【徹底比較】チェーンソーのおすすめ人気ランキング【2024年】

伐採で使う人には、パワーがあり給油すれば長時間の使用も可能なエンジン式がおすすめ。排気量によってラインナップが分かれ、排気量25cc程度の小型のものから、排気量が75cc以上の超大型のものまであります。

エンジン式は、ガソリンとエンジンオイルを混ぜた混合燃料を使用します。排気量の多いものであれば、幹の太さが直径70cmを超える大径木を切断できるほどのパワーがあることが大きな特徴です。

一方で排気ガスを排出し、騒音・振動が大きい点がデメリット。また、燃料の管理やメンテナンスに慣れていない初心者は手間を感じることもあるでしょう。しかし、燃料さえ補給できれば長時間使用でき、電源も必要としないため、山林で使う人におすすめできるといえます。

立っている木の枝を切る枝打ちや薪作りが目的の人には充電式がおすすめ。バッテリーを動力源とするので、バッテリーの残量が減るとパワーは落ちてしまうものの、取り回しが良好でメンテナンスがラクなことが特徴です。

また今回の検証では、チェーンスピードが10m/s（メートル毎秒）以上の充電式のものは、直径18cmの檜をエンジン式と同じくらいスムーズに切断できました。

チェーンスピードとは、1分間にチェーンが移動する距離のこと。10m/s以上のものであれば、枝打ちや薪作りといった比較的パワーが必要な作業も十分こなせるできるでしょう。

庭木の剪定が目的の人には電動式がおすすめ。家庭用のコンセントから給電できるので、使いたいときにすぐ使えることが特徴です。充電式と同じくらい騒音・振動が少ないというメリットもあります。

一方で、コードがあるので取り回しに欠ける点や、エンジン式・充電式と比べるとパワーが劣る点がデメリット。今回の検証でも、電動式で18cmの檜をスムーズに切断できたものはありませんでした。

騒音を抑えたい人や使用頻度が低い人、庭木の選定で細枝を切断したい人など、パワーをあまり必要としない人におすすめできるといえるでしょう。

チェーンソーを選ぶときは、ガイドバーの長さではなく、有効切断長さが木の直径よりも長いもの選びましょう。

ガイドバーとは、チェーンの回転を支える金属製のプレートのことで、ガイドバーの長さは切断できる長さのことではありません。そのため、木を切断できる長さは、有効切断長さと呼ばれるチェーンが木に接触する部分の長さを確認する必要があります。

たとえば、直径240mmの木を切断する際、ガイドバーの長さが240mmのものを選ぶと、有効切断長さが木の直径より短くなり切断できない場合があります。

ただし、ガイドバーの長さを有効切断長さとして記載しているメーカーもあるため、それぞれの長さがどこの部分を指しているのか忘れずに確認しましょう。

ガイドバーの種類は、スプロケットノーズバー・ハードノーズバー・カービングバーの3つに分かれており、それぞれ切りたいものに合わせて選ぶことが重要です。

主流のスプロケットノーズバーは、DIYからプロまで幅広い層に使用されており、先端についているスプロケット（歯車）によって、チェーンの回転が滑らかになり切断スピードが向上します。

一方で、横方向からの力に弱く、やや耐久性に欠ける点がデメリット。太い木の切断などハードな作業で使うプロは耐久性のあるハードノーズバーを検討しましょう。

頑丈な仕様なので、重量が重く切断スピードが遅いというデメリットはあるものの、スプロケットなどの部品を省くことで、先端を突っ込んで切る切断方法にも向いていることが特徴です。

枝打ちなどの細かい作業やチェーンソーアートが目的の人は、軽量なカービングバーもおすすめ。チェーンの回転の抵抗が大きく切断スピードは遅くなるものの、先端が細いことでキックバックが発生しにくく、軽量で取り回しに優れていることが特徴です。

チェーンソーに取り付けてあるソーチェーンは、基本的にどの商品もアメリカのメーカーであるオレゴンのものを採用しています。型式によって種類が分かれており、25AP・91PX・90PXなどが主流です。

