹減ったな…ファストフードか何かないかと見回したが、文具に惣菜、印章店など、古い店構えが目立ち、フラッと入れそうな店が無い。まもなくアーケードが切れるあたりで、ようやく飲食店らしい店を見つけた。赤い軒先テントにカフェテリアの文字。覗き込むと妙に混雑しているので帰りにするか…とりあえず前を通過...

  • ていせい話。

    年賀ハガキの当せん番号が出たので、通りがかりに郵便局でチラシをもらってきた。バッグにしまう前に写真を家族LINEに送る。出そうか、やめようかと言いつつ、けっきょく今年も年賀状を出したおばーちゃん、元旦に10枚ほど届いていたから、当たりを見たいだろうと思ったのだ。うちに帰ってから、自分のハガキをチェックする。ハズレ… またハズレ… これは喪中…私は昔から、クジ運が悪い。…うーん これもハズレ…順に宛名面を眺...

  • はくきん話。

    朝のニュースを見ていたら、天気予報のコーナーで、カイロの歴史を紹介していた。焚火で温めた石を布にくるんで懐に入れた温石がはじまりで 明治時代には灰を練って燃料に…あー、知ってる知ってる。だからあのカイロの会社、キリバイって名前なのよね。ベンジンを燃やして温める 金属製のカイロが…あーハイハイ、アレね。うちにもあったわ。私は使ったことがないですが、実家の父が…男性のアナウンサーも応じ、そこまでいたって...

  • ぼーるの話。

    仕事が休みの日。いつもよりものんびりゴミを出し、ブラブラ家に戻る帰り道まだあそこにあるなァ…植込の後ろにあるものに目がとまった。そこには以前、灌木がモジャモジャ茂っていたのだが、去年の夏に枯れたので、この冬の剪定の時にバッサリ刈り込まれ、地面が剥き出しになった。木があったときは見えなかった地面に、コロンと何か転がっているのにはすぐ気づいたけれどお掃除の人が拾ってくれるでしょ自ら拾うまでもない、と判...

  • にょろにょろ話。

    このごろ、眺めてはふーッとタメイキをつき欲しいなア…つぶやいては思い直している、商品がある。ムーミン谷の住民、ニョロニョロが編込まれたカーディガンだ。なんでこんなものが欲しいのか、自分でも気が知れない。しかし、必要ではないし、欲しい気持に合理性もなく、ただただわけもなく欲しい、というのが、いちばんたちが悪い。あー 欲っしいなア…欲しいなら買っちゃえば、とお思いだろう。なぜ買わぬ、そんなに高価なのか、...

  • かいがい話。

    帰省してくるイモートを待ち構え、進めようとした片付け(→てぐすね話。)は、期待したほどには、はかどらなかった。まあいい、長年の間に魔窟と化した実家が、1週間やそこらで片付くわけはない。いつもピューと来て帰るだけのイモートに、現実を見せただけでも、今回の成果とせねばならぬ。ウヒャ―! 何このカバンの山!身体はひとつ 手は2本 なのにカバンは…ハハハ…アンタたち 好きなの持って行っていいヨ ホラこれ ブラ...

  • きょうつう話。

    …今日は大学入学共通テスト2日目…揃って黒っぽいコートに身を固め、羊の群れのようにゾロゾロと会場に向かう受験生の姿が、画面に映る。何年か前までは、シンパシーを抱きつつニュースを見たけれどあーねー みんなタイヘンね~今はこの程度だ。ムスメにムスコ、姪っ子と、身内の若手が全員、大学をパスしたとたん、どうでもいいニュースに格下げになるのだから、ゲンキンなものである。それにしても、あの試験はたしかセンター試...

  • かさねる話。

    震災30周年の特番を見ていて、復旧復興という言葉が耳に残った。能登の地震に関しても聞くことがあるけれど、この種の重ね言葉にはあまり好感が持てない。どちらか1語でうっかり言い切るとまずは復旧だろう!それより復興はどうなった!言われる前からクレームがつくのを恐れている、お役所仕事のニオイがする。ほら どっちも言ったでしょ 文句ないでしょアクリルで仕切った窓口の向こう、無個性なしたり顔が目に浮かぶようだ...

  • ふしめの話。

    阪神淡路大震災から、30年。テレビでは、去年や一昨年は無かった特集番組があったり、なにかと節目の年が意識される。10年前の震災20年には、多くの追悼行事が節目だから、を理由に終了した。30年目の今年もきっと、節目を理由にいろんなことに区切りがつけられていくのだろう。被災した人も年をとり、どこがどう揺れたのか、知らない世代が生まれ、増えていく。語られなかった記憶は、持主とともに死んでいく。Life is go...

