2024.12.28
# エッセイ
アメリカで、1.2リットル入りの「バカデカいタンブラー」が大流行した「意外すぎる理由」
なぜか大ブーム
朝起きるとすぐにスマホをタップしてSNSアプリを立ち上げる。そこに並んだ投稿や動画を見て、怒ったり、悲しんだり、喜んだりする——私たちの生活の奥深くにSNSが浸透するようになってすでに数年が経ちました。
そしていまやSNSは、政治や経済にすら巨大な影響を与えることも明らかになってきています。社会について考えるためには、SNSの動向を追うことが必須となっているのです。
SNSと社会の関わりの現在地について、アメリカの事例を参照しながら、その最前線を教えてくれるのが、ライターの竹田ダニエルさんによる『SNS時代のカルチャー革命』という本です。
著者の竹田さんは、アメリカで理系の研究者として働くとともに、アメリカのカルチャーの最新事情を継続的にレポートし、日本に紹介しつづけています。
たとえば同書がレポートするところによれば、このところアメリカのSNSにおいて明らかになりつつあるのが、「大人の孤独問題」だそう。興味深いのは、多くの人が孤独を抱えていることへの反動として「コミュニティ」に属したいという欲望も高まっており、それが原因と思しき不思議な社会現象が起きているということです。
同書より引用します(読みやすさのため、改行などを編集しています)。
〈大人の孤独問題の議論に関連してよく話題にのぼるのが、「スタンレーカップ」の熱狂的な人気とトレンド化現象だ。2023年ごろから急激に人気を博し、今や子供から大人まで流行に敏感な人たちの「必須アイテム」として認識されている。〉