騎士とは、主に中世ヨーロッパにおいて騎馬の戦士に与えられた名誉的称号である。
概要
騎士は、英語のknight(ナイト)、フランス語のchevalier(シュヴァリエ)、ドイツ語のRitter(リッター)の訳語である。フランス語およびドイツ語は、「騎乗する」という動詞に由来する単語であったため、「騎士」の訳語は比較的素直であるといえよう。もっとも、騎士とは名誉的称号であり、ただ馬に跨るだけで名乗ることができるものではない。後には「騎士道」と呼ばれる精神も喧伝された。
英国には現在も「ナイト爵」と呼ばれる制度があり、これを女王から授けられた者にはSir(サー)の栄誉称号が用いられる。
余談
- 中世の騎士達の間では、戦場にて武勇をアピールし武功を挙げることが名誉とされ、少しでも臆病な行為をすれば同業者や部下たちからの信頼を失い、出世への道が閉ざされてしまった。そのため騎士達は死亡率が高い白兵戦を重視し、指揮官の命令を聞かずに我先に敵軍に突撃する事が多く、精密な作戦行動や集団戦が困難だったと言われる。