◯非暴力主義の論理
ジーン・シャープの論理は、次のようなものです。
支配者の政治的な力は、支配される者との相互関係に規定されている、
それゆえに民衆を抑圧する支配者は、長持ちしない。
「政治的な力の源は全て、民衆が政権を受け入れ、降伏し、従順することによっており、
また、社会の無数の人々や多くの機関の協力によって成り立っている。」
民衆の協力がなくなれば、支配する力の源が枯れていき、権力は消滅します。
労働者が働かず、官僚が指示を守らず、兵士や警官が命令に従わない、
そういうことが、同時に発生し、継続的に実行されると、
権力は、弱体化し崩壊するのです。
#非暴力主義
<民衆が政治の体制の変革にあたって、暴力的に支配者を倒すのではなく、言論をもって変革の必要を主張する。
最古の仏典スッタニパータでは「生きものをみずから害してはならない。また他人に殺させてはならない。また他の人々が殺害するのを容認してはならない」と説かれている。
マタイによる福音書には「悪人に手向かってはならない」「剣を鞘におさめよ。剣による者は、みな剣によって滅びる」と説かれている。
初期のキリスト教指導者には軍隊に入ることを否定した者が多く、特にオリゲネスは鮮明に非戦を表明した。また使徒行伝には、一、二世紀にローマ軍への勤務を拒否したために迫害を受けた受難者の例。
道教にも、ジャイナ教のアヒンサーに似た厳格な不殺生の規定が存在する。
近代では、ガンディが著名。トルストイの非暴力主義に大きな影響を受けた。
大英帝国に植民地化されたインドで非暴力(サティヤーグラハ)による独立運動を続けて、独立を達成した。アメリカの黒人差別やミャンマーの軍事独裁政権に対する抵抗の場でも実践された。(Wikipedia編纂)>