書き忘れがあったので追記します。ニッケル水素電池やニッカド電池はメモリー効果という厄介なものがあり、電池を中途半端に使って、充電ということを繰り返すと、電池の終止電圧(ここまで使うと急激に取り出せる電流が減る電圧)がだんだん高くなってしまい、充電してもすぐに使えなくなってしまうという現象が起こります。この点でも、通常の電池(1.5V定格)用に設計された機器にこの種の電池を使用すると、電池が完全に放電しきる前に機器が使えなくなる(もともとの電圧が低いため)ため、中途半端に使って充電ということを繰り返すことになり、電池自体の寿命を縮めることにもなりかねません。
メモリー効果については以下のようなものです。例えばある電池を完全充電して、電池容量の30%程度使って充電するということを繰り返すと、その電池は30%程度使ったところで急激に取り出せる電流が減り、本来なら使えるはずの残り70%が使用できなくなってしまうということです。メモリー効果を持つ電池(ニッケル水素やニッカド電池)ではこれを避けるため、できるだけ使い切ってから充電することが望ましいのです。そこでこのような電池を使用する機器には放電機能(電池をいったん空にする)を持ったものが多く見受けられます。中途半端に使った電池をこの機能を用いて一端空にしてから充電することで、メモリー効果によるデメリットを抑えようというものです。同じ充電式電池でも自動車などに使う鉛バッテリーや携帯電話などでおなじみのリチウムイオン電池にはこの性質がなく、中途半端な充電を繰り返すことには問題がなく、返って常に充電状態に置いたほうが寿命が延びます。
お礼
非常に詳しくありがとうございます。勉強になりました。