カーボン熱交換器は強そうに見えて意外と弱く、樹脂で持っているという構造は変わりありません。樹脂が漏れても気が付きにくく、異物ともなりえます。取り扱いも注意が必要で、割れたり漏れたりするリスクがあるので、予備を確保しておくことが好ましいでしょう。
化学プラントの設備・運転を分かりやすく解説。国立の機電系大学院卒業→化学会社のプラントエンジニア15年以上。機械設計中心、海外勤務、製造管理経験あり。
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カーボン熱交換器は強そうに見えて意外と弱く、樹脂で持っているという構造は変わりありません。樹脂が漏れても気が付きにくく、異物ともなりえます。取り扱いも注意が必要で、割れたり漏れたりするリスクがあるので、予備を確保しておくことが好ましいでしょう。
撹拌機を交換するのは意外と怖いです。単純更新ですら意外とできなかったりして、単純更新のつもりが微妙に違う部分があって性能に影響を与えたりします。このリスクのある撹拌機を自プラントでどれだけ抱えているか把握して長期計画を練ることは、機械系エンジニアにとって大事なことだと思っています。
化学プラントの設備保全でDXは進められているように見えてしまいます。対外アピールは凄いのですが、実態はどこも結構なものだと思います。何もしない人も居れば、1回だけデータを取って満足する人も居れば、実運用までの展開であきらめたり、時間を掛けて結果が出ないというパターンもあります。DXは部署を横断して自主的に進める力のある人が担当する必要があり、人を選ぶ業務だと思っています。
プラントエンジニアリング会社のエンジニアはオーナーズエンジニアよりもスキルが高いという一般的に言われることを、自分の範囲ではあまり聞いたことがありません。これはプラントエンジニアリング会社が不得意としている領域で、バッチなど機会の少ないプラントや思想がしっかりしているプラントが当てはまりそうだと思います。
原料の品質は不純物が製品に影響を与える可能性があります。原料の製法や工場が変わるとその影響を評価しないといけません。メーカーのCoAと原料に必要な規格とは異なる部分があるので、メーカーが問題ないと言ってもユーザーはそれなりに評価が必要な場合はあります。
ストレーナ・フィルタのライン設計を考えました。交換洗浄作業を考えるときに、遮断弁の外、ベント・ドレンを付けたり、圧力計で監視したり、水・窒素ラインを繋いだりと、安全性を高める方法が考えられます。内容物の危険性に応じて選べるようにしましょう。
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。時が過ぎるのは速いもので、気が付いたら1年が終わっていた気がします。1年を振り返るのは年末くらいのものですが、大晦日の振り返りは毎年かなり適当です。2024年はこんな感じでした...
全溶接型プレート熱交換器は耐圧性や耐熱性を高めたプレート熱交換器です。元のメリットである洗浄を犠牲にするので、詰まりや腐食の可能性が考えられる場合、交換前提で購入するとしてもリスクをしっかり判断しないといけません。私は、スチームとエアーのように綺麗な流体に対してしか、全溶接型プレート熱交換器を使おうとは思いません。
断面図を見てすぐにイメージができない場合は、色塗りがおススメです。分かりやすい部分から始めましょう。ケースなど外側が分かりやすいかシールが分かりやすいかは、構造や経験によって変わります。色で視覚的なイメージをしていくことで、不明部だけを浮かび上がらせることが可能です。機械の動きのイメージがしやすくなり、不足している部分など考えることもできるかも知れません。
化学プラントの設備投資はその目的別に、法的要求、補修・修繕、オーバーホール、更新、新製品の導入、合理化、改善などに分類できます。スピード重視、データ集め、目標感の共有など、見積作業そのものよりは考え方で変わる部分が大きいです。どのケースで何が重視されるか会社によっても分かれるので、スピード重視でコミュニケーションの回数を重ねるトライアンドエラーが結果的に早道になると思います。
CDMOとCMOという単語は、医薬の世界の話ですが、企画と製造という目線で考えると、製造内の狭い世界でCDMO的なのかCMO的なのかを考えることはできます。組織によって同じ製造という名前でも、機能が違うことがあります。これをCDMOとCMOとして捉えると、把握しやすいかもしれません。CDMO的な製造と接することが多かったので、CMO的な製造を許せなかった自分が居ましたが、今では冷静に見ることができました。CDMOとCMOという単語を知ったからです。
タンクのデッド部は、構造上どうしても発生します。新規の液をトライアルするなどの場合に、ここの扱いをどうするか課題が出ます。先行評価でそこまで考えておくか、ある程度妥協するか。液を完全に排出するには、それなりの設備と時間が必要になります。
プラント内における危険区域の精緻な設定方法に関するガイドラインを少し検討してみました。内容物や運転条件による部分は多いですが、非防爆設備の使える範囲は広がっています。詳細検討に時間が掛かるので気おくれしている人もいらっしゃると思いますが、それなりの余裕を見ても5mもあればかなりの条件で包含できる気がします。
プラントエンジニアに入社する人のハードルはとても下がっています。機電系出身で近隣地域に住んでいる。という条件くらいだけを考慮している感じです。給料が高いですし、残業もかなり抑制されています。自信が無いと思う人ほど、穴場の仕事だと思います。
ガス吸収を実現しようとしたら、塔・タワーが一般的ですが、局所的にはエゼクターも活躍します。反応器や真空ポンプを代用するのは、緊急的用途や一時的なものにしたいです。完全に使えないわけではないので、いざ使わざるを得ない状況になれば、しっかり評価しましょう。そんなことにならないのが理想的ですが。
製造課を外から見ていると、課長の差というのは結構見えてきます。プラントエンジニアとしてではなく、生産技術や企画の方が見えやすいでしょう。課長がプレイヤーとして仕事をせざるを得ないというのは、本来は注意信号です。長期化すると、課全体が弱くなっていきます。負の連鎖が蓄積しないようにするには、課としての取り組みと、その実態を知って外部からフォローする取り組みの両面が欠かせないでしょう。
