Windows 98とは、Microsoftが開発、1998年に発売した9x系オペレーティングシステムである。内部バージョンはWindows 4.10、開発コードネームは"Memphis"。
なおここでは、マイナーバージョンアップであるWindows 98 Second Editionについても解説する。
概要
基本的にはWindows 95、Windows 95 OSR2を元にしたマイナーチェンジであるが、IBM-PC/ATから続くISAバス、RS-232C、パラレルポート、PS/2ポートなどのレガシーインターフェースから、USB、IEEE 1394、PCI、AGPなどといった新しいインターフェースへの刷新を積極的にサポートする点で異なっている。
また、プラグ・アンド・プレイを発展させてUSBによるホットプラグがサポートされた。これによってデスクトップパソコンでも容易な周辺機器の抜き差しが可能となった。
デスクトップはInternet Explorer 4.0に含まれていたActive Desktopとなり、Active Channel によるプッシュ型配信コンテンツも利用できた(ただし常時接続環境は一部の企業くらいしかなく、電話代の無駄になるためにほとんど利用されなかった)。
Windows 98
Windows 95をより使いやすくしたものである。USB(1.0)もサポートした。ただ、その分ブルースクリーンを見る回数が増え、さらにこのころからInternet Explorerを結びつけたため動作は重くなってしまった。しかもUSBは完全には規格されていなかったころだったので機種依存が多く不具合も出た。
Windows 98 Second Edition
Windows 98の安定性をあげ、セキュリティ対策や新機能を盛り込んだバージョンである。USBは1.1を完全サポートし、IEEE 1394もサポート。さらにはDVD-ROMまで標準でサポートした。殆どのアプリケーションや周辺機器はこのOSからじゃないと動かないものが多い。なお、セキュリティ対策だけなら、Windows 98 SP1を適用することでアップデート可能であった(一部機能は利用できない)。
この時点で、1.0から続く9x系(Windows 4.x) はひとまずの完成を見ることとなった(Windows Meは、Windows 2000の家庭版中止による緊急リリーフである)。
その後マイクロソフトは、9x系とNT系との統合へ本腰を入れることとなるが、それが日の目を見たのは、2001年リリースのWindows XPまで待たされることとなった。
利用状況
当時のアプリケーションで、ある程度完成域に達したものが多く、一部のソフトウェアはXP以降で正常動作しないものもあるため、2024年現在でもそういったソフトを動かしたい人の間で一定の需要がある。が、2024年4月のWindowsシェア調査ではXP以前のOSは0.01%でまとめて圏外となっている。当たり前といえば当たり前である。
今現在、Windows98をネットに繋げて出来ることなど阿部寛のホームページを閲覧すること程度であり、またそんなことをするユーザーも居ないとは思うが、2006年でサポートが終了しており、インターネット接続及びUSBメモリ等でのデータのやり取りは危険なため非推奨。
ニコニコ動画における98
ニコニコ動画の視聴にはAdobe Flash Player 9以上が必要だが、これを入れられるのがWindows 98以上なので余裕で見れる・・・はず。
関連動画
関連商品
関連項目
- Windows 95 - Windows 98の前版。内部バージョンは Windows 4.0。
- Windows Me(次期バージョン)
- PC97
- PC98-NX