メロンとは以下のことを指す。
【分類】スミレ目ウリ科キュウリ属
【学名】Cucumis melo
(学名の由来)Cucumis→「壺型の容器」を語源とするウリのラテン語古名から/melo→ウリの
メロンは一般に果物として扱われるが、園芸分野では果菜(野菜)とされる。 果実は緑色のものが一般的だが、白色・黄色のものもあり、果皮に網目(ネット)がある品種もある。一般に、他の果実より価格が高いため、結婚式やお見舞い品などに送られる果物としては定番。とはいえ、近年はメロン消費の増加に伴い、比較的廉価で質もそこそこ良い品種が出回るようになっている。
普通に畑に植えると変形したメロンができてしまうため、市場に出回る商品はハウス栽培で上から吊るされて育ったタイプである。形が丸く、糖度が高く、網目が均等で美しい物ほど高値がつく。 麝香(musk)のような強い芳香を持つメロンをマスクメロンといい、アールスフェボリット(アールスメロン)が代表的である。品質管理をまめに行わなければならず、1本のつるから1個だけしか獲れないため、非常に高級。
基本的にメロンは乾燥地帯で育つ果物であり、温暖な気候で育つ。だが、比較的品種改良がしやすく、品種によっては耐寒性の高いものもあるので、北海道や青森、秋田なども一大産地となっている。また、美味しく育てるための条件としては気温より、少ない降水量に長い日照時間と適度な寒暖差が露地栽培で大事とされている。水はけの良い土地が適しており、このような場所ではガラス温室やハウス栽培による温室メロンも盛ん。農林水産省の統計では、メロンはわざわざ露地物と温室の両方統計を出していた(現在は廃止)ほど、温室栽培の比率も他作物より高いのが特色である。
日本国内では山梨県(統計上は0)以外の全県で栽培されているが、年間1000トン以上を生産する道県は17、更に年間8000トン以上の大産地はわずか8道県だけと、意外と産地に偏りが見られる。これは、メロンは降水量の多い場所は適していない(それでも日照時間や土壌などの条件がよければ温室、ハウス栽培でも採算は取れる)ことが大きい。それから、単価が高く利潤は見込めるものの(実際、産地にはメロン御殿が多い)、栽培が非常に難しく、徹底した蔓の剪定や緻密な温度管理など非常に高度な栽培技術が求められるからで、そうやすやすと作れないからである(メロン農家には嫁にやるな、なんて俚諺もあった)。また、特産のメロンはその土地に合うように品種改良を行っているために、厳正に種子を管理している団体が多い。2年分の種子を金庫に保管するというJAゆうばりの管理体制などはよく知られる(しかし、夕張市の場合は、産地加工などといった六次化に失敗したことで、財政再建の足しになれなかった)。
生産の高い県を順番に並べると茨城県、北海道、熊本県が3強である。続いて、山形県、青森県、静岡県、愛知県、千葉県…が大産地である。以下は高知県、秋田県、長崎県、宮崎県…と続いていく。
茨城県がメロンの生産量日本一であり、特に鉾田市は日本一のメロンの町として名高い(他にごぼう、さつまいも、水菜の生産も日本一。また、合併前の旭村が特にメロンの産地となっていた)。実際、鉾田だけで県産メロンの7割以上を占めているなど、群を抜いている。品種は定番のアールス、アンデス、クインシーメロンなどのほか、県オリジナルの品種も。鉾田市以外も八千代町や茨城町などで生産が盛ん。…なのに、茨城県がメロン産地ということがあまり知られていないようで、メロンといえば次に挙げる北海道か静岡である。
北海道がメロン産地になったのは、火山灰性の土壌に加え、梅雨なにそれ美味しいの?夏期に降雨が少なく日照時間が長い優れた気候条件があったからである。そして、空輸の発達により鮮度の落ちやすいメロンをすぐに大都市に搬送できるようになったことも大きくかかわっている(一部の高級ブランドで空輸なんかができるのも、メロンの単価が高いお陰である)。