プラントオペレータは今後少なくなっていくでしょう。その中でオペレータが足りないという可能性は少ないと思いがちですが、小さな単位では起こりえます。生産数量・投資・異動などの形として見えてきます。オペレータとしては、この情報や周囲の稼働状況は敏感になっていた方が良いでしょう。その中で、どう振舞うかを考えることができますね。
プラント設計で配管設計が最重視されなければいけない7つの理由
プラント設計では配管設計はとても大事です。良否は装置サイズや動線に影響を与えたり、液ガスが流れなくなったりします。配管の数が多いので考えることは多く、建設コストやメンテナンスコストにも実は影響を与えます。ただし、それらの問題が表面化することは少なく、運用でカバーされがちです。配管設計者の質が今後も大事になることは確かですね。
金属系のポンプの材質を指定するとき、ケーシングとインペラに対して、鉄とステンレスのどちらを選ぶかという問題があります。どちらも鉄というのは、プラント内部では避けた方が良いでしょう。逆にどちらもステンレスとするのが無難です。ケーシングは鉄でインペラはステンレスというのは何かと中途半端になりがちです。ライニングはもっとトラブルになりやすいです。
タンクのノズル数が少ないために、二重ノズルという案を考えることがあります。流速を合わせるための口径設計が大事ですし、ライニングは失敗しやすいです。サイズが合わずに標準化できなくなると、メンテナンス性も悪くなります。どうしても使用する場合は、数を限定して、メンテナンス周期を定めて、特殊な扱いにしましょう。
ガスラインの設計を例に、反応滴下速度を変えることで口径設計の限界を越えないという例を紹介しました。設備上どうしてもできない範囲なのに、気が付かずに配管サイズだけを当てはめてしまうと、大事故に繋がるかも知れません。設備のことを把握しつつ、運転条件の前提にも目を向けて、コミュニケーションを取りつつ設計をしていきましょう。
熱交換器の設計はすればするほど、何でもいい中で最も良さそうなものを選ぶという発想になってきます。イニシャルコストよりもランニングコストを重視した設計が大事であり、能力設計ではなくプラントの運転思想や稼働条件に関わってくる話です。ユーザーエンジニアはこういう部分に積極的に関わらないと、プラントエンジニアリング会社や機器ベンダーと同じ考え方になってしまうと良くはないでしょう。
粉体ホッパーを使うことは、バッチ運転でも大きなメリットがあります。作業時間を拘束しないし、安全性が高くなる、重量管理ができる無くても何とかなってしまう場合もありますが、安定的な操業をするにはホッパーは強い味方となるでしょう。
最小配管は詰まりやサポートなど配管設計において大事な考え方です。液抜き・サンプリング・滴下などのラインは話題になりやすいです。最小口径以下のラインを使ってはいけないというわけでなく、柔軟な思考が大事です。多くの口径の中から標準的に使う種類を限定することで、例外への処置もしやすくなるでしょう。
配管フランジにカバーを付ける場合というのは、そう多くありません。付けても上手くいかずに、悪化させる場合の方が多いです。デメリットを考えても、付けた方が良いという場合はそう多くはありません。メンテナンスをしっかり考えて、フランジカバーは最低限にした方が良いでしょう。
化学プラントのルールやマナーはいろいろあります。関係者全員に関わるものもありますが、誰にも指摘されないので違反しているというケースは増えています。指摘することが難しくなってきた現在、違反者が問題を起こしてから見直しをするという循環をするしか手が無い気がします。
ポンプの吸込み側にフィルターを設置する場合、キャビテーションや空運転の防止が必要です。そもそもフィルターで捕まえなくても良いように、フィルターよりも手前で異物除去の対策ができないか考えましょう。フィルターを設置する場合でも、洗浄作業性を上げるためにラインの設計は大事なことです。建設時には問題なくても、後々で問題になることもあります。ポンプ周りはスペースを取っておきましょう。
ねじ込み継手は化学プラントでは非常に使いにくいです。あえて使うなら、漏れても良い水や空気、軽量化を狙ったドラム缶周り、折れてしまう可能性がある設備回り、くらいに限定しましょう。漏れのリスクが上がるので、保護具やパトロールなどの別の対策が必要になります。ねじ込み継手を選ぶ場合は、総合的に考えてあえて選ぶという意識を持っておきたいですね。
ボールバルブとグローブバルブのどちらを選ぶのか悩む場面はあります。たいていの場合はボールバルブで上手くいきますが、低温・高温や高圧など条件が厳しい時にはグローブバルブを選ぶ方が上手く行きやすいです。標準化されている場合も多いでしょうが、それぞれのラインでボールとグローブのどちらをなぜ選んでいるかが言語化できれば、その工場でのプラント設計や改造を自由に行えるでしょう。
SUS304ではなくSUS316Lを選ぶというのは、それなりに考え方があります。耐食性が高いがコストも高い。優先度を設定するには、使用環境・頻度・組成の変化・故障時の影響・メンテナンス性などの軸で考えると良いでしょう。全部の考え方を使わずに、数個の軸で整理するだけでも、結構差が出てくることが多いです。
4M変更と化学プラントでの注意点を解説しました。Man・Machine・Method・Materialの4つのMを変更すると、品質に影響を与える可能性が高いです。大なり小なり検討範囲があります。自社での変更は結構シビアに扱い苦労も良く実感しますが、他社の変更については結果だけしか見えないので実感しにくいです。
スチームトラップの組み方は、ディスクやフロートなどの基本的なものでも、いくつかのパターンが考えられます。トラップとバイパスの2つのラインが必要で、バルブで使い分けます。排出先をまとめたり、ブロー先を増やしたり複数の組み方が考えられます。安定的な運転をするには、できるだけシンプルな基本形がおススメです。
流量計と操作弁の間はできるだけ短くしましょう。指示値と投入量の間に差ができて、運転上のトラブルに繋がります。複数に送るなどヘッダー形式にする場合でも、装置手前に操作弁を置くようにしましょう。コストアップになりますが、安定運転の方が大事です。
