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市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

中日新聞の情報隠蔽

◯採れたてデマ
大塚耕平さんにお願い
中日新聞情報隠蔽

採れたてデマ

 9月18日差別発言検証委の最終報告を受けた河村たかし 名古屋市長(日本保守党共同代表)が朝日新聞のインタビューで次のように騙っている。

河村市長の意向に「職員苦悩」 予定優先・人権軽視が生んだ差別問題 [愛知県]:朝日新聞デジタル 1/2
河村市長の意向に「職員苦悩」 予定優先・人権軽視が生んだ差別問題 [愛知県]:朝日新聞デジタル 2/2

(概略)
記者:最上階まで小型昇降機を設置するのか
河村:それは物理的にできない~安全上問題がある
記者:誰が言っているのか
河村:関係者
記者:関係者とは誰か
河村:建築センターとか色々ある。聞いた方がいいですよ

で、聞いてみた

情報公開請求 発言の根拠

私:(上記)発言の根拠となる資料
実施機関 名古屋市長 河村:不存在

つまり、根拠なく口から出任せを言っていたことになる。

 マスコミは市長などの(一般的には責任ある者の)発言については、裏も取らずに報道する。そうするとその発言が事実であるかのように独り歩きをはじめる。

 この場合も「専門家が最上階まで昇降機を付けるのは安全上問題があると言っている」

 「だから最上階までの昇降機設置を求める意見は誤っている」などとする、それこそが<デマ>を拡散することとなる。

 河村たかし名古屋市長の発言は、嘘が多く含まれ、更にそうした虚偽を訂正もしなければ責任も取らない。

 結果として河村発言を裏とりもせずに報じる態度は、誤報となる事を自覚した方が良い。

 嘘をつく河村も悪いが、それを垂れ流すマスコミも悪い。

 一般人が発言の根拠を確認しようとすれば、こうやって情報公開請求を行わねばならず、一般的に2週間待たされる(これも、請求は9月20日に行われている)しかし、マスコミであれば(それも市政記者クラブ所属の報道機関なら)口頭で問い合わせれば、即座に回答は得られよう。

 そして、こうやって「根拠不存在」なら、インタビュー記事の末尾に「市長発言にある『関係者による昇降機設置に係る安全上の危惧』を示す根拠資料は市当局には無いとの事であった」などと付記すべきだろう。名古屋市政に関わる各マスコミが、河村市長インタビューについて、責任を持って裏とりを行い、必要があればその結果を付記する習慣があれば、名古屋市政はもう少し良いものになっていたと思われるだけに残念でならない。


大塚耕平さんにお願い

 総選挙の後に予想される名古屋市長選挙に立候補を表明している大塚耕平参議院議員の著書に「公共政策としてのマクロ経済政策」というものがある。

www.seibundoh.co.jp

 この第6章 日本の実証分析/1.日本の経験/(2)地方財政制度の実情と改革の動き/(地方財政制度改革の動き)の中で、次のような記述がある。

 財政民主主義の基本は、財政に関する情報が正確に議会に伝達され、国民が議会を通して歳入歳出に関する適切な判断を下すことである。しかし、80兆円、3万項目を超える国の予算について、国民に十分な情報が伝わることを期待するのは現実的ではない。また、遠隔地の歳出に関して他の地方の国民が適切な判断を行うことも困難である。その結果として、各地方の住民が、自らの地方に歳出を誘導するインセンティブだけが明白に機能することとなる。こうした弊害を是正するためには、財政運営主体を各地方の住民が適切に財政状況を把握できる規模(単位)に分割し、分権的政府構造を構築することが必要となる。

 正統的と言うか、啓蒙的な民主主義論であり、眩しいぐらいですが。私は、大衆、有権者に正確な情報を提示したところで、その議論が必ずしも適切な判断に至るとはとても思えない。ましてや財政論、公的リソースの配分に関しては、ありとあらゆるデマ、フェイク、まやかしがまき起こり、議論が収束しない。

 日本全国で名古屋でだけ、「河村流減税政策」(地方自治体が歳出を削減して、住民税を減税すれば、市中の経済活性に効果がある)という「デマ」が成立している背景には、河村市長が繰り返し述べていた虚偽発言もさることながら、地元メディアの伝え方にも問題が有ったと理解している。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com

 ここに示した、神野直彦竹中平蔵両氏による「両論併記」に見せかけた記事や、2014年11月12日の中日新聞一面に踊った「減税5%効果 市が試算/市内総生産年1128億円増」といった大見出しなどは、もはや誤報の域を超えてプロパガンダと言ってもよく、こうした歪んだ情報を浴びせられた有権者が、適正な判断を導き出せるか、悲観的にならざるを得ない。