  • ほめられ話。

    湯沸かし室に入ってすぐ、異変に気付いた。キケンさわらないでくださいシンク下の収納に、コピー紙にマジックで書いたハリガミ。見れば片側の扉が外れて、もとあった場所に立てかけてある。ありゃー とれちゃったんだ~そうなんです~ 休み明け出勤して 開けようとしたら突然ガタン!って…足の上に落ちてこなくて よかったわねほんとに!ビックリしましたよ~!扉の裏を見ると、上下ふたつあるスライド蝶番のネジが、4本とも...

  • みけんの話。

    健康番組を見ていたら、何かに効く体操の紹介が始まった。あとでゆっくり試してみようとおっと…録画録画…アレ?ところが、とっさにリモコンが見つからない。モタモタしてたら終わってしまいそうなので、とりあえず画面を見ながらやってみることにして、リビングルームのまんなかにゴロンと寝ころんだ。…仰向けになってヒザを胸に引き寄せ…先生の指示を聞いて仰向けになった途端、ギョッとした。顔の真上にシャンデリアが下がってい...

  • ねんしゃの話。

    冬は編物の季節。フリースなど新素材の暖かな衣服が普及して、手編みセーターを身につけることもなくなったが、ホワホワの毛糸玉を見ると、編みたくなる。とはいえ、帽子や手袋ばっかりいくつもあってもしょうがないし、人さまに差し上げるほどの腕前でもない。そこで、似合わなくなった帽子を解くことにした。編んだのは何年前だったか、当時はとても似合うと、人にも褒められた。歳月は流れ、変わらない帽子の下で、顔は年をとっ...

  • はなさく話。

    ♪さざんかさざんか さいたみち♪たきびだたきびだ おちばたき…(→にばんの話。)歌って歩いた並木道も花どきはあらかた終わり、散った花弁はすっかり掃き清められて、冷え冷えと寒い早朝。かじかむ指先をこすり合わせながら、駅に向かう途中、植込みの中にポッと暖かな色を見つけた。可憐なピンクの小さな姿は、あれは乙女椿か。ツバキのつぼみはまだ硬い時期なのに、ずいぶん早咲きだなと思いつつ近寄って見るとアレ?誰?フワフ...

  • くよくよ話。

    ♪ぺぽん…♪そろそろお風呂にしようかと思っていたら、着信音が鳴ったので、画面に目をやるとああ~ ○○さん…プロフィール画像を、すぐにタッチしなかったのはたぶんあの話だよね…昔の職場で同僚でだった彼女とは、しばらく前のランチ(→らんちの話。)以来会えていないが今から電話していい?3、4か月おきにLINEが入り、電話で話す。自分や子供の近況など、導入部の話題はいろいろだけれど、最後はいつも同じ話になる。目下彼女に...

  • ふわふわ話。

    土曜の朝のテレビはチコちゃん。…子供がぬいぐるみを好きになるのは…画面には、自分より大きなぬいぐるみを抱っこしたり、一緒に寝たりする子供が映っている。なんかいいなァ…ちょっとうらやましい気がするのは、昔、こうはさせてもらえなかったからだ。私が子供のころ、ぬいぐるみは高価なものであった。母はハギレで縫ってくれたりしたが、木綿やウールなど普通の洋服地で、動物の形のマクラみたいなものである。市販のぬいぐる...

  • かえうた話。

    ムスコは意外に歌が上手いのだが、音程優先なので歌詞がいいかげんである。いつぞや感動の名曲を歌っているのを、聞くともなく聞いていたら、サビの部分が♪まーえのひとーは はーだか~♬♪よーこのひとーは はーだしぃ~♬え?そんな歌詞だったっけか?前の人、横の人というから、まあまあの密度で人がいる状況を想像する。例えば電車の車内。座ってウトウトしていて、ふと目を開けると、前の吊革の人がハダカなのに気づく。ギョッ...

  • れもんの話。

    たくさん生ったので、と職場でレモンをもらった。年末に別の人が、やはり自家栽培のレモンをくれたので、今年は豊作なのかもしれない。君よ知るや南の国のイメージで、日本では生らない果実だと思っていた。品種改良が進んだのか、あるいは温暖化の影響か、ちかごろはマンションのベランダの鉢植えでも、立派に実るらしい。同僚のうちでは、ご亭主が園芸主任でチョウチョ飛んでたよ~って教えたら 必死で虫取りしてましたご存じの...

  • しゃないの話。

    世間より、少し遅めの仕事始め、久しぶりに乗り込んだ通勤快速は混んでいた。ムッとした空気の圧に、押し出されそうになる。猖獗を極めた新型ウィルスが鳴りを潜めて、いま気になるのはインフルエンザ。ウィルスに取りつかれていそうな人には、できるだけ近寄りたくない。赤く蒸れた顔で、だるそうに吊革にぶら下がるオッサンがいる。自分は会社に欠かせない人材だと信じて、熱があっても出社しようとする、あの世代は危険だ。ワイ...

