ＰＤＦ文書の濃さ

使用のフォントはMS明朝でしょうか？ 文字にはウエイトといって、同じ明朝体でも極細から極太まで何段階かのバリエーションがあります。 DTPではこのフォントファミリーを一式そろえて使うわけですが、Wordはワープロソフトなので、こうしたウエイトがそろっていなくても、太文字にする機能があります。ただしこの機能は縦棒も横棒も均一に太くするので、画数が多い文字ではつぶれが出てしまう。ま、事務用レベルの許容範囲内ではあるのでしょうが。 ところで、MS明朝は出力解像度の低い事務用プリンタでプリントする（解像度が低いと実際より太めにプリントされる）ことを予め想定して作られたフォントだと思います。特に横棒が細いので、小さい文字を高い解像度で出力をすると、横棒が欠けてしまうこともあるようです。 そこにPDFという新しい技術が出てきたわけですが、確かにPDFにすると、高解像度出力したように、フォント本来の太さに近い太さ（細さ）になりますね。これは仕様ですから致し方ない。むしろこのほうがフォント本来のウエイトに忠実な再現だといえるでしょう。 めんどうなことをしないで何とか太くしたいというのであれば、インクジェットであれば、事務文書モードではなく、もっと高レベルのモードを選んで刷ってみるという手もあります。高レベルほどインクの量が多くなり、文字もはっきりしてくることがあります。また黒１色の文書でもカラーモードで刷る。インクが不経済になるが、これも一つの手。一度お試しあれ。