 ましてやこの「減税5%効果 市が試算」と言われた試算シミュレータに改ざんの疑いがあれば、ある意味有権者の世論は誘導のし放題とも言える。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com

 そこで大塚耕平さんに2つお願いがある。

 1.大塚耕平さんには公共経済学の観点から「河村流減税政策」の実情をお示しいただきたい。

 どうせ減税日本/日本保守党の市長候補は「増税を訴えられるんですね」とか言うのでしょうが、「課税対象額の7.7%をご負担いただいているものが、他地域と同様8%と、0.3%増えるだけで、その財源、約100億円をより効果的に使わせていただきます」と主張されれば良い。

 幕末の偉人小林虎三郎が藩に寄贈された米百俵を、藩士に分け与えるのではなく教育にあてた逸話は今も「米百俵」と呼ばれ称賛されている。名古屋市が行っていることは、この米を無分別にばら撒いているようなもので、市の発展のビジョン、社会問題の解決につながっていない。

 来る名古屋市長選挙に立候補される際には、ぜひ「河村流減税政策」の是非について、立場を明確にしていただきたい。

2.そして市長になられた暁には、上に示した2014年のシミュレーションの虚偽性について、疑念を解き明かしていただきたいものと考えます。


中日新聞情報隠蔽

 名古屋市、河村市長が進める名古屋城天守木造化事業における「バリアフリーに関する市民討論会」において、討論の途中で差別発言が発生し、それを会場にいた名古屋市職員が適正に留めるなり、その場で謝罪訂正等がされなかった事が問題となり、検証委員会が構成されその最終報告書が作成された。

差別発言検証委(中間報告:参考資料19)特別史跡名古屋城跡木造天守整備基本計画に取りまとめるバリアフリーの方針について
差別発言検証委(最終報告:参考資料18)特別史跡名古屋城跡木造天守整備基本計画に取りまとめるバリアフリーの方針について

 この「最終報告書」が明らかにしたのは市当局において「大天守1階までのバリアフリー案」であっても人権侵害の訴訟リスクが「大いに」あると考えていた(最終報告書:参考資料18(黒塗り部分は中間報告書の参考資料19で明らか))ことで、それにもかかわらず「討論会」参加希望者へのアンケートの選択項目に「(昇降技術を)設置しない」との選択肢を加え(参考資料6)、令和5年1月に取りまとめた市の内部方針「木造天守バリアフリーの今後の検討について」(参考資料26)からも逸脱している事である。

差別発言検証委(最終報告:参考資料26)木造天守バリアフリーの今後の検討についてR5.1

 最終報告書:参考資料18の「案②」は「市民対話を通じバリアフリー案を策定」と整理したもので、バリアフリー設備の設置を前提として、1階から最上階までの間のどこを落とし所とするか、「市民対話」に依ろうとするものと解釈できる。

 今回の討論会、様々に異常だった。

 参加希望者に事前アンケートを行い、参加者の属性(バリアフリー設備の設置に賛成か否か)を探る。その上で参加者を選別する。選別方法は任意とされているが、本当に任意であり、様々な意見、属性を持った人を満遍なく選別するのなら、事前アンケートなど必要ない。それもスケジュールが限られている中で。このような事前アンケートの存在は選別に恣意性が有ったことを疑わせるに十分だ。

 そうしてバリアフリー設備の設置に反対の市民意見を多く募り、上記「案②」に準じて、文化庁提出資料には「市民よりバリアフリー設備の設置に反対する意見が多数寄せられたことにより、当計画においてはバリアフリー設備は設置しないものとする」と記載し、文化庁に提出する。

 こういった意図があったのではないかと推測される。

 そして毎度のことながら、個人情報保護の隠れ蓑を使って、参加者の属性等は隠蔽する。当局の上記のような世論捏造も隠蔽される。完全犯罪だね、私にはこのような不正を立証する証拠は揃えられない。可能性を推測する以外にない。

 本年3月15日の名古屋市会総務環境委員会において、減税日本ゴヤ所属の市議から、名古屋城木造化市民向け説明会に「桜の方」を動員したという告発が示され、議会で大問題となり、未だに解決は見えていない。