  • ぱっちの話。

    占いを信じない私(→じんくす話。)は、化粧品も信じない。そもそも皮膚は(話が大きい)体表から外部刺激の侵入を防ぐ、いわば天然の防護壁であって、何か塗りつけたところで、何が起こるとも思えない。塗ったり剥がしたり、日々美を追求する皆様の努力には頭が下がるけれど、無精者の私にはとても無理である。そんな私が昨日、洗面所の抽斗から、丸いシールのようなものを見つけたが、覚えがない。なんだコリャ?気になるシミや...

  • じんくす話。

    朝テレビを点けたら、いきなり…今日は新年が良い年になるゲンかつぎをご紹介します…問答無用で人から受信料取っといて なんだこの非科学的な特集…私は占いの類いを一切信じないし、この手のゲン担ぎも大キライ(→けしごむ話。)である。クジ運がよくなるパワースポットだの、当選確率が上がるスマホの待ち受けだの、バカげた情報が紹介されつづけるので、閉口してテレビを消した。古い世代ならいざ知らず、デジタルネイティブなど...

  • ぐりはま話。

    元旦から届く年賀状は、やはり例年より減った。差出人名を見ると、名前が時代を反映して変わるのがよく分かる。昔は女の子というと子がつく名前が多かったし、男の子はアキミツ君やマサヒロ君、シゲユキ君にカズタカ君と、漢字2文字の名前が多かったが、今はめっきり見なくなった。今を遡ること50有余年。ムラマツヒロマサ(仮名)君は同級生であった。色が黒くて、ハダシで運動靴を履いて、かけっこの早い元気な少年と、とくに...

  • ふくぶく話。

    テレビは初売りを報じるニュース。例年より1日遅く、3日に開店するデパートが増えているとかで、けっこうな傾向だ。長い長い行列が、売場を目がけ、クモの子を散らすようにほぐれていく様子にはア~ やっぱりアタシにゃ無理だ…混雑の苦手な私はタメイキをつくのみ。お正月というと毎年買っていたコーヒー店(→はつうり話。)が閉店してから、福袋ともずいぶんご無沙汰であった。…であった、と過去形なのはドーン!今年は、こん...

  • きゅうこう話。

    年初に誓うNew year's resolution、あるいは今年の抱負。若い頃は、知らないことの勉強とか、できないことの練習とか、苦手克服を考えがちであった。しかし、このトシになると、身についた習慣や能力が、いまさら努力や心がけでどうなるものではないと分かってくる。今後はこういう目標のたぐいも、得意を生かす方向で決めていきたい。私の数少ない得意技のひとつは、乗り物に長時間乗っても平気だということである。昨年は、特急...

  • かきぞめ話。

    実家での新年2日目。エアコンが効きすぎる仏間に敷いた、厚すぎるフトンで目が覚めた。耳を澄ますと、すでに起き出した老母が、ゴソゴソ動き回るらしき気配がしてはア… 起きなきゃナ…思いつつも寝返りを打って、ヒザを曲げて引き寄せたスネを、ボリボリと掻く。…はー 極楽極楽…皮膚の薄いところや人目に見えるところは、掻くと良くない気がして、控えめになるが、ズボンに隠れる脚ならその心配はない。カユいところを掻くほど安...

  • おねんが話。

    あらたまの年の初めのお慶びを申し上げますご来訪の皆様に、今年も幸あれかしと祈ります実家に帰っておりますため、コメント欄は閉じております日々更新は致しますので、どうかお立ち寄りくださいFC2ブログの方は帰宅次第来訪者リストからお邪魔しますにほんブログ村日記・雑談ランキング...

  • のこした話。

    大晦日の朝まだき、パチリと目が覚めたら、首を回して窓の外を確かめよし、洗濯しよう!暖かい寝床からエイッとはね起きた。朝いちばんで干せば、夕方になる前に取り込める。乾いた洗濯物を畳んだあとで年越しそばを買い、バスに乗って実家に行けばいい。サッサと着替えて、脱いだネマキも洗面のタオルも、みんなまとめて洗濯機に放り込んだ。空っぽの洗濯カゴがすがすがしい。…ゴウン…ゴウン…ゴウン…低く唸るようなモーター音を聞...

  • さぐらだ話。

    50過ぎて実家に荷物置きっぱなしのイモート(→てぐすね話。)ほどではなくても、うちにも子供のものがまだ残っている。10年ほど前、まずムスメが家を出たあと、がらんとした部屋を見てそうだ!ここをゲストベッドルームにして 友だちを呼んで…数年後、つづいてムスコが独立したときはこの部屋 本棚があるから…書斎にするってどう?次々と素敵な計画を思いついたけれど、なかなか思惑通りにはいかない。狭いアパート暮らしに...

  • てぐすね話。

    年末年始の帰省ラッシュの時期になった。実家の近くに住み、子供が独立した今の私は、むしろ迎える側なのであるが今年こそ…ニュースを見つつ静かな決意を固めている。大学入学と同時にサッサと家を出て、ひとり暮らしを始めた私と違って、2つ違いのイモートは、大学も会社も、ずっと実家通いだった。母とも仲良しで、2人で買物に行ったり、旅行したり、友達母娘みたいに暮らしていた。今は関西と関東、離れて住んでいても、精神...

