普段は建築企画・設計、デザイン監修をしている設計事務所の中の人です。 日々の仕事や生活の中で、職業柄いろいろ考えてしまうので、その備忘録のためにブログをはじめました。 新しいもの、ガジェット好きです。
今日は最近、NHKで内藤廣さんの特集があったので、その内容の感想回です。 先週の日曜日、NHKの日曜美術館で建築家の内藤廣さんが出演する番組の再放送がありました。 それは、島根県の美術館で展覧会があった際に組まれた特集で、最近のプロジェクトの話、竣工したプロジェクトの話などの内容でした。 建築家の特集がテレビで放送されることは珍しく、そういうの結構見てしまいますね。 建物を建てる時、その土地の力というものがあると言われます。 僕は若輩者なので、まだまだ感じ取れません。 個人的な考えとして、こういう感覚は建物が竣工して、何十年か経った後で、感じられることかなと割り切っているので、設計するときはそ…
今日は、自身の設計についての考え方をまとめる機会があったので、その内容のメモになります。ザクっといえば計画の大切さの話です。 僕が仕事にしている設計って何かというと、何かを事前に計画することです。 どんなことでもそうですが、何かを作る時に作りながら考えながらでは時間がかかるし、後戻りもできません。 ものが出来るまでの一連の工程を大まかに計画と作業に分けたときの計画の部分が設計だと思っています。 作るものの規模によって計画の部分が大きいのか、作業の部分が大きいのかは変わってきますが、計画する能力は鍛えないと上手にならないものです。これは技術なので鍛えなければ上手くなりません。この技術に僕たち設計…
家を建てる時、設計士が遵法するのは建築基準法が主な法律になりますが、関係規定というものも一緒に見ていきます。その中で持続可能な都市空間の形成に一役買っている都市計画法というものがあります。今回はそんなお話。 都市計画法は、現代の都市の形成や発展において極めて重要な役割を果たしています。 そのため、建物や土地利用に関する規制やガイドラインは、社会や経済の変化に合わせて定期的に見直され、更新される必要があります。 都市計画法は、単に建物を建てるための手続きや許可を得るためのものだけでなく、持続可能な都市環境の形成や地域社会の発展にも深く関わっています。 近年の都市計画法の動向に目を向けると、地域の…
今日は建物の計画の初期の段階に実際に行っている役所調査で、法務局に関連した内容について簡単にまとめておきます。画像はあまり関係ありません。 日本においては不動産の管理体制として、土地の所有者、建物の所有者、それらの管理者の3者を分けて考えます。 登記簿も土地と建物に分かれており出てくる名前は所有者の情報となっています。一方管理者はその時々の実態で判断されることが多い印象です。 建物を建てる際にはまず計画する敷地を設定します。 すべて自分が所有者であれば、1つの敷地をいくつかに分割してそれぞれに計画することも可能です。 気を付けないといけないのは、建築基準法には1敷地1建物の原則と接道の義務があ…
保育園を設計する際の重要事項をまとめてみました。 今回は保育園を設計する際の注意事項や、認定こども園に関する要点をまとめてみたいと思います。現在、保育園の移転計画を進める中で、考えていることを箇条書きにするだけのものになりますが、お付き合いください。 保育室に関する指針 まずは保育室に関する指針についてです。保育室の面積は、年齢に応じて異なります。具体的には、幼児一人当たりのスペースが確保される必要があります。1歳児から4歳児までの各年齢層ごとに必要なスペースが異なるため、適切な配置と広さが求められます。 園庭の計画 次に、園庭についての計画です。園庭の広さは、2歳児以上の園児の人数に応じて決…
1年ちょっと前の話であるが、会社でBIMを取り入れることになった。すごく軽くBIM部長に任命されてしまったわけであるが、去年1年本格的にBIMを触ってみて感じたことをまとめておこうと思う。 ちなみにメインで使うソフトはグラフィソフトジャパン株式会社のArchcadである。 我々みたいな弱小設計事務所はこれで充分である。 BIM導入のメリットとは? 1-1.BIMとは何か 1-2. デザインの視覚化 1-3. コスト削減と効率向上 1-4. 情報の一元管理 1-5. 環境への配慮と持続可能性 1-6. チームワークと協力の促進 * 建築デザインの新しい次元 2-1. 空間を体感する 2-2. デ…
