屋久島(やくしま)は、鹿児島県熊毛郡屋久島町にある、大隅諸島を構成する島のひとつ。鹿児島県で2番目に大きな島である。
概要
地勢
屋久島は大隅半島の沖合に浮かぶ、すぐ東隣の種子島と並んで九州本土に近い島である。細長い種子島と比べると、ずんぐりと丸い形をしている。面積は約504平方kmであり全国の離島で8位、鹿児島県内では奄美大島に次いで2位であり、離島の中ではかなり大きい。人口は約1万2800人。
気候が亜熱帯に属する温暖な島である。かなり山の多い島で、最高峰の宮之浦岳はなんと標高1936mであり、離島にもかかわらず九州地方の最高峰である。このため、標高の高い所は南国とは思えないくらい寒く、高山植物なども見ることができる。台風の通り道であり雨が多く、また山の多い屋久島は水資源が非常に豊富で、それを利用した水力発電で電力を賄っている。
屋久島の西には、同じく屋久島町に属する口永良部島(くちのえらぶじま)がある。こちらは火山島であるため、多様な温泉が湧きでている。
観光
日本でも有数の太古の大自然が残る島で、その貴重な景観から1993年に島全体が世界遺産に登録された。特に縄文杉(屋久杉)と呼ばれる超高樹齢の杉がところどころで見られるのが観光の目玉で、それを目当てとした観光客は国内外を問わず非常に多い。
また海に囲まれた南国の島と言うことで、水辺のレジャーも充実している。かつてはジュゴンがいたという話もあり、スキューバダイビングが人気を博している。口永良部島には温泉の共同浴場が多く存在している。
ただ、観光客の増加に対応するための設備投資もばかにならず、設備維持費が観光収入を上回るようになってしまい、さらに廃棄物処理に困って環境が悪化するという、自然環境観光地の抱える問題が多々出るようになった。このため、今後観光客の登山数を制限したり、島に入る観光客に対して入島料金を課することが検討されている。
交通
屋久島空港があり、鹿児島空港・福岡空港・伊丹空港との間に航空便がある。また、九州本土の鹿児島港・指宿港、および種子島との間に船舶便がある。
空路、海路どちらにも共通することだが、夏場などは台風の通り道になりやすく、しばしば欠航の可能性が出るので注意。