  • ちりめん話。

    うーん…入らない…冷蔵庫の前でタメイキをつく。いただき物に買い置き、正月用のちょっといい食材など、たいした正月をするわけではない我が家でも、年末は何かと食物が集まってくる。来たモノを収めるためには、あるモノをなくさねばならぬ。冷蔵庫の掃除を兼ねて、滞在期間が長くなったモノを、いったん取り出してみよう。大瓶の底に、たった6粒きりのラッキョは、お猪口に移してラップをかける。切り口が硬くなったプロセスチー...

  • しおりの話。

    さて、今日から仕事も休み。大掃除はしないが、読んだ本が溜まってきたので、本棚の整理を始めた。パラパラとページを繰って、挟まったままの紙など無いかチェックしてから、要らない本は古書店行きの段ボールに詰める。古本を買うとよく、モミジの押し葉やら知らない街の映画館の半券、味のある字の買物メモなど、いろんな紙ものが挟まっていて、それも楽しみのひとつだったりする。しかし自分が出す側となると、やっぱり恥ずかし...

  • ブアツイ本。

    年内最後の出勤日、帰り際、形ばかり机上を片付けていたらあー良かった まだいた…ホッタさんがバタバタとやってきた。コレ…こないだ話した本!え?ああ!あの…アタシ読み終わったし 貸すわ お正月休みに読んで!渡された紙袋はズシリと重くて、中を覗くと厚い文庫本がえっ?3冊?そうよ 上中下だから下巻を読んでいるところを見たので、上下2巻だと思っていたら、中があったとは。また感想聞かせてね~!フワッと去っていく...

  • ばりばり話。

    今はもう、クリスマスだからとご馳走を食べたり、プレゼントを買ったりしないけれど、昔はパーティーに呼んだり呼ばれたりもあった。とりわけ思い出深いのは、やはり在外中のクリスマスシーズンである。はじめてのご招待には、失礼のないよう、あれこれ準備をしてうかがった。ワインのボトルと、チョコレートの箱。小さいお嬢さんにはキモノを着たリカちゃんを、きれいに包んでリボンをかけ、玄関で差し出す。暖かく迎えられて、ホ...

  • けーきの話。

    今年のクリスマスイヴは平日。豪華なディナーも、いつかみたいに、思いがけずサンタクロースが来てくれる(→さんたの話。)あてもない。仕事帰りにフラフラとデパートの地階に迷い込んだものの、すごい混雑にたちまち後悔する。チキンやオードブルで沸き立つような惣菜売場の混沌に買物はあきらめ、エスカレーターのほうに歩いていると、洋菓子売場を通りかかった。まさに繁忙期と思いきや、あんがい落ち着いた様子なので、ショー...

  • きをきる話。

    しばらくぶりの駅に降りて、しばし迷った。さて右か左か…どっちに行こうかな目的地までは、交通量の多い最短経路と、歩きやすい遊歩道、2つの道があるのだ。風が強くて寒いから、住宅地の中の遊歩道を行きかけて…あっ…前に来たとき見たものを思い出して、ふと立ちすくむ。それは街路樹の幹に結びつけたピンクのテープ。歩道の両脇に並んだ木々の何本かに結ばれているのにはすぐ気づいたが何だろう…最初はその意味が分からなかった...

  • ほねおる話。

    今年も残すところ10日となった。大掃除を始める方も多かろうが、ワタクシはといえば動かざること山の如し。ただでさえ寒い年末、わざわざ冷たい水を使って掃除に骨を折ることはない。なにしろこのブログという場を得て10年来、大掃除なんかやめちゃえキャンペーンを細く長く展開している(→そうじの話。)身としては、徒手空拳、お正月を待つのみだ。そんなわけで、家でグダグダしていると♪ぺぽん♪着信音が鳴って、新卒同期の...

  • めんまの話。

    でや―!しまった!朝っぱらから冷蔵庫の前で声を上げたのは買い置きのタケノコが凍っていたからだ。水煮のタケノコをよく買うが、これがどういうわけか、相当の確率でチルドルームに紛れ込む。肉や魚などをしまうチルドルームは、冷蔵室より温度が低い。本来なら凍結しないはずが、冬場、とくに底のほうは相当な低温になるらしい。じつはタケノコを凍らせたのは今回が初めてではない。ケチな私は煮物にしたもののあれは マズかっ...

  • でぱーと話。

    大阪の老舗百貨店では、例年クリスマスシーズンのショーウインドウが美しく飾り付けられる。おかーさん デパートのクリスマス始まってるよ 行かない?うーん…行きたいような…めずらしく歯切れが悪かった。健脚でお出かけ好きで、神社仏閣よりデパートが大好きな母である。ここでも英国フェアを記事にしてきた(→ふぇあの話。)ように、百貨店の催事場で人混みにもまれ、散財するのが楽しみだったのに…行きたくないような…なんだ...

