キャロル・キサク・ヨーン[三中信宏・野中香方子訳]
(2013年8月28日刊行予定,NTT出版,東京,本体価格2,800円,ISBN:9784757160569 → 版元ページ|e-hon 近刊予約|7-net 近刊予約)
本日,再校ゲラをチェック完了したので,訳者あとがきのノンブルを含めて全体修正した.索引は未完成.
【目次案(2013年7月21日)】
第1章:「存在しない魚」という奇妙な事例 3
人類普遍である環世界センス(umwelt)が生物分類を支配する.
自然の秩序 27
第2章:若き預言者 29
リンネの分類理論と命名規約は環世界センスの発露である.
第3章:フジツボの奇跡 63
ダーウィンの登場により自然の秩序は “血縁化” された.
第4章:底の底には何が見えるか 95
マイアーの進化分類学は環世界センスを奥深く温存した.
直感の輝き 135
第5章:バベルの塔での驚き 137
民俗分類は不文律としての環世界センスの属性を明らかにした.
第6章:赤ちゃんと脳に損傷を負った人々の環世界 171
共有された生命観の個体発生と病的な分類不能症からわかること.
第7章:ウォグの遺産 199
どんな生きものでも環世界センスによる分類能力はある.
科学の重圧 221
第8章:数値による分類 223
数量表形学は数値さえあれば環世界センスは生物分類学には不要だと言った.
第9章:よりよい分類は分子から来たる 253
分子分類学は不可視の分子情報こそ生物分類学にとって必須だとみなした.
第10章:魚類への挽歌 283
分岐分類学は厳密な系統推定の論理こそ生物分類学のよりどころだと暴れた.
直感の復権 319
第11章:奇妙な場所 321
環世界センスは生物多様性を認識するうえで確かに役に立っている.
第12章:科学の向こう側にあるもの 341
科学によって追放された環世界センスが分類学に再降臨するとき.
原註 360
訳者あとがき「環世界センス - 生物分類は科学なのか身体なのか」[三中信宏] 378-383
索引