 告発には市長特別秘書の関与が明らかであり、そのやり取りから市長の関与、指示も疑われる。

 この告発を受けて市民向け説明会についての総点検が行われ、その中で河村市長が、市民向け説明会に木造化に反対する市民意見が多いことから、木造化に賛成する市民を呼べないのかと職員に指示しようとしていた事が明らかにされた。勿論職員は、公務員に求められる不偏不党性を毀損するこのような指示には従わなかったが、河村市長が自身の賛同者を動員しようとしていた意図は明らかであり、その意向が市長特別秘書に伝わり「サクラ問題」となったのであろうと推測するのは自然なことだ。(件のやり取りでも「市長へも、中川議員経由でポジティブな質問が増えると伝えておきます。」と明記されている)

 ここで少々寄り道をする。10月1日の総務環境委員会で減税日本ゴヤ所属の佐藤夕子市議、大村光子市議は、委員間討論を求めて、この「サクラ問題」について議論したがっていたようだが、委員長にはねつけられていた。両市議は委員会の論点を捉えていない。

 委員会では、もはや「サクラ問題」の是非は議論していない。果たして「サクラ」が有ったのか無かったのか、委員会が求めた市長の出席が得られず、告発した中川市議も「サクラ」であった根拠となる他の事実を示せない以上、この問題について委員会で議論しても意味がない。お互いに推測を元に話をする以外ない。

 10月1日の委員会で問題となっているのは、このメールで明らかなこと。つまり市長特別秘書が不偏不党を求められる公務員としての職責を超えて、市長への「ポジティブな質問が増える」ための行動を行っていたことで、これは果たして公務と言えるのか。市当局のまとめた総点検に記載されている他の一般職員は河村市長から言われた動員の要望を聞きいれていない。市職員として不適切であると判断したからだ。

 で、あるならば市長特別秘書がこのような行動に関わっていたことも不適切であるし、その以前から(前任者から)市長特別秘書については、公務とそれ以外の活動とのけじめが不明確であり、その有効性、適法性が認められないとの疑いがあり、市長特別秘書を定めた条例については、こうした疑念を打ち消す十分な証明がなされない以上、廃止すべきではないかと議論されているのだ。

 その為にも委員会は、条例の提案者である河村市長を委員会に呼んで、疑念を打ち消す十分な証明を求めていたにも関わらず、そうした説明責任を河村市長は果たしていない。そうした段階で、委員間討論を行っても無駄であるし、その上、こうした問題を積み残したまま、市長職を投げ捨てて国政に転身することを広言しているようでは、議論する価値も無い。

 減税日本ゴヤ佐藤夕子市議、大村光子市議は、こんな簡単な事も理解できていない。

 話を戻すと、討論会においては、市当局の想定を離れ、昇降機設置反対の市民意見(市長の意向に叶う市民意見)を得る場であった可能性がある。それまでの市民説明会でも市長意見に賛同する者たちを募ろうとしていた意図が見え隠れする。

 そもそも「2万人アンケート」における虚偽の設問問題。
 保存活用計画に対するパブリックコメントの集計結果の隠蔽等々。

 名古屋城問題には、いや、河村市政には、世論誘導、虚偽説明があふれかえるほど存在する。上記の「減税5%効果(略)市内総生産年1128億円増」もその口だ。

 そして、この市長特別秘書の公務逸脱問題や、「サクラ問題」も隠蔽されている。呆れ返った事に、中日新聞はこれを一行も報じていない。

 事が発覚した3月15日から現在まで、中日新聞紙面に「サクラ問題」は一行も書かれていない。のみならず、特にこの9月以降(なんでも、河村市長が国政転身を親しい人に打ち明け始めたのが9月初旬だそうだ)中日新聞の紙面は異常だ。

 中日新聞の(名古屋市)市民版には河村たかし名古屋市長にネガティブな出来事が起こると、それを小さく掲載し(または、まったく掲載せず)別の記事を大きく掲載する傾向がある。「嘘は書かないが、本当のことも書かない」という世論誘導の一種法だ。

 その決定的で、歴史的な紙面がこれだろう。

中日新聞市民版9月13日紙面

 河村市長の横車で発生し、市長のパワハラ疑惑まで報じられた「差別発言検証委の最終会合」について報じる紙面に「河村市長 歌手デビュー」ときた。名古屋市民を侮るにも程がある。というか、呆れ果て、見下げ果てる。

 本当に、この紙面、歴史的な紙面として残すべきだ。

 この紙面を見て、まだ中日新聞の論調は、河村市政に対して公平公正で、適正であると思っているようなら、その方々は、さぞやお幸せな人生を送れることだろう。よかった、よかった。