  • そっくす話。

    派遣された仕事も3日目、最終日となった。短期とはいえ気持よく働けたので、ちょっと名残惜しい。かといって、友だちになったわけじゃない。私だって大人だから分かっている。最後にお疲れ様と言い合い、いい現場だったなと皆が思って別れる、それで十分なのである。それでも、出かける身支度をしていてあ…そうだ…ふと思いついて、抽斗を開けた。お昼休憩もろくにとれなかった、忙しい1日が終わり、後片付けをしているとき、ひと...

  • なふだの話。

    昨日に引き続き、今日も外部の仕事。空調は申し分なく、寒さの心配(→ぼうかん話。)が無用なのは初日でわかったが上履きがある方がいいな…帰り道で考えた。ゲストの方々は座っていても、スタッフの我々は忙しく右往左往するから、会場に備付のスリッパだとパタパタとやかましい。万一カカトを踏んで転びでもしたらコトである。靴のようにスポッと穿ける、携帯用の室内履きがあったのを思い出し、棚から引っ張り出すとポソッ…何か...

  • ぼうかん話。

    今日は、終日外出。帰りも遅くなるので、しっかり防寒せねばと、新調した超極暖(→ほめられ話。)を身に着け、玄関に置いたマフラーと手袋をつかんで、家を出る。外は晴れて、風もない。早足で歩きだすと、じき身体が温まりはじめるのはさすが 超がつくだけはある…駅に着くころにはポカポカして、手に持ったマフラーと手袋は、使うことなくバッグにしまった。乗り込んだ電車は、ダウンジャケットやウールのコートで着ぶくれた人で...

  • かにすき話。

    今年は久しぶりに、職場で忘年会がある。日時や店が決まったので、メモを取っているとお肉なんですね~ 楽しみ~!そうなの ぢょん子さん カニアレルギーでしょ?言われて驚く。ええ~! 違いますよ!あれ?そう?でも食べないって言ってたよねああ、まあ それはそうですけど…たしかに私はカニを食べないが、アレルギーは特にないし、正確に言えばキライでもない。食べれば食べられるからだ。安からぬ代価を払って、食べよう...

  • デルデル本。

    て、て、てえへんだ~!どうしたんだハチ そんなに慌てて…アッ御隠居!どうしたもこうしたも てえへんなんで…だからなにがてえへんだ っつんだよそれがその、よつばとが…へッ?よつばとの16巻が 16巻が…出るのかい!そうなのよ。朝からヘタなお芝居をするほどビックラこいた、この年の瀬の大ニュース。2003年に第1巻が出たこのマンガ、7巻まではだいたい7~9か月間隔で新刊が出た。ところが8巻からあとは、次の巻...

  • ほめられ話。

    冷え込む日が続く。数年前なら気合で乗り切れたが、還暦を過ぎて無理はよくない。暖かい下着を買いに、大型衣料店に行った。狙いは通常の機能性衣類より1.5倍暖かい極暖だ。ところが企業努力とはすごいもので、しばらく来ない間に2.25倍暖かい超極暖というやつができていた。超の字を見ただけでポカポカと暖かい気分になり、カゴの中に数枚を選んで、レジに運んだ。白いカウンターにはハキハキしたお嬢さんがいて持ち帰りの...

  • きっちり話。

    某日某所。詳細は避けるが、楽しからざる用件で落ち込む。酒場の暖簾でも見たら、くぐってしまいそうな気分でビルの中を歩いていたら、🚻御手洗の表示を見つけて、フラフラと入った。ひとまず 悪いものは出しちゃおうなんとなく、そう考えたのだと思う。…じゃー…バタン残念ながら、個室を出ても気分は晴れなかったが、手洗いの蛇口から温かいお湯が出て、凍えた指がホッとしたように、少しだけほぐれる。ハンカチをバッグにしまっ...

  • なかしょく話。

    私はひとりで外食するのはわりに平気だが、コンビニ弁当や飲食店のテイクアウトなど、いわゆる中食というやつはあまり利用しない。味や価格の問題ではなく、容器のせいである。食べ終わった後に残る、中身のわりに大袈裟な容器、その無残な光景がむなしさを誘う。さらにそれを洗って、プラスチックゴミの日まで保管する(→さっとの話。)とは、考えただけでめんどくさい。その手間を考えるとイモでも蒸かして食べるか…ヘナヘナと、...

  • ららろろ話。

    LEDの普及もあって、クリスマスに一般家庭が電飾でライトアップするのも普通になった。例年豪華なクリスマス飾りをする地区は、神戸のイベントになぞらえてイエナリエと呼ばれ、わざわざ見に行く人もいたらしい。新型ウィルスの自粛期間を経て、極端にハデな飾り付けは減ってきているように思われる。バス停前のその家では、門扉の横の細い木に、電飾が点滅していた。寒い日、子供と一緒にバスを待ちながら、パッ…パッ…と変わる光...