真空ポンプを停止する場合は、逆流が問題になります。逆止弁で止める、高さを上げる、別のラインから圧力を上げるなどの方法があります。一般例として減圧下で加熱することが考えられるので、冷却をしてから停止をするようにしましょう。
壁や屋根で囲われた空間に配管を通す場合は、設計上特別に考えることがあります。漏れにくい構造にして、漏れても発見しやすくし、被液しないようにもする。漏れたときに拡散させるか封じ込めるかという部屋の思想も大事です。異物にならない材質を選びましょう。
化学プラントの生産稼働計画を調整するとき、工事時期は結構後回しになりやすいです。最近は、納期やコストの問題で工事を固定化する流れが出始めていますが、逆に固定化しすぎる場合もおこっています。ある程度の柔軟性を持たせるために、事前の準備と分散化が大事です。大きなプラントほど、この辺のマネジメントが大事になるでしょう。
晶析を行う時は温度をとにかく下げることが大事です。温度を下げて溶解度を下げないと固体が析出しません。低温のブラインで大量に冷やす必要がありポンプは欠かせません。材質のチェックや断熱の定期的な確認も大事になります。
コンカレントエンジニアリングを無理しすぎると、研究~トライアルの各種工程で確実に劣化が起きます。タイムリーな情報共有ができていれば、まだ何とかなることでも、最近の人の働き方は縦割りになっています。その結果、どこかで無理しても生産活動という目で見ると、得はしません。
化学プラント向けの粉体乾燥機に求められる性質をまとめました。均一・低温加熱で運転制御できることは乾燥機一般に重要です。化学プラントとしては、処理量の多さ・異物問題が少ない・メンテナンス費が安い・空気と触れないなど独自の要求事項もあります。金額の高く、数も少ない設備なので、慎重に取り扱いましょう。
タンクの底板が薄いとどうなるか?という思考を行いました。内圧に対して膨らむので、タンク自身は上の伸びた形になります。その結果、配管や周囲から漏れが起きることでしょう。天板を補強しやすいから、底板が軽視されがちです。
【妄想】AIで化学工場の機電系エンジニアリングがこう変わって欲しい
化学工場の機電系エンジニアリングでもAIは期待されています。単純作業の自動化が進んだり、もう少し複雑な作業でも自動化が進むことを期待します。進み過ぎたら、人間が行う価値のある仕事が減っていき、付加価値を探しても見つからないという、最悪の展開が待っているかもしれません。そうなるのは、もっと先の話でしょうけど。
化学工場の機電系エンジニアがデータサイエンスを使うのは正直かなり厳しいでしょう。データサイエンスのニーズは高いし、製造業ならどの会社でも使える可能性があるので、転職にも有利でしょう。期待されている職だから会社の中心人物になれるとは思わず、片足突っ込んでいつでも抜け出せる、という感覚で取り組むくらいがちょうど良いと思います。
反応器に熱交換器とシールポットのどちらを付けるのが良いか、メリットデメリットを考えました。汎用性を考慮するなら圧倒的に熱交換器です。バッチプラントの場合は汎用性を求める方が良いでしょう。コスト削減など一部の狙いを重視するならシールポットは1つの手です。熱交換器が必須というわけでないので、選択肢として持っておきましょう。
反応器のジャケットにスチームを入れたときのジャケット温度計算
反応器のジャケットにスチームを流したとき、ジャケットの温度はスチームの飽和温度にいきなり変化するわけではありません。ジャケット部でスチームは膨張するため、ジャケット温度がいきなりスチーム飽和温度にはなりません。また、ジャケット隔壁での伝熱より先に金属部への伝熱が行われます。スチーム供給量と温度差の関係から、ジャケット温度は一定の温度で運転を続けます。
概略FS(フィージビリティスタディ)を考えるときに使う考え方
ステージの浅いFSでは、根本的な部分を考える必要があります。前提条件があやふやだと言った言わないになります。社内FSなら目標金額や期限も確認しましょう。そのうえで、精度をどれくらいに設定するか決めましょう。ステージが浅ければ浅いほど、精度は甘くて良いです。その代わり余裕をどこに設けるかをしっかり残しておきましょう。
プラント建設で何か1つでも新しいことを入れるというのは、今ではあまり進めない方が良いと思っています。導入するからには、その影響範囲を長期的目線で評価しようとする意志と態度が必要です。導入できなくても、影響範囲をちゃんと評価して結局今のシステムが最適だったと発信できるなら、設計者としてのスキルを疑われることは無いと思います。
生え抜き管理職は、昇進後すぐは元の職場のマネジメントをすることが多いでしょう。練習です。ところが、生え抜きが最適解というわけでもないと思います。自分が優秀だったからこそ、陥りやすいトラブルがあります。極端に言うと、「人以外の問題は問題でない」と割り切るしかないでしょう。間違っても育成しようと思わない方が良いです。
20年も同じ会社に居れば、いろいろあります。中でも会社を辞めようと感じる機会は数回はありました。完全に放り出されたり、人格否定に近い発言をされたり、相談なく勝手に環境を変えられたり、陰口が多かったり。同じ場所に居れば居るほど、こういう噂を聞く機会が増えるので、異動というのは上手くできたものだと思っています。
マテリアルハンドリングは化学プラントでも大事です。運搬・持ち上げの装置として、固体・液体の容器を対象とした装置がいっぱい開発されています。他にはエアノッカーやサンプリング装置など、化学プラントならではのものも。最初は手動の装置を作って使っていき、上手くいけば自動化していきたいですね。
減速機とベルトは装置の速度を変えるために一般的な装置です。化学プラントので減速機とベルトの両方を使います。減速機は減速比が大きいことがポイントで、ベルトはメンテナンス費の削減や設置スペースの最小化に繋がります。プラントの思想と関連する重要な部品ですね。
ダミーサポートは、溶接でパイプとサポートを付けた方法です。一度付けてしまうと忘れ去られがちですが、材質・水抜き・温度・振動などの面で弱点があります。少し手間が増えてもバンドなどの着脱式の方が、メンテナンスを考えると有利になるでしょう。ダミーサポートを付ける場所は絞りましょう。
