家出とは、
である。ここでは1.について記載する。
概要
主に思春期や反抗期を迎えた未成年者が、家族に行先を告げぬまま外出し、一定期間戻らないこと。
夫婦であっても、「夫が家出した」「妻が家出した」のようにも使われる。
数日ほどですぐに戻ってくるものはプチ家出と呼ばれる。
子供の家出について
親子間の軋轢や学校でのいじめ、まだ見ぬ世界への憧れなどが家出をする理由に挙げられやすい。
家を飛び出すからにはそれ相応の悩みを抱えているのだろうが、子供一人でホテルや旅館を利用するわけにはいかないので、友達の家を転々とするなど不安定な生活は免れないだろう。場合によっては野宿を覚悟する必要があるだろうし、その他でも色々と不便を強いられる。何より犯罪に巻き込まれる危険性も高い。
2010年前後辺りからは家出中で自分を泊めてくれる人物を探している少女は「神待ち少女」と呼ばれ、未成年売春や誘拐のターゲットになりやすいことから問題視されている。
夫/妻の家出について
様々な理由によって夫婦生活がうまくいっていない場合、夫/妻が家出をしてしまう事がある。その際、子供を連れていくこともある。
子供の家出とは違ってまとまった金銭を使用できたり、実家に帰るなどして住む場所を確保するのが容易なため、長期間帰らない事も普通にあり、場合によってはそのまま離婚にまで発展してしまう事もある。
特に家出の原因がDVだったりした場合、事態は深刻である。近年はDVから逃れるための専用シェルターもNPOなどによって設立・運営されるようになっている。
歴史上の家出
日本史では、時折著名な人物が家出をしていたということが記録されている。
- 聖武天皇 - 地方で反乱がおこるなど社会不安が広まった時期に、突如平城京を飛び出して伊勢・美濃へ行幸し、さらに旅先にて遷都を命じるなどして5年も平城京に戻らなかった。この行為をもって「聖武天皇が家出した」と評する事がある。
- 上杉謙信 - 長尾景虎として長尾家の家督を継いでいた時期に、高野山で出家すると書置きを残して家出したことがある。幸いにも長尾政景らによって連れ戻され、家臣から誓紙を出させることで家出を辞めて当主に復帰している。
- 宮沢賢治 - 25歳の時に父親とけんかして家出をし、東京に上京している。上京中には創作活動を盛んに行い、童話集『注文の多い料理店』の収録作もこの頃書かれたとされる。
創作上の家出
創作物では家出中の人物を多く見かける。
- 『ドラえもん』ではのび太は何度も家出を実行しており、ひみつ道具を使って学校の裏山や無人島などで野宿をしている。あるときには10年以上も無人島から帰れなくなるということもあった。
- 『3年B組金八先生』などの中学生・高校生を題材とした物語などでも非行の一環などとして家出エピソードが挿入されることも多い。
- 旧家やヤクザの娘などが家業に嫌気がさして家出をするというのもよくあるパターンである。その際に実家の資産や家宝などを持ち出していたりすると、それを取り戻そうと執拗に追手がかけられることもある。