邦とは、人名である。
漢字として
- 意味
- 国、封建による国、我が国、封建による諸侯の封国、国都、(封と通じて)封ずる。
- 〔説文解字・巻六〕には「國なり」とある。一方國については「邦なり」とある。〔周礼・天官〕の〔註〕に「大なるを邦と曰ひ、小なるを國と曰ふ」とある。
- 字形
- 形声で声符は丰。丰は草木が茂るさまの字。白川静は、この丰は社稷として祭るための樹であるという。
- 音訓
- 音読みはホウ(漢音)、訓読みは、くに。
- 規格・区分
- 常用漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 邦を声符とする漢字には、梆などがある。
- 語彙
- 邦家・邦貨・邦画・邦畿・邦楽・邦国・邦人・邦土・邦文・邦訳
異体字
- 𤰫は、〔説文〕に「古文」とある異体字。田の上に木が生えるような字である。邦の古文ではなく、圃の古文とする説もある。
- 峀は、〔字彙補〕に「古邦字」とある異体字。
- 𨚚は、〔集韻〕や〔説文〕の注にある古文。
- 邫は、〔字彙補〕や〔説文〕の注にある古文。
- 䢶は、〔康煕字典〕に〔捜真玉鏡〕を引用して「邦に同じ」とある異体字。Unicodeにも邦の異体字とある。
- 𨛁は、〔五音篇海〕にある異体字。
- 𨛝は、〔五音篇海〕にある異体字。
- 𨛟は、〔漢語大字典・異体字表〕にある異体字。