化学プラントの機電系エンジニア向けに流体力学で重要ポイントを3つ絞りました。比重・粘度は標準とそのズレの大きさの程度を知っておきましょう。問題に気づいたら調べれば良いだけ。圧力損失よりも断面積・流量・圧力の定性的関係は大事です。ガスの圧縮膨張の一般的な性質も大事です。知っておくべき範囲は狭いですが、即答して使いこなせるレベルになることが大事です。
スチーム(水蒸気)は実は結構怖いです。火傷する危険性は分かりやすいですが、静電気を発生させたり、物を腐食させたり、詰まりや設備の破損を起こす可能性もあります。身近な水を使っているので危険性が認知されにくいですが、実際にはかなり怖いです。
機電系エンジニアの私がデータエンジニアリングに興味を無くした理由
機械系エンジニアである私は、プロセス制御・自動化・データエンジニアリングの道もあったと思いますが、今ではほぼ興味を持っていません。たまたま機会が無かったことが大きいですが、これらの業務は所詮は製造の一部でしかなく、効果が出にくく時間とお金も掛かります。それなら運転や設備など幅広く見れる職種の方が、生き残りやすいと今では思っています。
バルブは当たり前のように使っていますが、開閉が簡単にできるという装置は化学プラントでは非常に怖いものです。内通のように一定確率で起きるものもあれば、忘れというヒューマンエラー、動かないという故障など装置であるがゆえに考えないといけないことがあります。身近な手動弁こそ、しっかり考えておきましょう。
私が化学プラントに入社したときは、機械系の知識自体はあっても、化学の知識は高校まで、プラントのことなんてほぼ何も知らずに、仕事内容も知らずに入社しました。それでも、会社で少しずつ勉強していって、今ではチーム内で誰よりも詳しいというレベルになっていると思います。分からなければ少し調べて、時間が掛かりそうならすぐに周りの人に聞く、という基本が一番大事でしょう。
設備を最後まで使い倒すための保全 ~ブラック職場とならないために~
設備を最後まで使い続けるためには、補修方法の限界と生産計画の調整がとても大事です。生産技術の現場では補修でも特に応急補修の話題だけが先行しますが、生産計画とどれだけ結びつけるかは大きな課題です。昔のように、気合で対応できる環境でもなければ、人も居ないので、ブラックな職場とならないためにも主張と議論ができる職場風土が重要だと思います。
大口径のシール部品は選び方をしっかり考えましょう。確実にするならガスケットです。サイズ限界があればソフトタイプを選びますが、フランジ側の工夫が必要になるでしょう。Oリングは高いので避けた方が無難です。大口径は製作誤差や強度などの問題でシールがしにくいです。特に動く設備は危険ですね。
配管ラックを継ぎ足していくと、強度不足・作業の障害・メンテナンスの障害などのさまざまな問題が起きます。そもそもラックの大きさは工場全体の大きさ・プラントの数を基に設計しないといけないのに、意外と考えられていないから、後になって足されていきます。工場を一から建てるときには、しっかり考えましょう。
粉体の特に充填設備ではピンチバルブという特殊なバルブを使用します。 初めてその単語を耳にしたときは、とても危機的な状況になっているバルブなのだろうと、他人事のように考えていました。 そうではなくて割と安全に使えるバルブですが、簡単に考えすぎ
化学プラントの機電系エンジニアの仕事は、社外からは3Kのように見られますが、社内からはもっと冷めた目で見られています。厳しいわけでもないけど、良く分からないから突っ込めない。その割に辛いというアピールがされる。技術系というカテゴリに入れて良いのかどうか、結構悩むのが化学プラントならではという感じでしょうか。
化学プラントでマテリアルハンドリングの設計をするためには、みんなで話し合える環境・すぐにNGをださない・作業の言語化・略図を書く・少し予算をすぐに割り当てる・お試しで作業できる場所、が必要です。これらのスキルが無いと1年~2年のレベルで、設計が遅れていきます。会社としては結局は損ですね。
バッチ系化学プラントの特性を比較するためには、主要な情報を数個集めると良いでしょう。反応器の数・容量と材質や圧力が最も重要です。濾過乾燥や充填塔・高圧設備で差が生まれます。他にポンプや熱交換器を除いた、特殊設備はプラントの特性となるでしょう。
排ガス処理塔の設計の基本的な考え方を解説しました。塔・貯槽・ポンプそれぞれ個別に考えないといけません。ガスの処理量と液体の処理方法が決まらないと、設計ができません。選択肢はいくつもありますので、どんどん絞り込むようにしていきましょう。
フッ素樹脂ライニング製マグネットポンプのメーカーを紹介しました。イワキ・セイコー化工機・ワールドケミカルが有名です技術開発がある程度終わった現在では、どこもそれなりに使えるでしょう。保全コストを削減することを目指して、最適なメーカーを使っていくことが望ましいですね。
プラントの将来と機電系エンジニアの今後の姿を考えました。プラントの建設の可能性は確実に減ります。新製品が導入される確率は減り、安い場所で導入されたり技術力が低下していく方向にしかなりません。英語を学んで海外に期待するか、保全としてしがみつくか、転職するか。この辺りがざっくり考えられるでしょう。
化学プラントの設備は故障原因解析が難しいです。分解しにくいし、トラブル経験を持っている人が少なくなっているし、使用条件も分かりにくかったりします。ここに時間を掛けても、故障頻度削減などの効果が得られないなら、割り切ってTBM的に予備を持って交換していく方が健全です。検討に欠ける時間も立派なコスト。トータルコストを考えましょう、
化学プラントではあいさつは必要です。チームプレイで安全を確保しないといけないからです。ただし、関わる最低限の人とだけあいさつをするという風潮は止めれそうにありません。直接かかわらなくてもサポートされている人はいっぱいいるのに、残念な話です。
反応器のジャケットや熱交換器のシェルなどの洗浄は3種類あります。分解洗浄・高圧ジェット洗浄・薬液洗浄です。高圧ジェットや薬液による方法がメジャーになってきて、定期的な洗浄により設備を長い事使えるようにしましょう。メンテナンスコストを下げて、競争力のあるプラントとなるように。