いくつになっても、電話予約が嫌い。 仕事ではタイミングがあるのでなりふり構わずバンバンかけるけど、自分のためのお店の予約はギリギリになってからしか動けない。昔からそうです。 なぜかを考えてみると何点かこころ当たりがある。 電話しようとした時間帯が電話対応外で、電話対応時間はコチラが忙しい時間で、結局電話できないとか。 予約時間のやり取りに変な駆け引きをしなければならないところとか。 今でこそ通話し放題があるが、電話代をかけてまで嫌なことしたくないですね。 今思えば、そもそも電話がかかってくるのも結構苦手。スマホは小さすぎて耳と肩に挟めないから片手がふさがってしまうのが嫌。 さっき、電話でピザを…
いろいろデジタルツールが発達して、建築の設計もここ数年でガラッと変わりました。 結論とかないですが、最近考えていることをまとめておこうと思います。 建築設計では出来上がり完成をイメージしてもらいやすくするために外観や内観のCG(コンピューターグラフィックスの略)画像を作成することがあります。 これは積み上げた打ち合わせ内容により 設計図を作成して、それに基づいて作ることが多いです。 設計競技などではイメージ先行することも多いですが、それでも大まかな設計図を作り、スケールを合わせる作業が必要です。 一方、最近は画像生成AIが力を伸ばしています。膨大な数のモデルとなる画像からキーワードに沿った合成…
少し前、リビング床のフローリングのリフォームがしたいけどガス式の床暖房が入っていて、やってくれる業者が見つからない、と相談がありました。 僕も理由が分からなかったので、調べました。 まず、なぜ出来ないのか。 ガス式の床暖房は水で満たされたホースと断熱材が合わさったユニットが床仕上げの下に設置されます。 そのユニットの上にフローリングなどの仕上げを釘などで固定していくわけですが、ユニットに水の入ったホースが入っているので釘を打てる部分が限られている様です。 釘が打てない部分は接着剤などを使うらしいのですが、これが床だけを剥がすことが出来ない理由になっている様です。 間違いなく床剥がす時に床暖のユ…
今日は保育施設のトイレの話。 独特な匂いがしますよね。あれ、なんでしょうね。 水でゴシゴシ洗えるような床がタイル仕上げであっても、塩ビ系シートの仕上げであっても。 封水切れの匂いでもないので、こぼれた分の蓄積なのかもしれませんが、特に大ごとになりませんよね。そういったクレームも聞いたことがないので、仕方がないことなのか? 不快な匂いには違いないので設計で解決できるか考えてみます。少々お待ちを。
今日はとある設計終盤のプロジェクトのVE案検討会。 終盤なのに工事費が予算に合っていない。まあそれは良くあること。 VE(Value Engineering)というのは、製品やサービスの「価値」を、必要とされる「機能」と「コスト」の関係でとらえ、最低のコストで必要な機能を達成することを目指して組織的に機能研究を行う手法。 などと説明されることが多いが、建築で使われるのは、 価値を下げない別の方法でコストコントロールを行うこと という意味で、主に工事費を下げたい場合に使われるのでCD案(コストダウン)とごちゃ混ぜになることが多い。 ここでの価値とは機能はもちろんであるが、僕たちの感覚で言えば、か…
基準法メモ 法35条の3 に該当する室は採光無窓室じゃなくて避難無窓室なので注意 という話。 天井裏に関しても、区画(不燃区画)は必要だけど区画貫通の処理までは言われないことが多い。 これも個人的に久しぶりに該当室があると勘違いで間違えやすい。
