尾田栄一郎とは、日本の漫画家である。主な活動場所は週刊少年ジャンプ。1975年1月1日生まれ。熊本県出身。
概要
代表作にして現時点唯一の長編は2024年1月現在も連載中の『ONE PIECE』。1997年7月から連載を開始し、現在もなお週刊少年ジャンプの看板といえる人気漫画である。同作の累計発行部数は2022年時点で世界累計5億冊を突破しており「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定されている。
単行本のおまけページなどでは読者からの手紙に対して返事を返す『SBS』というコーナーがあり、そこで様々な読者からの質問に答えたり、制作の裏話・裏設定を明かしたりしている。
映画版『ONE PIECE』にも積極的に関わっており、声優として出演したり、2009年の『ストロングワールド』では製作総指揮・ストーリー・コスチュームデザインなどとして関わったりなど漫画家の枠を超えた活動もしている。また、映画のコラボ企画として、ファッション誌『メンズノンノ』の表紙に『ONE PIECE』のキャラを書き下ろすなどの少年漫画家としては異例な活動もしている。
この他、『ONE PIECE』連載前に描かれた短編作品も幾つか発表しており、それらの作品はコミックス『WANTED! 尾田栄一郎短編集』に収録されている(うち2作品は事実上のパイロット版で、1作品の『MONSTERS』は後付けで『ONE PIECE』の遥か過去の話と位置付けられている)。また、『MONSTERS』は2024年1月に『MONSTERS 一百三情飛龍侍極』のタイトルでアニメ化がされた。
なお、初連載作品にして代名詞とも言える『ONE PIECE』が完成した後は体力的な問題もあり、週刊連載及び長編漫画は描かない方針を表明している。また、「完結編が一番面白くなる」と既に最終章の構想が出来上がっていることも幾つかの雑誌で発表しているが、ストーリー進行が早くはなっておらず、一編が終わるのに2年以上かかることはザラで、さらに章ごとにキャラクターの過去を描いて時系列が前後するため、原作漫画完結が不安視される作家の一人ともなっている。これは加齢による執筆速度の低下(1話あたりのページ数が19P分から15Pに減少)、新型コロナ禍でのアシスタント削減、アニメ劇場版や実写ドラマの制作に携わるためなどが要因となり近年休載が増えている。テレビアニメ版にも影響し、長い前置きや回想、CMや提供入れなどで進行を著しく遅らせる涙ぐましい努力が行われている状態となっている。2023年8月6日放送分よりエンディングテーマも復活させ、実放送時間はさらに数分短縮され、さらに数週間に一度は総集編を挟む、アニメオリジナルシーンを多めに挿入するなどして原作1話分を2、3週に分けて放送しておりさらに遅々として展開が進まなくなっており不評を買っている。また、アニメの作画そのものも、放送時間左遷・予算の低下などにより海外へ外注する影響で初期からクオリティが落ちたという声も聞こえる。ただ、こちらに関しては「ワノ国編」開始に伴ってそれまでの低クオリティな作画を改善するためにスタッフを交代させるなどして向上策に出た。
スタジオジブリとの関係
- 宮崎駿監督のファンであることを公言している。また鈴木敏夫プロデューサーとメル友。
- 連載から一貫してメディアに出ない姿勢でいたが、2009年12月にスタジオジブリのラジオ番組「ジブリ汗まみれ」にてメディア初出演(ジャンプ編集者の大西恒平氏と一緒の出演)。劇場アニメのゲスト出演以来の肉声が公開された。その後、2011年6月・10月にも同番組に出演している。いずれもホームぺージのバックナンバーから再生可能。
- 鈴木敏夫プロデューサーきっかけで、自身の好きな映画でまだDVD化されていなかった『次郎長三国志』のDVDジャケットイラストを担当する。
- ジブリが毎月発行している小冊子『熱風』にて不定期にコラムを書いている。