なぜキャンプインは2月1日なのか
2月はプロ野球にとって「正月」だといわれる。1日からプロ野球チームが始動するからだ。
プロ野球の「憲法」である「野球協約」には「球団又は選手は、毎年12月1日から翌年1月31日までの期間においては、いかなる野球試合又は合同練習あるいは野球指導も行うことはできない」という条文がある。
この期間、選手は球団の管理を離れて「個人事業主」になる。毎年、年末年始にプロ野球選手がテレビに数多く出演するのはこのためだ。そして2月1日になると、再び、ユニフォームを身にまとい、春季キャンプに集結し、チームの一員として活動を再開するのだ。
プロ野球の「春季キャンプ」とは何なのか? ビジネスの観点で見ていこう。
プロ野球球団にとってキャンプは、収益事業ではなく、「
毎年、チームはシーズン終了後に選手の入れ替えを行う。引退、戦力外などでチームを離れる選手、トレード、FA移籍、ドラフト、現役ドラフト、外国人移籍などで加わる選手。こうして入れ替わったメンバーは「春季キャンプ」で初めて顔を合わせる。球団はここから開幕までの間に「新年度仕様のチーム」を作り上げていくのだ。
監督やコーチは、前年の内から「構想」を持っているが、いざキャンプ地で顔を合わせてみると、冬の間の自主トレの期間に故障した選手や急成長した選手などがいて、構想通りにはいかないことも多い。そういう部分も加味して、チームを練り上げていくのだ。いわば、オフの間に行った「投資」を「戦力」に代えていくプロセスということになる。