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エレクトロニクスの進歩とともに歩み続ける ―世界をリードする企業で採用されるはんだ付け材料

理工系×企業ジョブマッチング/千住金属工業
記者の目/ここに注目
□若手の時から世界をリードする企業とのプロジェクトに参画
□将来のニーズを先取りした研究開発ができる
参事 研究開発部 ハンダテクニカルセンター 統轄部長 島村 将人さん

1938年創業の千住金属工業は、はんだ付け材料、リフロー炉(はんだ付け装置)といったFA装置などの事業を展開。主力のはんだ付け材料はエレクトロニクスやモビリティなど各分野の世界中の企業で採用されている。

同社が扱っているはんだ付け材料は、一般的な棒状のほか粉末、ボール、箔などさまざまな形態で、事業別売上比率の約85%を占めている。現在市場に出回っている全形態のはんだを製造・提供している企業だ。

「人財確保や必要な設備の導入といった研究開発を進める上で欠かせない投資は積極的に行っている」(研究開発部ハンダテクニカルセンター 島村将人統轄部長)。世界をリードする企業との取引からもたらされる新しいニーズに対応するべく新たな製品開発に注力することを通じて、技術力を高めてきた。

入社後に活躍する人物像は?

世界をリードする企業とのプロジェクトには若手でも関わることができ、貴重な経験を積めるのが同社の特徴。世界を相手に事業を展開する同社では、採用したい理工系人材に求めるポイントが2点ある。

第1のポイントは欲求が強いこと。「この企業と取引したい、つくりたいものがある、つくったものを採用してもらいたい、といった欲求が強い人は入社してからも活躍する人が多い」と島村統轄 部長。学生一人ひとりの欲求の強さを知るために、面接で学生時代に一生懸命取り組んだことなどのエピソードを聞き、自ら進んで欲しいものを手に入れたり、やりたいことを叶えようとしたりする意志の強さや熱量を推し測る。

第2のポイントは周りの空気を読みすぎないこと。「理工系人材に限ったことではないが、空気を読みすぎる人や、自分の主張を控え発言を躊ちゅう躇ちょしがちになる人は多い」と島村統轄部長。その場の空気を読みすぎることなく主張すべき時に主張できる人は、グローバル化が進む中で重宝される。

一方で、「自分勝手で自己主張が強い人や気持ちの強さで仕事を頑張る人たちだけで研究開発は成り立たない。自己主張は強くないとしても、誰にも負けない高い専門性を持っている人がいて初めて、研究開発は成り立つ。専攻分野に関係なく活躍している人の共通点は、ロジックを組み立て、1つの結果に対して考察し、先を見て行動できることにある」(島村統轄部長)と話す。世界の名だたる企業とのプロジェクトに参画してみたい人は臆することなくエントリーしてみるといいだろう。

開発現場の様子

ジョブローテーションで視野拡大

研究開発本部にはこの数年、十数名の新入社員が配属されている。総勢100名ほどが在籍しており、本社のほか栃木事業所(栃木県真岡市)、瀬戸事業所(愛知県瀬戸市)にある事業所も配属先となる。2024年度から、専攻や研究内容から適性を見て研究開発本部内のどの部に配属するかを決め、配属先の研究開発職に求められる、業務に直結する実務型研修プログラムを実施する形式へ切り替えた。本配属後も部内で各グループを回る形で研修を行い、どのような開発テーマがあるかを知るとともに、自分がどんな開発にチャレンジしたいかを考える機会を設けている。

昨今の技術は目まぐるしく変化している。そのような変化が当たり前の世の中に対応すべく、研究開発者の経験の幅を広げるために、部署内で2~5年を目安に担当材料やテーマを変えるなどのポジションチェンジを行っている。また、本人の希望や経験値、さらに組織の状況など総合判断になるが、同社は世界中に支社があるため海外出張や海外赴任により海外拠点で仕事をすることもでき、さまざまな視点を養うことができるところもポイントだ。「別の部署を経験して再び研究開発部に戻ってくれば、今までとは違った視点から研究開発に取り組むことができるようになる」(島村統轄部長)。

世界をリードする企業のニーズに対応することで会社を成長させると同時に、環境への配慮など持続可能な社会の実現を意識した企業活動も推進していくという。

はんだ付け材料
はんだ付け装置

理系出身の若手社員に聞く
お客さまの生の声を製品の開発に活かす

研究開発部ハンダテクニカルセンター 副研究員 早川 めぐ美さん (2019年入社)

現在、パワー半導体用のはんだペーストに使われているフラックスと呼ばれる化学薬品の開発を担当しています。私が当社を選んだ理由は、幅広い用途と高いシェアを誇るはんだ、代替品のない独自技術、そしてそれを支える手厚い研究投資に魅力を感じたからです。仕事のやりがいや魅力は、世界をリードする企業の最新の製品開発に携われたり、製品の評価を直接お客さまから聞くことができたりするところです。お客さまの生の声はより良い製品をつくる上で貴重なヒントになります。

研究開発部は性別年代関係なくさまざまな方がいらっしゃるので、仕事で困ったことがあれば先輩社員が親切に教えてくれます。いろんな人の多様な意見を聞けるのは研究開発を進める上で恵まれた環境であり、今後も顧客のニーズに応えられるようにさまざまな経験を積みたいと思います。

会社DATA
所在地  東京都足立区千住橋戸町23
創業   1938年4月
代表者  代表取締役社長 鈴木 良一
資本金  4億円
従業員数 1050名
事業内容 はんだ付け溶剤ならびに接着材の製造・販売/はんだ付け装置の製造・販売/金属の粉末および軸受の製造・販売 ほか
URL   https://www.senju.com/ja/

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