プラント機電系エンジニアが暇なときというのは、実際にはあまりないと思います。いざ暇になった時は、パトロール・マニュアルつくり・資料整理・情報収集などしましょう。チーム全体に広げれば成果として分かりやすいですが、それができなくても自分とその周りだけでも楽になれば成果として認められるかもしれません。忙しくない時ほど、忙しい時のための準備期間として大切にしましょう。
逆止弁は気休め程度に考えるのが良いです。完全に逆流を止めるには、測定計器と自動弁を使ったり、ラインを切り離すという古典的な手法にしましょう。逆止弁は作動時間差があり、自動で開し、詰まり、抵抗となります。抜けなくなったり壊れたりします。
2024年版ものづくり白書をプラント機電系エンジニアが読んでみた
2024年版ものつくり白書を読んでみました。今回は辛い内容です。今後の製造業の進むべき姿として、日本国内を諦める姿が見えてきています。後はどれだけの速度でそれを進めていくかという世界でしょう。
バルブの面間はできるだけ同じにしたいと思っています。運転メンテナンスに影響します。設備の予備と同じ考えで、バルブも予備や代替可能ということは、ユーザーにとっては非常に大事です。特定の会社に依存することは危険ですね。
化学プラントで働くためにゴルフは必要か?ということを考えました。家族的な雰囲気がある組織であれば、ゴルフをしても一定の効果があります。今はそういう雰囲気はかなり少なくなっていて、ゴルフをしなくても良い関係性が作られて行っているでしょう。プライベートは阻害されるし、お金も掛かるので、良いことはないと思っています。
化学プラントで怖いという表現を使っても、ニュアンスは微妙に変わります。良く分からない怪しいという疑問の目で見る外部と、危険性を理解していないけど扱ってしまう現場、間違った理解をされた現場から問い詰められるのが怖い研究。怖いというイメージを緩和するには、多大な努力が求められます。
化学プラントの機電系エンジニアにとって予算のコスト意識はとても重要です。コスト意識が足りないと、与えられた予算を使い切ろうとしたり、予算削減の努力をしようとしなく名足、見積精度を甘めにして結果の解析をしなくなってしまいます。結果的に、コスト意識がない部署として冷たい目で見られてしまいます。
化学プラント内の工場見学は調整だらけです。見学者のニーズを知り、どこのプラントを案内するか考えます。課長にお願いしたり間接支援系の職場にも依頼します。保護具や移動手段の確保も必要。懇親会も必要になるかも知れませんね。英語が必須の場合は、さらにハードルが上がります。
フレームアレスタの取付には向きがあると私は思っています。タンク内部のガスが大気に向かって、下から上に流れる方向(固形分・液体分が重力で落下する方向)にしないと、フレームアレスタが詰まるからです。古いプラントほどこのパターンがありがちなので、よく考えて対応しましょう。
プラント設備の保全計画を見直すとき、障害となる思考が結構あります。今までお同じやり方が良く、別のやり方に変えるのが怖い。こういう意見を持つ保全はとてもアブナイです。この場合、変えることが怖いとならないよう、定期的に変える仕組みを作らないといけないでしょう。
製造課長と言っても何を重視するかは人それぞれです。昔は全力投球型が多かったですが、合理化最優先・安全最優先など分化していき、何も進めないという諦めタイプや仕事を拒否するタイプに移っていきます。こうしてみると、製造業の要である製造課長の変わり方は、時代を表していますね。
JIS10kフランジを使わなくても良い場面を紹介しました。マンホールなどはJIS5kなど軽いものを考えましょう。大気開放で付け外しが多い箇所は、自作フランジでも良いと思います。設備接続部は設備メーカーに合わせても良いでしょう。ヘルール・ねじ・ワンタッチ継手もあり得ます。
差圧式液面計にバルブを付けるかどうかを考えました。バルブを付けるとノズルが折れないようにするための対策が必要で、バルブを付けないとメンテナンス対策を考えないといけません。バルブを付けることが基本ですが、全ての差圧式液面計にバルブを付けるべきかというと、そうでもありません。条件によって判断できるようにしたいですね。
プラント設備設計で不純物は見ておかないといけません。ただし、マテリアルバランスを取るというレベルではなく、ゼロかゼロでないか範囲があるかさえ分かれば良いと思います。いろいろな条件の振れがあっても対応できるような設備にしておくこと。どの条件まで考えるか、が大事になってきます。
若手は見ている範囲が狭くて、不具合にだけ着目して何とかしようとしがちで、デメリットを考えにくいです。中堅になるとバランスを見るようになりますが、人数が少なく若手のフォローが追い付きません。ベテランは過去の考え方を残さず、自分たちの失敗を若手が乗り越えてほしいという丸投げに近いシーンをよく見かけます。
プラント建設では安全が最優先ですが、次に優先するものは何でしょうか。立場によって変わってきますが、工期・品質・予算などいくつか考えられます。エンジニアリング担当者の目線では工期を優先させて、製造と密にコミュニケーションを取ると最も被害が少なくなると思います。全部を達成したいのですが、現実は厳しいです。その場合のことを考えておきましょう。
長期連休明けには、生産技術は設備上のトラブルが無かったかすぐに調べて、上司に報告しましょう。緊急連絡体制と同じように、タイムリーな報告が求められる数少ない機会です。それが終われば、連休前後の課題を処理して、新しいことは2日目以降に考えましょう。滑り出しが順調にいく実績が増えれば、連休最終日に嫌な気分にならないかも・・・。
流量計の直管長を確保するためには、配管設計の前のP&ID設計が重要です。配管図を作成する時にP&IDが基本資料になるからです。これができていたら、直管長は自ずと確保されます。もし直管長が確保されていない場合、強引にループを作ったり、計器の種類を変えたり、あえて確保しなかったりと、いくつかの選択肢が残されています。
モーター端子箱にケーブルが届かないという問題は、設備更新で起こりえます。端子箱の向きが変わらないように図面・現場を見たり電気エンジニアに確認しましょう。ケーブルの余裕があればこういう気配りは不要になるので、建設時に考えていても良いかもしれません。
