重箱(じゅうばこ)とは、食器の一種である。
概要
積み重ねて持ち運びが可能な、日本古来の食器。
形状は基本的に四角形だが、円柱や六角柱など、それ以外の形をしている場合もある。
伝統的には漆塗りで木製の器だが、最近では、扱いが簡便なプラスチック製の重箱もある。
昭和中期頃までは、ハレの日には欠かせない器であり、お花見や運動会など、屋外でみんなで食べる場合や、おせち料理など特別な日には重箱に入れた料理が振る舞われた。
そのため、重箱そのものが「豪華な料理」の象徴となり、高級な料理を重箱に入れて供したり、丼物をどんぶりの代わりに重箱で提供する(例えば、うな丼を重箱に入れた「うな重」)ことが広く行われるようになった。
重箱そのものも、金銀の蒔絵で豪華に飾られることが多く、一部は美術品にもなっている。
現在は、弁当箱やタッパーが普及したことや、正月におせち料理を食べる家庭が減ってきていることから、一般家庭で利用する機会は少なくなっている。
用語
重箱読み
「ジュウ」が音読み、「はこ」が訓読みであることから、上が音読み、下が訓読みである二字熟語の読み方を「重箱読み」というようになった。
対義語は「湯桶読み」。上が訓読み、下が音読みである二字熟語の読み方をさす。
重箱の隅をほじくる
細かいところまでいちいち突っ込むこと。