#kzn(キズナ)とは、バーチャルYouTuber「キズナアイ」の声を元に作られた、音声合成ソフト「CeVIO AI」・「VoiSona」のボイスライブラリ、およびそれに付帯するキャラクターである。
バーチャルYouTuber・キズナアイについては「キズナアイ」を参照。
企画元であるキズナアイのプロジェクト運営チームについては「Kizuna AI株式会社」を参照。
概要
2022年2月25日に行われた、翌日に開催されるキズナアイ無期限スリープ(活動休止)前最後のライブイベント「hello, world 2022」直前のYouTube配信にて、自身のスリープ中に継続して展開される複数のプロジェクトの一つとして「CeVIO AI」向けのAI音源を開発中であると告知された。
CeVIO AIの製品などにおける正式名称は「Kizuna AI Original Singeroid “#kzn”」。2022年8月8日 / 9月15日-9月16日 / 10月13日-10月14日、それぞれ24時間限定で先行発売された。その後、#kznが1歳の誕生日を迎えた2023年2月26日に正式リリースとなった。
2023年4月21日には、CeVIO AIの姉妹ブランド「VoiSona」版もリリースされた。CeVIO AI版を購入すると、VoiSona版も無料で利用できる[1]。
プロフィール
名前 | #kzn(キズナ) |
---|---|
誕生日 | 2022年2月26日 |
身長 | 140.4cm[2] |
CV | キズナアイ |
キャラクターデザイン | 森倉円 |
コンセプトアート | ケイゴイノウエ |
ロゴデザイン | ゆうたONE |
(参考: キズナアイオリジナルCeVIO AI「#kzn」が24時間限定で先行発売 - Kizuna AI official website)
#kznという存在が正式に発表されたのは2022年2月[3]だが、Kizuna AI(キズナアイのアーティスト名義)の配信限定EP『Here for you』(2021年11月27日リリース)のアートワークで、既にほぼ現在の#kznそのもののデザインが描かれていた。このアートワークを制作したケイゴイノウエが、引き続き#kznのコンセプトアートを手掛けている。
2022年2月25日のライブ配信でキズナアイから詳しく語られているように、キズナアイのスリープ中にもその想いをつなぐ存在として生まれてきた。キズナアイもAIとして生まれてきた存在だが、本人が言語の壁を超えるツールとして向き合ってきた音楽にフォーカスを当て、歌唱特化型AIの属性を与えられて誕生したのが#kznである。名付け親でもあるキズナアイ自身が専ら「アイちゃん」と呼ばれるため、「キズナちゃん」と呼んでもらえたら分かりやすく親しみやすいのではないか、という考えから命名された。
声やキャラクターデザインなどの面で、キズナアイの個性を強く受け継いだ存在ではあるが、キズナアイ自身もいずれアップデートを成功させた暁に活動を再開することを折に触れ公言しており、あくまで#kznはキズナアイとは別個の存在として活動を展開している。一方でキズナアイは、これまで自身に触れる機会のなかった層にもつながりが広がっていくことへの期待も語っており、キズナアイの活動の原点である「世界中のみんなとつながりたい」というミッションを共有する存在でもある。
基本的には歌唱特化型AIであるため、声を使ってコミュニケーションをとる場面はお披露目の挨拶や自身のライブの幕間で一言発する程度で、ごく限られている。YouTubeのライブ配信に出演し、視聴者や共演者など会話相手がいる場合は、画面にテキストを表示して意思疎通を図ることが多い。心なしかキャラが迷走気味になる節もあるが、特に大喜利企画ではこのスタイルが真価を発揮する。
公式側の展開
2022年2月26日に開催された、キズナアイの活動休止前ラストライブ「hello, world 2022」の中で、プロトタイプ段階の歌声を初めて披露した。2022年6月30日、製品リリースを前にブラッシュアップされた歌声を披露した動画が公開され、無調整でもより自然に歌えるようになっていることが確認できる。これらの告知で半ばイメージソングのように使われている『Kizuna AI to AI』は、元々2018年にsasakure.UKによりキズナアイの声をサンプリングして制作され、後にキズナアイ本人もライブで度々歌うようになった楽曲で、それから4年越しに実際にキズナアイの声を使用した合成音声製品が誕生した格好である。
正式発表前の2022年2月21日から、Twitter(現: X)アカウントが先行で稼働を開始した。単なる告知用のアカウントではなく、#kzn本人が投稿している模様。ときたま文字列をバイナリで投稿するなど、AIとして人間と交流するための学習途上であることがうかがえるが、徐々に人間の言葉を覚えていく過程を見せており、フォロワーから愛でられている。かつてキズナアイがゲーム実況で発し、一時は本人の代名詞のようにもなった「ふぁっきゅー!」を教え込もうとする人もいたが、これは本人から直々に使ってはいけないと釘を刺されていたようである。他にもGIF画像を連日投稿し、それをもとにフォロワーが制作したコラ作品やファンアートを自身のアカウントで拡散するなど、人間との交流を深めている。
楽曲募集形式でのDJプレイイベント「#DJ_kzn」の第1回を2022年10月1日に実施。また2023年2月26日には、事前にコンテストで応募された作品を採用し、ライブイベント「#kzn 1st Live “play with me”」が開催された。
2023年4月よりキズナアイ アニメプロジェクトとして放送されたテレビアニメ『絆のアリル』のエンディングテーマとして制作された、みきとPによる『寄花 -Yosuga-』(1stシーズン)・すりぃによる『じゃんけんほい!』(2ndシーズン)の歌唱にそれぞれ起用されている。
#kznを用いたクリエイター側の各種創作物については、YouTubeチャンネル「A.I.Channel」ほかキズナアイの各SNSアカウントにて紹介したり、先述のようなイベント・コンテストを開いたりといった企画が開催されている[4]。二次創作ガイドライン・キャラクター利用規約が整備されているので、創作活動にあたってはそれぞれ確認のこと。
関連動画
オリジナル曲
カバー曲
関連項目
- キズナアイ
- Kizuna AI株式会社
- バーチャルYouTuber
- バーチャルシンガー
- CeVIO AI
- VoiSona
- 絆のアリル - #kznと同じく、キズナアイのスリープ中に用意されたプロジェクトとして制作。
関連リンク
- Kizuna AI Original Singeroid “#kzn” - Kizuna AI Official Website
- #kzn - VoiSona
- #kzn(キズナ) (@kzn_dayo) - X
- Kizuna AI株式会社 (@KizunaAIinc) - X(運営スタッフアカウント)
- #kzn - GIPHY
- #kzn Official Shop (公式グッズオンラインショップ)
- A.I.Channel - YouTube: #kzn関連の公式企画にもこのチャンネルが使用されている。