化学会社で20年もいれば、いろいろな上司と仕事をしました。機電系エンジニアは上司の人数が少なかったのですが、化学・化工系の上司にも教えてもらい影響を受けています。ここで学んだことを後輩・若手に引き継いでいきたいのですが、かなり難しそうです。
グラスライニング装置メーカーの個人的なイメージをまとめました。神鋼環境ソリューションがやはり一番信頼できます。日本ガイシは二番手・GL HAKKOは今後に期待という感じです。どこか1社に偏った付き合いは、長期的には好ましくないので、メリットデメリットを考えてユーザーごとに戦略を持たないといけないでしょう。
化学プラントの設計エンジニアが仕事の質を向上させにくい組織上の課題
化学プラントの設計エンジニアの業務の質を上げようとすると、かなり難しいです。経験が全てと言われやすいですが、仕事の完成までの時間が長く・フィードバックを受けにくく・振り返る仕組みがなく・データベースがあっても見ないという多くの問題を抱えます。この辺りの仕組みがしっかりしていると、設計も楽しいものになるはずと期待したいですが
タンク底弁は自動弁にすることが多いです。シリンダの向き次第で自動弁の取付位置が変わり、サポートの有無含めてノズル保護の問題が出てきます。液溜まりを最小化するためにパッドフランジを使っても良いですが、全量漏れるというリスクを許容していることを忘れないように。危ないです。
異径フランジを使いこなすには、取替を前提としたフランジ接続にして、下向き流れで圧損が無い場所を選び、ステンレス配管に限定して使用するのが賢明です。箇所が少ないように思えますが、ステンレス配管のニーズは高いので、それなりに登場します。異径レデューサで面間の問題がある時には、積極的に異径フランジを使用しましょう。
ポンプを使ったスラリーの輸送は、起動前が一番怖いです。流速が一番遅いからというのが理由。ポンプ起動時に詰まってしまうと後が大変ですので、スラリー濃度や配管設計など設計段階で勝負を決めてしまいましょう。
化学プラントで海外出向に選ばれるには、仕事があること・上司に顔を知られていること・昔一緒に仕事をしたことが重要です。本人の仕事のスキルが高く、健康に問題がなく、異動をあまり経験していないということもプラス要素です。周りの要因として他の候補者が少ないということも理由になるでしょう。
遠心分離機の回転数を上げると濾過速度が上がり、異物除去もしやすくなりますが、異常振動を起こしやすくなります。電力費やメンテナンス費も上がります。それらの関係性の中で最適な回転数の設定をしましょう。
水封式真空ポンプの封液は循環がおススメかもしれません。排出量だけを考えると明らかに有利です。運転トラブルを起こす原因になりかねないので、ストレーナーのメンテナンスや状態監視が必要になります。手間をかけて排出量を削減するという流れになるでしょう。
化学プラントの機電系エンジニアは競争相手が少ないです。特に私の氷河期世代は人数が少なく、化学プラント自体が不人気、会社内でも僻地に居たらさらに有利です。競争相手が少ないことで、昇進しやすかったり、仕事のハードルが低かったり、何かにつけて重宝されます。機電系の会社なら、もっと努力しないと同じような結果が得られなかったかも。
プラントエンジニアとして仕事をしていて、熱力学の知識を使ったことが実はあまりありません。伝熱力学とは似ている部分があり、四力学としては熱力学を学ぶためか、熱力学の知識がプラント園医ジニアとして大事であるかのような錯覚をします。ところが、実務では非常に限られた範囲でしか使いません。なくても何とかなってしまいます。
同期会ではあの人は今何をしているの?という話題が出ます。同期の中でも情報量に違いがあります。退職者は多いです。今の職場を知っている人は少なく、昇進程度の情報はほとんと興味を持たれません。意外なキャリアを持っている人がいます。仕事に関わらない情報ですが、知らない世界を知ることができます。
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カーボン熱交換器は強そうに見えて意外と弱く、樹脂で持っているという構造は変わりありません。樹脂が漏れても気が付きにくく、異物ともなりえます。取り扱いも注意が必要で、割れたり漏れたりするリスクがあるので、予備を確保しておくことが好ましいでしょう。
撹拌機を交換するのは意外と怖いです。単純更新ですら意外とできなかったりして、単純更新のつもりが微妙に違う部分があって性能に影響を与えたりします。このリスクのある撹拌機を自プラントでどれだけ抱えているか把握して長期計画を練ることは、機械系エンジニアにとって大事なことだと思っています。
化学プラントの設備保全でDXは進められているように見えてしまいます。対外アピールは凄いのですが、実態はどこも結構なものだと思います。何もしない人も居れば、1回だけデータを取って満足する人も居れば、実運用までの展開であきらめたり、時間を掛けて結果が出ないというパターンもあります。DXは部署を横断して自主的に進める力のある人が担当する必要があり、人を選ぶ業務だと思っています。
プラントエンジニアリング会社のエンジニアはオーナーズエンジニアよりもスキルが高いという一般的に言われることを、自分の範囲ではあまり聞いたことがありません。これはプラントエンジニアリング会社が不得意としている領域で、バッチなど機会の少ないプラントや思想がしっかりしているプラントが当てはまりそうだと思います。
原料の品質は不純物が製品に影響を与える可能性があります。原料の製法や工場が変わるとその影響を評価しないといけません。メーカーのCoAと原料に必要な規格とは異なる部分があるので、メーカーが問題ないと言ってもユーザーはそれなりに評価が必要な場合はあります。
ストレーナ・フィルタのライン設計を考えました。交換洗浄作業を考えるときに、遮断弁の外、ベント・ドレンを付けたり、圧力計で監視したり、水・窒素ラインを繋いだりと、安全性を高める方法が考えられます。内容物の危険性に応じて選べるようにしましょう。
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。時が過ぎるのは速いもので、気が付いたら1年が終わっていた気がします。1年を振り返るのは年末くらいのものですが、大晦日の振り返りは毎年かなり適当です。2024年はこんな感じでした...