25APは、軽量で滑らかな切り心地が特徴。さらに、メンテナンス性と耐久性をあわせもち、プロの現場でも使用される型式です。一方、91PXは、切れ味のよさに加えてキックバックが発生しにくくなる設計を施し、安全性も重視していることが特徴。初心者用の入門機に採用されていることが多い型式です。

ほかにも、型式によって特徴はさまざま。購入予定のチェーンソーにどの型式のソーチェーンが取り付けてあるのかもぜひチェックしてみてください。

ハンドルの形状の種類は大きく分けて、トップハンドル型とリアハンドル型の2種類。枝打ちなどの細かい作業には小回りがきくトップハンドル、伐木や丸太の切断には安定感があるリアハンドルがおすすめです。

トップハンドル型は、本体上部と側面にハンドルがついており、小型・軽量さを重視していることが特徴。リアハンドル型は、本体前部と後方にハンドルがついており、両手の間隔が広いので安定感があることが特徴です。

軽ければ軽いほうがよいと思いがちですが、チェーンソーにおいては必ずしもそうではありません。今回の検証では、バッテリーや燃料を含めた総重量が2.4kg未満のものは、チェーンの回転による振動が手に伝わりやすく安定感に欠けました。

一方で、総重量が2.4kg以上のものは、チェーンの回転によるブレや振動が比較的少なく、安定感が良好。また、自重があるため、本体を支えるだけで刃が木に沈み込んでいき、スムーズに切断できました。

なお、今回使用した商品のなかで最も重い商品の総重量は約4.3kg。4kg程度でも重すぎるとは感じなかったので、総重量2.4〜4kg程度のものであれば扱いやすいといえるでしょう。以下のコンテンツでは小型のチェーンソーを紹介しているので、気になる人はチェックしてくださいね。

スロットルロックアウトとは、トリガー（スロットルトリガー）をロックするための装置のこと。チェーンを回転させるには、このスロットルロックアウトを押してからトリガーを引く必要があります。

ボタン式のスロットルロックアウトは、チェーンを回転させるたびに親指で押す必要があり、やや疲労が溜まりやすい印象。一方で、レバー式のものは、手のひらで包むように自然な握り方で操作しやすいと感じました。

木を切断する回数が多い人は、チェーンソーをラクに起動できるレバー式のものがおすすめですよ。

チェーンブレーキとは、チェーンの回転を強制的に停止させる装置のこと。キックバック発生時など、緊急性が高い状況に迫られたとき、ハンドガード（木クズから手を保護する部分）を前に倒すことでチェーンブレーキが作動します。

チェーンブレーキがついていないものもハンドガードはありますが、回転を強制停止する機能はありません。いざというときに、少しでも負傷するリスクを軽減できるよう、チェーンブレーキ付きのものがおすすめです。

より安全性の高いものを選ぶなら、トリガーを離すと同時にチェーンの回転が止まるものを選びましょう。今回の検証では、電動式チェーンソーはトリガーを離してからチェーンの回転が止まるまでに時間差がありました。

このようなものは、必ず回転が停止したことを目視で確認するようにしましょう。切断後に回転が止まっていると思い込んでチェーンに触れると、思わぬケガにつながります。

とくに、チェーンソーの扱いに慣れていない人は、チェーンの回転が止まるまでの時間差が少ないエンジン式または充電式を選ぶとよいでしょう。

チェーンソーは、クラッチカバーと呼ばれるカバーを外すことで、ガイドバーやチェーンの脱着を行うことができます。

使用時の不具合などから、屋外でメンテナンスをすることも多いので、よりスムーズにメンテナンスできるようカバーの脱着に工具が不要なものや固定用のボルトが落下しないものを選ぶようにしましょう。

メンテナンスをする際は、チェーンの張り具合をネジで調整する必要があります。今回の検証では、調整するネジの位置がガイドバーに近いものは、ネジが回しづらくスムーズにメンテナンスできませんでした。

なお、調整に工具が不要なものは、より手軽にメンテナンスが可能。チェーンの張り具合を調整するのに工具が必要か、調整するネジはどこについているかという点にも注目してみてくださいね。