なぜ頻繁に豪雨が起こるようになった?
日本で洪水リスクが高まっている。昨年、豪雨により大阪、広島や岡山などで多くの被害が出たことは記憶に新しいだろう。
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大阪府の発表によると、昨年7月の豪雨で、大型河川である一庫・大路次川が増水し、護岸を浸食して最終的に崩壊。国道173号は大雨により、谷側の道路法面が強度を失って崩落し、道路舗装やその下部の路盤が被災を受けた。
広島、岡山を襲った西日本豪雨では死者200人以上、避難者は最大で4万人以上となった。
今年も6月から豪雨が頻発し、西日本の数多くの場所で浸水被害が出ている。
なぜ頻繁に洪水が起こるようになったか。その背景には気候変動による豪雨があると言われるようになってきた。気候変動による異常気象は、着実に我々の生活に影響を及ぼしてきている。
海面上昇による冠水のリスクも
そして今、その影響は空から降る豪雨だけではなく、海からも新たな化物が忍び寄ってきている。それは、海面上昇による冠水のリスクだ。
地球温暖化が起こると、南極と北極の氷が溶け、地球の海面が上昇するという話は、誰もが学生時代に一度は耳にしているだろう。しかし、学校を卒業して以降、海面上昇の話はいつしか意識から消え、日々の生活には関係ないものとして脳が処理してきた。
実際に今、地球の海面は、どうなっているのか。世界で最も豊富な観測データを持っているのは、月面着陸で有名な米航空宇宙局、通称NASAだ。
NASAは、過去数十年間、人工衛星を数多く打ち上げ、それがこの瞬間も地球の軌道上を周り、地球のデータを取り続けている。