全溶接型プレート熱交換器は耐圧性や耐熱性を高めたプレート熱交換器です。元のメリットである洗浄を犠牲にするので、詰まりや腐食の可能性が考えられる場合、交換前提で購入するとしてもリスクをしっかり判断しないといけません。私は、スチームとエアーのように綺麗な流体に対してしか、全溶接型プレート熱交換器を使おうとは思いません。
断面図を見てすぐにイメージができない場合は、色塗りがおススメです。分かりやすい部分から始めましょう。ケースなど外側が分かりやすいかシールが分かりやすいかは、構造や経験によって変わります。色で視覚的なイメージをしていくことで、不明部だけを浮かび上がらせることが可能です。機械の動きのイメージがしやすくなり、不足している部分など考えることもできるかも知れません。
化学プラントの設備投資はその目的別に、法的要求、補修・修繕、オーバーホール、更新、新製品の導入、合理化、改善などに分類できます。スピード重視、データ集め、目標感の共有など、見積作業そのものよりは考え方で変わる部分が大きいです。どのケースで何が重視されるか会社によっても分かれるので、スピード重視でコミュニケーションの回数を重ねるトライアンドエラーが結果的に早道になると思います。
CDMOとCMOという単語は、医薬の世界の話ですが、企画と製造という目線で考えると、製造内の狭い世界でCDMO的なのかCMO的なのかを考えることはできます。組織によって同じ製造という名前でも、機能が違うことがあります。これをCDMOとCMOとして捉えると、把握しやすいかもしれません。CDMO的な製造と接することが多かったので、CMO的な製造を許せなかった自分が居ましたが、今では冷静に見ることができました。CDMOとCMOという単語を知ったからです。
タンクのデッド部は、構造上どうしても発生します。新規の液をトライアルするなどの場合に、ここの扱いをどうするか課題が出ます。先行評価でそこまで考えておくか、ある程度妥協するか。液を完全に排出するには、それなりの設備と時間が必要になります。
プラント内における危険区域の精緻な設定方法に関するガイドラインを少し検討してみました。内容物や運転条件による部分は多いですが、非防爆設備の使える範囲は広がっています。詳細検討に時間が掛かるので気おくれしている人もいらっしゃると思いますが、それなりの余裕を見ても5mもあればかなりの条件で包含できる気がします。
プラントエンジニアに入社する人のハードルはとても下がっています。機電系出身で近隣地域に住んでいる。という条件くらいだけを考慮している感じです。給料が高いですし、残業もかなり抑制されています。自信が無いと思う人ほど、穴場の仕事だと思います。
ガス吸収を実現しようとしたら、塔・タワーが一般的ですが、局所的にはエゼクターも活躍します。反応器や真空ポンプを代用するのは、緊急的用途や一時的なものにしたいです。完全に使えないわけではないので、いざ使わざるを得ない状況になれば、しっかり評価しましょう。そんなことにならないのが理想的ですが。
製造課を外から見ていると、課長の差というのは結構見えてきます。プラントエンジニアとしてではなく、生産技術や企画の方が見えやすいでしょう。課長がプレイヤーとして仕事をせざるを得ないというのは、本来は注意信号です。長期化すると、課全体が弱くなっていきます。負の連鎖が蓄積しないようにするには、課としての取り組みと、その実態を知って外部からフォローする取り組みの両面が欠かせないでしょう。
プラントオペレータは今後少なくなっていくでしょう。その中でオペレータが足りないという可能性は少ないと思いがちですが、小さな単位では起こりえます。生産数量・投資・異動などの形として見えてきます。オペレータとしては、この情報や周囲の稼働状況は敏感になっていた方が良いでしょう。その中で、どう振舞うかを考えることができますね。
プラント設計では配管設計はとても大事です。良否は装置サイズや動線に影響を与えたり、液ガスが流れなくなったりします。配管の数が多いので考えることは多く、建設コストやメンテナンスコストにも実は影響を与えます。ただし、それらの問題が表面化することは少なく、運用でカバーされがちです。配管設計者の質が今後も大事になることは確かですね。
金属系のポンプの材質を指定するとき、ケーシングとインペラに対して、鉄とステンレスのどちらを選ぶかという問題があります。どちらも鉄というのは、プラント内部では避けた方が良いでしょう。逆にどちらもステンレスとするのが無難です。ケーシングは鉄でインペラはステンレスというのは何かと中途半端になりがちです。ライニングはもっとトラブルになりやすいです。
タンクのノズル数が少ないために、二重ノズルという案を考えることがあります。流速を合わせるための口径設計が大事ですし、ライニングは失敗しやすいです。サイズが合わずに標準化できなくなると、メンテナンス性も悪くなります。どうしても使用する場合は、数を限定して、メンテナンス周期を定めて、特殊な扱いにしましょう。
事務所建設の見積しているけど、プレハブで見積しよう プラント増改築があるけどゼネコンに依頼しよう 最近聞いたこの2つの別々の話題。 繋がっていないように見えて、考え方が共通していることに気が付きました。 それは「自分で考えない」ということ。
