1. 無差別除外を行う戦法
2. アニメ「遊☆戯☆王アーク・ファイブ」に登場する4つの世界
3. 2.から転じて、特定のジャンルを示す際につく接尾辞的なもの
のいずれかのものを指す。この記事では主に1.について記載。
1.の概要
遊戯王OCGにおける戦略の1つで、墓地へ送られるカードを除外(=ほぼ再利用できない状態に)する事を指す。遊戯王では、古くから除外に関連して「(異)次元」という語がカード名につく事があったが、「次元」という語が除外ギミックを指すようになったのは下記のカードが登場してからと思われる。
通常、発動し終わったカードや破壊されたカード、リリースや各種素材に使われたモンスター等は墓地へ送られる。加えて、墓地にいるモンスターを特殊召喚したり、墓地で効果を発動するといったカードも多く、遊戯王OCGにおいて、墓地のカードはデュエルを進める上で大きな役割を担う事も珍しくない。
逆にいえば、カードを墓地に送る事ができなくなっていたら、その後のデュエルの展開に大きな支障が出るのは想像に難くはないだろう。これは、その状態を作り出すギミックの1つであり、その中核を担うカードの多くは2006年2月16日発売の「ENEMY OF JUSTICE」で登場している(下記の《異次元グランド》以外の3種)。このギミックを採用したデッキは、【次元○○】といった具合に「次元」という言葉をデッキ名に冠する事がある。
閃光の追放者
効果モンスター
星3/光属性/天使族/攻1600/守 0
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
墓地へ送られるカードは墓地へは行かずゲームから除外される。
マクロコスモス
永続罠
このカードの発動時に、手札・デッキから「原始太陽ヘリオス」1体を特殊召喚できる。
また、このカードがフィールド上に存在する限り、
墓地へ送られるカードは墓地へは行かずゲームから除外される。
除外されたカードに干渉できる効果及び除外される事で発動できる効果は、墓地に関連したものより圧倒的に少ないので、再利用は非常に困難。また、ルール上フィールドから墓地へ送られる場合にエクストラデッキに加わるというペンデュラムモンスターに関しても、上記のような効果が適用されていれば漏れなく除外されるので、ペンデュラム召喚のギミックを搭載したデッキにも有効な手段である。
ただし、上記のテキストを見ればわかるが、プレイヤーを問わずカードを除外していくものが多いので、いくら相手の墓地利用を封じたとしても、こちらも墓地利用を積極的に行うデッキであれば、その影響をまともに受けてしまう。そこで、墓地への依存が少ないデッキや、除外されたカードに干渉する効果の多いデッキに採用する。以下はその例である。
- 【次元帝】
除外されると特殊召喚される《異次元の偵察機》や《異次元の生還者》をリリースして、アドバンス召喚で強力な効果を発動できる「帝」と名のついたモンスターをアドバンス召喚するデッキ。本来墓地へ送られるはずのそれらが上記の効果で除外される事で特殊召喚され、毎ターン「帝」をアドバンス召喚するためのリリース要員を確保できる。
派生系として【次元エアトス】【次元スピリット】などがある。 - 【霊獣】
「霊獣」と名のついたモンスターを主力とするデッキ。「霊獣」には、「霊獣」を除外したり除外した「霊獣」を活用するギミックがある。そのため、無差別除外の影響が少ないどころか、逆にデュエルの展開を補助する役目を担う事も。 - 【ネクロフェイス】
比較的緩い条件でデッキから多くのカードを除外するパワーカード《ネクロフェイス》を、《酒呑童子》や《虚空海竜リヴァイエール》といったカードの効果で使いまわし、デッキ破壊を狙うデッキ。
ハマれば瞬時に除外カードを増やせるため、《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》・《黄金のホムンクルス》の打点や《D.D.ダイナマイト》のバーンダメージ量を大幅に増加させ、デッキ破壊以外の勝ち筋も狙える。
現在は《ネクロフェイス》が制限カードになったため、構築が難しくなっているが、稀に「ヘル・テンペスト」のギミックと織り交ぜたタイプなどが暴れることもある。 - 【PSYフレーム】
《サイコパス》《ブレインハザード》などのサイキック族特有のギミックで除外と再利用を繰り返しつつ、相手の場と手札をかき乱すデッキ。PSYフレームには無差別除外カード発動中は効力を発揮できないものも混じっているため、構築はピーキーになる。