中でも、夕張市の夕張メロンは品種、夕張キングの名に相応しく赤肉メロンの王様として知られる。かつては、その見た目まんまの色合いからかぼちゃメロンなどと揶揄られたが、今や押しも押されぬ超高級メロンとして有名。そして、この夕張のお陰で、北海道がメロン産地という知名度が上がり、他産地の成長も後押しした(夕張は犠牲になったのだ…)。尤も、この夕張のために北海道=赤肉メロンというイメージが焼き付いた(ほべつ、三笠、らいでんなども赤肉が中心)ため、道産青肉メロンの市場評価が上がらない問題もあるらしい。なお、青肉メロンは富良野と雷電を中心に月形、雨竜などの道央で盛んとなっているが、わざわざ青肉と記載している場合が多い。
熊本県は、沿岸に干拓地が多くハウスメロンの栽培が盛んで、肥後グリーンメロンというご当地品種もあるが、イグサやスイカなどの従来の作物から鞍替えしてきた農家も多い。有名な産地では菊池市七城町があり、七城メロンドームがオープンしてからは知名度が上がり、品質管理も徹底するようになり、一大ブランド産地となっている。また、今までは戦略的理由で、茨城の出荷時期を避けるように出荷していたが、近年は他の産地と競争するために、うまかメロンという赤肉メロンなども首都圏などに売り出すなど、攻勢をかけている。
静岡県は温室メロンの本場であり、生産量は6位だが量より質で勝負している代表的な県である。中でも有名な産地は、メロンマラソンが行われ、メロン産地代表者が一堂に会するメロンサミットも開催されるという袋井市だろう。この一帯で栽培される静岡クラウンメロンは全国にファンを持つ、高級マスクメロンの代名詞ともなっている(等級によっては、夕張メロン以上に高い)。また、浜松市や磐田市でも栽培は盛ん。なお、温室メロンは名の通りガラス製の温室でメロンを栽培するので、ハウスメロンより香りが高くなる(無論、コストも高くなる)。
また、酒田市、鶴岡市にまたがり、アンデスメロンの一大産地である山形県の庄内地方沿岸、つがるブランドやつがりあんメロンなどのブランド化で人気産地となった青森県つがる市(屏風山一帯)、露地マスクメロンの本場で日本一豪農が多いといわれる愛知県田原市、希少種となったアムスメロンの本場、千葉県銚子市やいいおか貴味メロン(タカミメロン)を絶賛売り込み中の旭市飯岡町、独自の農法でプリンスメロンの価値を高めた倉吉市なども産地として有名どころである。
だが、メロンも最盛期に比べ、生産量は3割ほどに落ち込んでいる。原因としては長らく景気低迷が続いたこと(メロン生産の最盛期がバブル絶頂期だった)、他の高級果物に人気を奪われたこと(マスカット、桃、サクランボ、マンゴーなど)などを挙げている。また、一部品種は値下がりし、お手頃価格になった反面、農家としては収入が不安定になり割に合わなくなったため、メロン栽培を廃業したケースもあるなど、痛し痒しの需給事情がある。
詳細については アキラメロン / アキラメロン出荷できずの項目参照。
『忙しい人のための 「倦怠ライフ・リターンズ!」』に空耳として登場する。
掲示板
79 ななしのよっしん
2020/06/01(月) 21:33:50 ID: z6GuMpV1Kd
酒造りの実習でワインの材料にメロンを使ったら、糖分がアルコールに変わったことでみごとにキュウリ味になったそうだ
キュウリに甘味を加えてメロン味にするのは間違ってはいないわけだ
80 ななしのよっしん
2021/02/23(火) 16:50:10 ID: RM7ZFGZj6v
先祖は全然甘くなかったりするらしいが、改良が進んで甘くなったのかな?
81 ななしのよっしん
2023/08/28(月) 23:54:52 ID: GNLz116pAN
マクワウリみたいに甘すぎずほんのりメロン味するやつめっちゃすこ。こっちをジュースとかの商品にしてほしい
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最終更新:2025/01/10(金) 19:00
最終更新:2025/01/10(金) 19:00
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