  • けいとの話。

    百円均一ショップの前を通りかかったら、買うものがあったのを思い出した。買うものがあって来ても、何だったか思い出せずにスゴスゴ帰る(→わすれる話。)ことの多い私にとって、百均の前で買うものを思い出す、というのはまさに奇跡である。今日のアタシはひとあじ違うわよ!意気揚々と入店した私の出鼻をくじいたのは&&%$+;‘@**:~!!≒「{{;+*{{~?大量の化粧品をカゴに突っ込みながら、大音量で会話するイ...

  • べんりの話。

    有名コーヒーチェーン店が、不評の紙ストローを廃止し、プラスチックストローを導入するというニュースを見た。私はこの店を利用しないので、紙ストローの使い心地を知らないが、せっかく導入したのにプラに逆戻りとは、よほどの不評であったと想像される。脱プラスチックも難しいよね…つぶやきながらチャンネルを回すとこの冬大活躍!百均便利グッズ!マニア激推し!今買うべき時短商品!いつ見ても似たような番組を、またやって...

  • りょこうの話。

    イモートは今、学生時代の友人と旅行中らしい。ぺぽん♪…ぺぽん♪…家族LINEにつぎつぎ楽しそうな写真が入ってくるのを、実家の茶の間で見ていたらよく旅行するね あの子も…お茶を飲みながら、母が言う。あの子ったってもうじき還暦。いいじゃない メイちゃんも大学だし…ひとり娘が家を出てから、解き放たれたようにほうぼうへ出かけているイモートである。アンタも行けばいいのに 旅行…おばーちゃんは私の顔を覗き込むようにして...

  • 22えん話。

    事務所の昼休み、年賀状の話になった。もう買ったァ?とっくに買いました(→ぽすくま話。)よォ~うちはシュジンが 職場で…あ~あるある 頼まれるやつねそうなの~ もう早~くから枚数聞かれて…アタシ迷ってるんだ~ 出すかどうしようか最近やめる人多いもんね うちはシュジンが出すからしばし流行の年賀状じまいについての話になりやめるにしても今年はためらわれるわよねえ?どうして?だって今年やめたらさ 「あー値上が...

  • こうこく話。

    記事を書くのにくたびれて、止めたくなる日もある。あ~ 疲れた~読む人に何ら得るもののないこんな文章でも、毎日書くとなると骨だし、おまけに書いても書いても、一文にもならない。他の方のブログに広告が掲載されているといいなァ…いくらくらい貰えるんだろう…思いつつも、やり方が難しそうでまァ きっとたいした金額じゃないよネ…イソップ童話のキツネとブドウのように、負け惜しみに終わるのが常であるが1か月に5円でも...

  • とだなの話。

    薬戸棚というと大げさだけど、持病の薬と、毎日飲むサプリメントなどをしまう場所がある。サプリメントは、更年期の不調をきっかけに飲み始め(→きいてた話。)、処方薬との飲み合わせは、かかりつけ医にも確かめてある。今朝も食事を済ませ、いつものように戸棚を開けた、その瞬間アレ?違和感があった。サプリのビンの並び方が違うのだ。私は、飽きっぽいくせに、いったん習慣がつくとやめにくい性質で、この戸棚に飲み終えたビ...

  • ずかいの話。

    パーカの紐の結び方(→ぱーかの話。)を眺めていたら、いろいろな図解があって、面白かった。今日は私がパーカの紐をどうしているか、図解で示してみようと思う。そもそもパーカの紐は長すぎる!顔を洗えば先っぽが濡れるし、ラーメンを食べるとスープに浸かる。いいことが何もない。そこで私は片側が抜けない程度に、もう片側にグーッと引き長いほうを短いのに合わせてカット。切った端が穴に入り込まないよう、結び目を作って完...

  • ぱーかの話。

    ひとりでテレビを見ていると、つい画面にしゃべってしまう。今朝のワイドショーを見ていてホンマか!?自分でも驚くほどの大声が出たのは若い人の間では パーカの紐を結ぶのが流行っています…というシンジラレナイ情報にたいしてであった。パーカの紐とは、フードの周囲を通って、ダレ~ンと下がっているコレ↓。パーカなんて、バサッと着るだけで済むのがトリエであって、着たあとチマチマ紐を結ぶなんて、オシャレの逆じゃないか...

  • きものの話。

    朝、スマートフォンを見たら、ムスメからLINEが入っていた。友だちの披露宴があるんだけど着物着ようかなムスメは背が高いので、着物がよく映える。ありふれたドレスを着るよりずっといい。いいじゃん そうしな!すぐ返事したあと、ハッとした。振袖、もう無い…うちの振袖は、私が成人式のときに母があつらえてくれた40年もの。つづいてイモートが着て、しばらく間があって、うちのムスメが着た。おねーちゃん 振袖どうしてる...