配管フランジの設置位置は内部点検に直結します。 フランジを切り込むとよく言いますが、フランジをどこに設置するかで作業性が大きく変わります。 液やガスの配管ならあまり意識しなくても、スラリー配管なら意識はしておきましょう。 フランジに点検口の
デンカ青海工場の配管破裂事故を考えます。 非常に痛ましい事故です。 二度と同じことを起こさないためにも、ここから少しでも学習したいと思っています。 最終報告書の中から気になったことをピックアップし、自分の会社でならどう考え対応するだろうとい
化学プラント向けの設備でインバータ駆動はかなり一般的になってきました。 インバータって言うと何となくすごい、何かとんでもないことをやってくれる、というのが私のイメージ。 機械設備の動力として、使用する側にとっては非常にありがたいです。 そん
化学プラント向けの設備でインバータ駆動はかなり一般的になってきました。 インバータって言うと何となくすごい、何かとんでもないことをやってくれる、というのが私のイメージ。 機械設備の動力として、使用する側にとっては非常にありがたいです。 そん
化学プラントを動かすためには生産管理の仕事は欠かせません。 ここでは製造管理と生産管理は分けて考えています。 広い意味では製造管理も生産管理の中に含まれるでしょう。 生産管理のうちで、製造管理・製造技術を除いた部分、特に生産計画や経理に関す
分液は化学プラントで非常によく行う操作です。 プラント設計や機器設計でも分液を意識することはありますが、化学工学の比重を使った計算で終わってしまうことが多いです。 実際に運転をしたり、トラブル時に考えようとしたり、類似設備がない状態で設計を
分液を化学プラントで行う場合の装置構成は、結構複雑になります。 1回分液でも設備数は増えてきますが、2回分液を実施するとなると結構大変。 分液効率を重視するために仕方ないとはいえ、何とかできないものかと考えることはたまにあります。 手動分液
化学プラントの建設工事ではプロジェクト管理体制を敷きます。 ゼネコンへの発注による一括工事であろうが、バラコンでの工事であろうが、基本は同じです。 化学プラントとしては建設工事は所詮プロジェクトで一過性のもの。 専用の部署を割り当てるのでは
多管式熱交換器を設計する時に、横と縦のどちら向きにするかということは課題の1つです。 あまりにも基本的過ぎて、設計者でも類似設備と合わせてしまえばいいだろうと、考えなしに設計してしまいがちです。 熱交換をする機械といっても、パターンは幾通り
破裂板も安全弁は化学プラントの反応器向けの安全装置として一般的です。 安全にかかわる装置だからいっぱい付けた方が安心だろう、と思うかも知れません。 しかし付け方を間違ってしまうと、かえって問題になることもあります。 安全装置だからシンプルに
タンクに当て板をするという考えは、よく使います。 特に補修では一般的ですが、新作段階で当て板を意図的に設置する場合があります。 この考え方を解説します。 当て板を付けなくても短期的には問題なくて、当て板を補修的に後日行うという考えはあり得ま
オーナーエンジニアの社内投資案件を見積するときの、単価(unit price)な考え方を紹介します。 単価見積なんて表現しますね。 製造業でも建設業でも単価の考え方は大事です。 ところが、オーナーエンジニアの場合はそういう世界とは離れて、自
バッチ系化学プラントでは外国語(foreign language)を使う機会はない事情を紹介します。 化学プラントでもグローバル化が進んでいて、英語を使う環境もあるように思うでしょう。 少なくとも、バッチ系化学プラントではほぼ使いません。
化学プラントの従業員の机配置(desk arrangement)から、その組織の課題を考えたいと思います。 組織にいると内部の課題は分かりやすく見えても、組織の外部の課題は結構見えにくいもの。 それでも、同じ会社であれば机や座席の配置からあ
アウトソーシング(outsourcing)について化学プラントの例を紹介します。 化学会社で部門・部署が外出しされることは、珍しくありません。 大企業であれば、1年に1回くらいは何かしらの部門が外出しがされています。 形上は組織再編として見
バッチ系化学プラントのプロジェクトマネジメント(project management)で起こる失敗について考えます。 プロジェクトを進めていき現地工事を終わらせ、いざ生産を始めようとすると予想しなかった問題に知直面することがあります。 「想
現場で役立つ配管口径(Pipe diameter)と流量(Flow rate)の概算を解説します。 エンジニアがこの考え方が現場で使えると、現場で相談を受けたときに非常に役立ちます。 何の気なしに現場に行ったら、「ちょうど良かった!」って製
化学プラントのプラントオペレータ(application requirements)の募集について解説します。 募集要項では見えない、裏にある会社側の発想をまとめてみました。 プラントを運転するために欠かせないオペレータなので、ちゃんとして
化学プラントのプロジェクトマネジメント(project management)で特に大事なことをトピックス的にまとめました。 化学プラントのオーナーエンジニアは日常の小規模改造工事などを通じてスキルを醸成していきますが、プロジェクトレベルの