「喫茶室 中屋」をご存知でしょうか?
老舗カステラ店「中屋洋菓子店」が併設するティールーム。場所は新御徒町「佐竹商店街」。日本で2番目に古い、歴史ある商店街らしい。
東京都台東区台東4-22-10
営業時間 (喫茶室)12:00~13:00
定休日 土・日
2022年11月閉店
私にとって、ずっと、ミステリアスな喫茶室だった。
でも、それも今では過去の話。こうなったら思い切って自慢したい。1年以上かけて、やっと!念願叶い、入ることができたのだ。
まずは下記の記事をご一読いただきたい。
⇒ティールーム中屋への道 (2012/01/19)
ミステリアスだと思う理由だが、いつ営業してるのか謎。コレに尽きる。
実は先ほどのリンク先では2回だけだが、実際にはその後2回訪問している。
いつ営業してるの?
いつ営業してるの?
いつ営業してるの?
営業時間を確認すれば話は早い。けど途中からは、この「絶対入れない喫茶室中屋」の存在がどんどん面白くなっていった。
そして、5度目は2013年
この日は平日休みを取った。思い切って、朝一番で行ってやろう。休みだとも、終わりましたとも言わせない。これで空いてなかったら、そう、そのときこそ、中屋のおじさんを問い詰めよう!
…って感じで、前日まで意気ごんでたのだが、結局、着いたのはお昼12時頃。あーあ。また「終わりました」かな…。
諦めモードで近寄ると、なんと!
営業中
初めて見た営業中。
そうか!営業中の時は営業中の札を出すのか。当たり前なんだけど、一度も営業中に出くわしたことなかったので、その当たり前さに気付かなかった。
前置きが長くなりすぎたが、ここからは店内を一挙紹介。
すごい!!!すごい!!!すごい!!!
一度だけ暗闇の店内に入ったことあるけど、明るいのは初めて。こうなってたんだ!? たしかにゲーム機はあった。でもよく見ると、他では見たことない型。「UNIVERSAL」って何のゲームだろう? デザインが格好いい。そして、ドア。花模様のステッカーが強烈なノスタルジーを呼び覚ます。すごいよ、中屋。
色彩がまた見事。キラキラしたビー玉の入った瓶には造花。長靴型の水中花まである。水中花なんて、久しぶり。
しばらく、感動で、あちこち観察しまくった。
が、だれも出てこない。おじさーん!!!
販売スペースにも回った。奥のドアを開けて「すみませーん」と大声で呼んだけどだれも出てこない。どこまで私を拒んだら気が済むのだろうか?(笑)
10分位したら、隣の販売スペースに人影が。
慌てて、「注文いいですか?」
「お待たせしてすみませんねぇ」
ご主人がカウンターに入った。
やっと! やっと、だ。やっと落ち着けた。ここまで長かった。
たしか、カステラとこぶ茶付きのセットがあったっけ。
「カステラセットお願いします」
「はぁっ?」
もしかしたらカステラセットじゃなかった? (; ̄ー ̄A
「あの、こぶ茶付きのカステラを」→逆。カステラ付きこぶ茶(結果は同じだが)
「カステラでいいですか? ジャムロールもできますよ」
ジャムロールは前にテイクアウトしたので、今回はカステラで。
スプーン置き?と言うのか、花の上に置いてある。店内の造花といい、乙女なセンスだ。
ご主人とは過去2度ほどやり取りしたが、ずっと寡黙で、怖いと思い込んでいた。でも、話すと結構いい人だった。
何度も喫茶室目当てで来たが閉まっていたことを伝え、思い切って営業時間を質問した。
何時だと思います?
なんと! 12時から13時の1時間。これか、営業時間の秘密は。1日1時間だけ営業する喫茶室。でも、またなんで?
「以前はもっとやってたけどね。今はお昼にサラリーマンの人が来るくらいで、ほとんどお客さん来ないからね」
たしかに、この商店街、人通りがそれほど多くはない。仕方ないのかもしれない。
その後、カステラを買いに来るお客さんの対応やら、カステラの製造?のためか奥に消えたりと、喫茶室は店主不在。
私以外のお客は入ってこなかったが、食い逃げされたらどうするんだ?(笑)
もちろん私はきちんと支払いしましたよ。店内の写真を撮りたい、と言うと、「どうぞ」と言い残し、ご主人はまた奥に消えた。
カステラの販売はほぼ無休らしい。喫茶には来ないが、カステラを買いにお客さんはちょくちょく来る。
それにしても花模様は圧巻。
いつか喫茶室を取り壊す!なんてことになったら、どこかに保存できないだろうか? 「昭和の喫茶店/佐竹商店街・中屋洋菓子店」として、江戸東京たてもの園に移築したりとか。いらぬお世話ですかね。
また時間を作って来なくては。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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