  • にばんの話。

    昨日の記事(→くりーむ話。)で歌っていたのは♪かきねのかきねの まがりかど♪たきびだたきびだ おちばたき…童謡「たきび」。この季節、つい口ずさむ歌である。近所にサザンカの植込みがあるせいか、私がじっさい歌うのは、2番のほうだ。♪さざんかさざんか さいたみち♪たきびだたきびだ おちばたき♪あたろうか あたろうよ♪しもやけおててが もうかゆいしもやけで赤くなった、子供の丸っこい手が目に浮かぶようで、かわいい、...

  • くりーむ話。

    ♪北風ぴーぷー吹いている…歌いたくなるほど、冷たい風の吹くこの頃。ほぼスッピンの私の顔面も、さすがに何か塗らないと、パッサパサの砂漠状態である。なんかないか…顔につけるもん…洗面所をゴソゴソ探したらおっ?!ラーメンのスープくらいの小さい袋を見つけた。いつぞやビジネスホテルに泊まった時、もらってきたクリームだ。最近のホテルのアメニティーは部屋に備付ではなく、フロントの横の↑こういうところから、必要なもの...

  • ぶらっく話。

    離れて住むようになってから、ムスメやムスコが、私に映画や本を勧めるようになった。たまに帰宅して見る母親が、よほどしょぼくれてババアっぽいのだろう。私は私なりに知的活動をしているつもりでも、若い者にしてみればこういうのも読めば?こんなの見たほうがいいんじゃない?つい、言いたくなるのかもしれない。世の中に取り残されたり、感性が鈍るのはおそろしいから、わが子が良かれと思って勧めてくれるものはなるべく見た...

  • あげまん話。

    いつもお邪魔するブログで、和菓子を天ぷらにする記事(→そこから見える空)を拝見した。もともとは観光地の名物らしい。そういえば私も昔、似たものを食べたのを思い出した。幼い子供ふたりを持つ主婦だった時代、息抜きによく近所を散歩した。上の子が幼稚園に行き、下の子の機嫌がわるくないとき、ベビーカーを押して、お不動様の参道をぶらぶら歩く。うまく赤ん坊が寝てくれれば、貴重なひとりの時間。左右の店を覗き、気が向...

  • いっこの話。

    朝食のパンが無かったのを思い出し、閉店間際のベーカリーに駆け込んだ。どれも美味しそうで迷ったが、手ごろなひとつをトレイに載せ、レジへ。オレンジ色のベレーをかぶったカワイイ店員さんに……いですか?早口の高い声で聞かれたのでへ?とっさに聞き取れずに聞き返すと今のお時間3つで2つのお値段になってますが よろしいですか?さっきより、ちょっとゆっくり言い直してくれた。閉店前に、商品を売り切るためのサービスだ。...

  • さむいの話。

    私はデブなので暑さに弱く、寒さに強い。当地は温暖な気候なので、寒さといってもたかが知れている。周囲の人に比べて寒がりではない、という程度だ。そんなわけで、今年もまだ暖房らしい暖房はしていない。今朝は、起きて顔を洗ったらひゃっ!水が冷たかったので、ヤカンをかけたガスの火に、指先をかざした。昔の人が、火鉢にあたるようなものだ。夜は夜で、お風呂で暖まったら早々に寝てしまうから、特に必要を感じない。…てな...

  • おーえる話。

    昨日の記事で、OLという言葉を久しぶりに使った。さいきんは職種や賃金の男女別も少なくなって、内勤で補助的な事務職の、いわゆるOLのイメージは薄れてきているようだ。身の周りの若い人に聞いてみてもおーえる?なんとなく分かるけど 使わないっすねという感じ。もっとも身近な、わがムスメの働き方を思い浮かべても、OLという呼び方は、およそシックリしない。今を去ること30年前、私とて責任のある仕事をし、外回りも残業も...

  • もちゅうの話。

    1枚、また1枚と、喪中欠礼のお知らせが舞い込む時期になった。多いのは、親御さんが亡くなったお報せ。私の知人の親世代は80代後半から90代だから、年に不足はないけれど、ご主人やごきょうだいなど、まだ若いお身内の訃報には、やはり胸がざわつく。そんななか、先週ポストに舞い込んできたハガキを見て、首をかしげた。タカタ タカコ…誰?差出人の名前に覚えが無い。故人の氏名や没年を明記しない書式で、まるでヒントが...

  • しへいの話。

    いつ頃かと調べてみれば、もう20年も前のことらしい。新しい紙幣に、実在の女性としては初めて採用された人の肖像を見たときなんでこの人が???大きな疑問に包まれたことはよく覚えている。24歳の短い生涯のほとんどを、貧しさに悩み、生活苦に追われて過ごした人が紙幣の顔なんて、悪い冗談としか思えない。じっさい子孫があれこれ言えるものかどうか知らないが、もし私が彼女の身内であったならあんなに金で苦労したばーち...

