彦とは、男子の美称である。現在でも日本の男性の名前に接尾辞的に付けられる。
漢字として
- 意味
- 旧字は彥。
- 優れた人、才徳のある人、男子の美称、という意味がある。〔説文解字〕には「美士に文有り、人の言ふ所なり」とある。〔詩・鄭風・羔裘〕に「邦の彥か」とある。
- 字形
- 諸説ある。彣に従い厂を声符とする形声説、文+厂+彡の会意説(白川静)がある。厂は崖の象形の字であるが、白川は彦の従う厂は額の象形で、成人の通過儀礼として額に入れ墨をすることをいう字だとする。
- 音訓
- 音読みはゲン、訓読みは、ひこ。
- 規格・区分
- 人名用漢字である。JIS X 0213第一水準。1951年に人名用漢字に採用された。
- 声符
- 彦を声符とする漢字には、産、諺、顔、などがある。
- 異体字
- 彥は、旧字体、繁体字。
- 語彙
- 彦士・彦聖