電通は、国内電通グループ横断でXRテクノロジーに関するプロジェクトを推進する「XRX STUDIO」を調査主体として、「イマーシブメディアに関する調査2024」を実施した。
同調査は、2021年から毎年実施していた「メタバースに関する意識調査」から対象を拡大し、日本におけるイマーシブメディアに関する認知・理解度や利用状況の把握、今後の浸透策や活用方法の検討を目的に実施。3DCG技術を用いたゲーム・メタバース・拡張型広告を「イマーシブメディア」と定義し、海外・国内で主なゲーム型・交流型など8つのイマーシブメディアと、その他メッセージサービスや動画配信サービスなど主な7つのSNSについて聴取した。
以下、一部内容を紹介する。
イマーシブメディアサービスの認知率は55.5%
まず、イマーシブメディアの主なサービスの認知率(主な8サービスのうち、いずれか1つでも知っている割合)を調査。全体で55.5%となり、年代別では10代が約9割(89.8%)で最も高く、20代(65.4%)、30代(57.9%)と年代が上がるにつれて低くなった。
SNSの認知率(主な7サービスのうち、いずれか1つでも知っている割合)は94.8%となり、全世代で9割を超えた。
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イマーシブメディア利用経験者は約20%、10代はその他の世代の約5倍
次に、イマーシブメディアサービスの利用経験について尋ねた。すると、利用経験者は20.8%に。年代が下がるにつれて利用経験率は上がり、10代(65.3%)はその他の世代(12.6%)と比べて約5倍だった。
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直近1ヵ月以内のサービス利用者における、1サービスあたりの1日の平均利用時間を調べると、イマーシブメディア(59.8分/日)はSNS(46.6分/日)より約13分長い結果となった。
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イマーシブメディアの楽しみ方、上位3つはいずれも現実世界での友人知人と一緒に
続いて、直近1ヵ月以内のイマーシブメディア利用者にサービスの楽しみ方について質問した。上位3つはいずれも、リアルな世界での友人知人と「ゲームをするための場として楽しむ(78.9%)」「チャットや通話をしながら楽しむ(73.7%)」「同じ場所に集まって一緒に楽しむ(72.0%)」となり、年代別では10代が高かった。
さらに年代別で見ると、「好きな開発者やクリエイターがいて、その人たちの作るゲーム・アイテム・配信などのコンテンツを楽しむ(77.1%)」をはじめとする7項目では、20代が最も高くなった。
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また、直近1ヵ月以内のイマーシブメディア利用者の中で、サービス内でアバターやワールドなどの3Dコンテンツの制作経験がある人(「よく制作している」「数回制作したことがある」「一度制作したことがある」の合計)は約5割となり、年代別では20代(63.6%)がトップだった。
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【調査概要】
調査対象者:日本全国の10~59歳
サンプル数:100,000※性年代構成比を人口構成比(R2国勢調査)にあわせてウエイトバック集計を実施
調査手法:インターネット調査
調査期間:2024年8月26日(月)~9月2日(月)
調査機関:電通マクロミルインサイト
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