枕(まくら)とは、以下の事柄を表す。
- 寝具の一つ。この記事で解説する。
- 落語などで用いられる、本題前の導入部。
- 枕営業の略、また枕営業をしている人のこと。枕営業とは、契約の決定権が特定の個人に集中していて、契約が成立することによるメリットが甚だしく大きいと想定される業界において、契約決定権者と肉体関係を結ぶことによって、契約成立の確度を上げることである。
- 枕(アダルトゲームブランド) - アダルトゲーム制作ブランドの一つ。
- マクラ (Macra) - イタリアのコムーネ(共同体)の一つ。
- まくら - 実況プレイヤーかつ歌い手。該当記事参照。
- マクラ(生放送主) - ユーザー生放送の放送主。該当記事参照。
概要
寝るときに頭の下に敷く寝具。仰向けて寝るにしても横になって寝るにしても生じる、頭と首と敷き布団の間のスペースを埋めることで、頚椎を緊張から開放し、快適な睡眠体験を実現するために用いる。修学旅行の夜には、宙を飛び交うことで知られている。
縫いつけた布の中に、スポンジやらウレタンやら羽毛などの柔らかい素材を入れたものが一般的だが、蕎麦殻や小豆などを入れた固めの枕も使われる。古くは、木や陶器、草製の枕などがあった。
近年ではただ頭を乗せるためだけのものではなく、首周りを全てカバーするような形状の首枕、腰の下に敷いて用いる腰枕、抱きついて使う抱き枕など、多様化してきている。
枕の代用品
机に突っ伏すときに用いる腕枕、男性の憧れ膝枕など、身体の一部を枕代わりに使うこともある。
漢字として
- 意味
- まくら、車の後ろの横木(軫)、まくらにする、魚の頭の骨、牛を繋ぐ杙、臨む、という意味がある。また助数詞に用いる。
- 〔説文解字・巻六(段注本)〕に「臥するに、首に薦する所以の者なり」とある。
- 字形
- 形声で声符は冘。
- 音訓
- 音読みはシン(漢音、呉音)、チン(慣用音)、訓読みは、まくら、のぞむ。
- 規格・区分
- 常用漢字である。JIS X 0213第一水準。2010年に常用漢字になった。
- 語彙
- 枕骨・枕上・枕席・枕藉・枕石漱流・枕頭・枕腕
異体字
- 𣏝は、〔康熙字典〕にある俗字。