基準法メモ 非常用照明告示1411 非常用の照明装置を設けることを要しない避難階又は避難階の直上階若しくは直下階の居室で避難上支障がないものその他これらに類するものを定める件 の件 非常用照明の免除規定としてよく利用するやつです。 一号と二号で違うので明記が必要。 一号は避難階の採光がとれている居室に利用可能。屋外の出口までの歩行距離が30m以下ならその室の非常用照明は設置不要。 二号は避難階の直下階又は直上階にある30㎡未満の居室に利用可能。避難階の屋外の出口(階段通り可)か避難階段までの歩行距離が20m以下ならその室の非常用照明は設置不要。 無窓居室でも二号該当できれば非常用照明不要。 た…
今日は名刺管理の話。 名刺交換って結構僕の中で意味のない業務の一つなんだけど、みんなどう思っているんだろうか。 会社の社長や営業職で名前を覚えてもらったり思い出してもらったりする必要がある人には必要なんだろうけど、僕みたいな降ってくる仕事をこなす立場では多分いらない。 名刺をもらった時に渡さないと雰囲気が悪くなるので持っているが、なかなかどうにかならないかなぁといつも思っている。 おまけに、名刺はたまるのだ。捨てればいいのだけれど、なかなか捨てることもできない。まあその話はまた別の機会に。 もらった名刺に関しては、今までは携帯でOCN付きのアプリで撮って、一応クラウドに保存し、携帯番号などを知…
今日は観葉植物の話。 お気に入りの観葉植物はありますか。僕は花より葉っぱ派です。 お気に入りの観葉植物があれば水やりも苦ではなくなりますね。 観葉植物の飾り方にルールはありませんが、少なからずインテリアには風水の考え方がありますので、今回はその紹介になります。 種類ごとに配置の仕方を決めておけば、迷わず植物の特等席においてあげることが出来ます。今日はそんな話。 観葉植物の特徴 1. 葉っぱの美しさと多様性 2. 室内空気浄化の効果 3. 癒しの効果と心地よい雰囲気 風水とは何か 1. 五行説に基づくバランスの追求 2. 命理学との結びつき 3. 空間のエネルギー流れへの意識 風水的に選ぶ!各観…
今日はAIの話。 近年、AI(人工知能)の進化が著しく、ますます私たちの生活に影響を与えるようになっていますね。 今後、AIは単なるビジネス利用だけでなく、私たちの日常生活にも深く浸透していくことが予想されます。そこに結構、僕自身が危機感を持っています。 今回は現在のAI活用の概要を見ていきたいと思います。 AIの得意分野について 機械学習とデータ分析 自然言語処理 コンピュータビジョン 建築に関するAIの分野 設計最適化と自動CAD エネルギー効率改善 デザイン生成と構造最適化 保守予測 日常生活に関連あるAI分野 スマートホーム技術 健康管理と医療支援 教育と学習の改善 趣味やエンターテイ…
あなたのSDGsへの取り組みは何ですか? 結構乗り遅れているとは思うのですが、最近、会社でSDGsのバッジが各従業員に支給されました。 つけろということなのでしょう。つけるのはいいのですが、付けるなりにその意味を調べて考え方を持っておきたいと思ったのが今回のテーマの発端です。 1. はじめに 2. SDGs(Sustainable Development Goals)とは? 2.1 背景 2.2 目標とサブ目標の概要 2.3 国連による枠組み 3. SDGsと建築の関連性 3.1 Goal 7: Affordable and Clean Energy(目標7) 3.2 Goal 9: Indu…
今日は一般家庭の太陽光発電設備のはなし。 目次 太陽光発電の今 太陽光発電のシステム概要 得か損かの検証 お金以外のメリットについて さいごに 太陽光発電の今 太陽光発電で売電を、、という謳い文句で住宅市場に登場しはじめたのは私が大学のころなので10年前くらい。 その頃は売電が30円/kwhくらいの時だった。だけど設置費用も高かったと思う。 今は設置価格が安くなり、一般の人も手が届くようになったが、売電の価格も相対的に安くなり、電気料金よりも売電価格が安くなってしまったため、結局太陽光のメーカーさんたちは電気の自給自足だとか防災設備といった販売路線に切り替えたわけだ。 現状、バカでっかい蓄電池…
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