 そして、中日新聞が「サクラ問題」をどう報じているか、3月15日からの約半年間の紙面を再確認して気が付いた紙面がこれだ。

中日新聞市民版9月11日紙面

 9月10日に、またまたまた、減税市議が離脱し、減税日本ゴヤ議席は9人になった。毎期、毎年騒がしいことこの上ない。更に市会経済水道委員会では減税日本ゴヤ所属の豊田市議が委員長不信任を突きつけられて解任されている。けれどもこんな小さな記事では、いったいなぜ豊田市議に委員長不信任が突きつけられたかサッパリわからない。

 減税日本、河村市長にネガティブな話題が、小さな記事になっているのは、なぜかと言えば「宝の桜 伐採免れ存続相次ぐ」「住民の訴え河村市長動かす」などという、かつてのソ連プラウダ*1かと見まごうばかりの河村市長礼賛の記事のお陰だ。

 豊田市議が委員長不信任を突きつけられた背景には、市長特別秘書が関与した「サクラ問題」がある。その「サクラ問題」を隠蔽するのに、「桜」の話題をぶつけてくるとは、さすがの中日新聞、洒落ていらっしゃる。

 この「桜」記事、読めば読むほど恐ろしくなってくる。

 この記事を9月11日の紙面に載せる意味が読み取れない。

 そもそも「桜」でしょ?4月に掲載するか、記事にもある7月の調査結果を受けてなら判るが、それでもなぜ9月11日?

 一旦お蔵になったネタを、沢田市議、豊田市議の話題を打ち消すために埃を払って掘り出してきたようにしか思えない。(掲載された関係者の方々には申し訳ないので画像を修正させていただいている)

 こういう考え方もある。

 9月ごろから河村市長は国政転身を考え始めた。そうした中、自らの会派から「ガバナンスに問題がある」と新たな離脱者が出るとか、市長特別秘書が引き起こした「サクラ問題」を審議する委員会において、委員長として無責任な委員会運営を行おうとして委員長不信任を突きつけられたとか、差別発言の検証委員会からパワハラ疑惑が報告されたなんて中日新聞が市民版で報じたら、国政転身の決意が鈍ってしまう。そうなったらもう一期市長をやりかねない。で、あればそうした「花道の邪魔」は、お蔵入りになったネタや、どうでもいいような歌手デビューのネタで誤魔化して、さっさと名古屋市政から出て行ってもらおう。

 中日新聞の市民版編集者が、そうお考えになってこの紙面が生まれたのなら、あ~そ~ですか~と、生暖かい眼差しをお送りいたしましょう。

 しかし、本当にこの9月11日、13日の紙面、21世紀のプロパガンダとはこうやるんだとでもいえる代物で、良いものを見せていただきました。


追記(10月8日):
3月に「サクラ問題」が炸裂してから「体調不良」とかで休職していたという田中市長特別秘書、愛知5区から立候補するそうだ。勿論、日本保守党公認。

www.chunichi.co.jp

選挙って凄いね。病気まで直しちゃうんだ

この田中氏、特別秘書に就かれた時、取り上げさせていただいたが。

ichi-nagoyajin.hatenablog.com

今回の立候補に伴う顔写真、ご面相というか、目つきというか、ご苦労が偲ばれますね。
付き合う人やら、環境というものには気をつけたいものですね。

使用前

田中克和(かつよし)使用前

使用後

田中克和(かつよし)使用後

追記(10月10日):
立候補記者会見@愛知県政記者クラブ
youtu.be

ツッコミどころ満載ですが、まあお元気そうでなにより。
登庁できない体調だったとは信じられないようなご回復で。


追記(10月12日):
ブログ埋め込み状態では再生できないようですが
上記の「立候補記者会見@愛知県政記者クラブ」動画は
YouTubeで見る」をクリックすると、当該サイトに飛んで視聴できます。

※河村は「政治家はボランティア」とかいっています。
自分たちの立候補記者会見、ボランティアで政治家なら、
少しでも多くの方に主張を見聞きして欲しいはず。
それをこうやって YouTube 視聴のこだわる。
いわゆる PV稼ぎにこだわる。

という姿勢は、百田+有本も同様ですが、
政治や、今回の立候補を、政治的主張の拡散ではなく
自分たちの収益の最大化を考えているのだという傍証であろうと思われます。


こんなのもあった
www.youtube.com


www.youtube.com


*1:ソ連の代表的新聞であった。現在は宇宙人やオカルトなどのトンデモ記事を載せる新聞になっている