  • らんちの話。

    紅葉の京都。…と、聞いただけで混雑が想像されて、近寄りたくないが、浮世の義理でシブシブ出かけた。昨今の気候の乱れのせいか、紅葉の進みはいまひとつ、おかげで混雑のほうも思ったほどでなく、用件がスイスイと済んだらお腹減ったな…あらたなる問題が起こる。見回せば、高く、少なく、待たされそうな飲食店ばかりが目につく。しばし思案して、地下鉄の駅近くにチェーン店の喫茶店があるのを思い出し、黄金に色づくには、まだ間...

  • よづめの話。

    お風呂で暖まるのが楽しい季節になった。湯上り、ホカホカの身体でソファにどっかりと腰かけ、タオルで髪を拭きながらあ、足の爪 伸びてる…気づいて爪切りを取ってきた。仕事で手先を使うので、手の爪は日中、頻繁に切るが、足は後回しになりがちだ。手の爪より厚く硬いので、お湯でふやけた湯上りに切ることが多い。…ヨルノツメ ネコノツメ…夜の爪 猫の爪…誰にも聞こえない小さな声で、ブツブツと呟いているのは、夜爪のおまじ...

  • いどうの話。

    洗濯していると、リビングのテレビから、聞き慣れた音楽が流れてきた。テレビ体操がはじまったのだ。10年来のわが健康の柱、テレビ体操(→たいそう話。)。家にいるときは万難を排して大マジメにおこなう。家事に忙しい時間でもあり、開始の瞬間にテレビの前にいるとは限らない。曲が聞こえたら、家のどこにいても、とにかく体操を開始する。足を開きましょう…力を入れて両手をグーっと…最初の、手をグーパーする運動は場所を選...

  • ラクチン本。

    世の良き親たちは、絵本の読み聞かせということをする。子どもの言語能力を育て、読書に興味を持たせ、親子の交流を深めるといった効用があるという。ところが私はこの読み聞かせというのが大の苦手。本は好きだが、とにかく音読がめんどくさい。声を出すと、しゃべるスピードでしか読めない。活字を目で追えば、その何倍ものスピードで読み進むことができるのに。私には、子供のためにめんどくさいことを我慢するという機能が欠落...

  • げらげら話。

    一週間の歌(→いとかう話。)というと、思い出す歌がもうひとつ。子供のころ、母がときどき思い出したように歌う、曜日の歌があった。♪げつようび わらってる冒頭♪わらってる、の、わの音が半音下がるのが、すでに不吉な予感を誘って♪げらげらげらげら わらってる誰が?なぜ?主語が示されない不安におののいていると♪おつきさまはきがへんだ…童謡としてはちょっと異常な歌詞が続く。母の歌を喜んでいたイモートや私も、この歌だ...

  • いとかう話。

    縫い糸が無くなったので、駅前まで。天気は良し、暑くも寒くもない、こんな日は歩きたい。軽い靴で家を飛び出せば♪テュリャテュリャテュリャ…歩調に合わせ、ついハナウタも出る。…テュリャテュリャ テュリャリャ~…それにしても、なんでこの歌なのか…にちようびにいちばへでかけ~ いとと~あさを~かぁてきた~ああ、糸を買いに行くからかァ。そういえば、今日は朝からお風呂に入った。…げつよ~びにおふろをたいて~ かよお~...

  • ほこりの話。

    タマネギをすりおろしてね 小麦粉を…昼休み、コタニさんがレシピを披露しているのでえー、ナニナニ?なんかおいしいもの?さっそく割って入ったら違うわよ~!駆除するアレ…へ?クジョ?そうそう ホーサン団子がいちばん効くの!なーんだ…Gで始まる黒い虫の話だったので、ガッカリ。寒いうちにやっつけないとね! 暖かくなってからでは遅いのだそうだ。あいつキレイ好きらしいわよ 掃除してない場所はキライなんだってええ~ッ...

  • しちさん話。

    神社の前を通りかかったら、よそ行きの家族が、赤い着物の小さい子を宝物みたいに囲んでいる。七五三のお参りだ。はなはだ不信心で、うちの子供はお参りなんて殊勝なことはしなかったが、祖父母からはお祝いをもらってしまったため、アリバイ的に写真だけ撮ることにした。しかも、ムスメの7歳とムスコの3歳をいっぺんに済ませようというプランである。そんないい加減な親でも、ドレスや着物がフワフワ、キラキラ並んだスタジオに...

  • すてかた話。

    古いホウキを捨てる(ホウキを放棄するというダジャレは思いついたが自粛)ことにした(→まつばの話。)。しかしコレなにゴミ?どうやって捨てる?現代社会を生きるうえで、ゴミをどう捨てるかは大問題である。たとえゴミステーションに置いたとて、出し方がルール違反では、けっして収集されない。取りいだしたるはバーン!!市民のバイブル、ゴミ事典。分別ルールはときどき改定もあるため、最新のものを参照せねばならぬ。たと...

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