DVとは、ドメスティックバイオレンス(domestic violence)の略で、家庭内暴力のことである。
概要
- 身体的虐待=殴る蹴るなどの、一方的な暴力。
- 精神的虐待=日常的に恫喝する・侮辱する・無視する・友人と会わせない・別れるなら死ぬと狂言自殺する・子供や親などを殺すと脅す・ペットを虐待してみせる等々。
- 性的虐待=性交の強要・避妊をしない・特別な行為を強要する・異常な嫉妬をする、など一方的な行為。
- 経済的虐待=仕事を制限する・生活費を入れない・家の金を持ち出す・無計画な借金を繰り返す・買い物の指図をする等々。
- 社会的隔離=近親者を実家や友人から隔離したがる・電話や手紙の発信者及び内容を執拗に知りたがる・外出を妨害する等々。
こうしたDVが行われる場合、別れればいい、付き合わなければいいと思えるが、基本的にDVにおいて重要なのは単純な暴力行為だけではなく、暴力の合間に見せる僅かな見せ掛けの「優しさ」による被害者の加害者に対する信頼の再生産が発生する。いわゆる暴力夫が、「ごめん!もう二度としないから」「お前のこと愛しててこういうことしてしまう!」などと言われると、つい許してしまう心情が発生する。
これによりカウンセリング等の対処が 必要となる。
また、こうした暴力・虐待行為の現場に子供が居合わせることがある。
子供に暴力を見せつけることも、被害者と子供双方に対する虐待である。子供のいる家庭で暴力事件が発生した場合、約七割の家庭で虐待を受ける母親を子供が目撃し、さらに、その三割が、実際に父親などからの暴力を受けていることが報告されている。
これら「近親者から受ける暴力」では、警察は「夫婦喧嘩は犬も食わない」と言われ、警察は「民事の問題」として介入に消極的であった。
しかし最近では、法律の施行をきっかけに対応を変え、介入する動きも出てきている。
また、最近では女性だけでなく、男性が近親者からDVを受けるという相談件数も少なくない。