デジカメとプリント

通常、デジタル写真の出力は400dpiで行われます。８インチ×１０インチの出力に必要な画素数は3200dpi×4000dpiですから1280万画素が必要になります。 次にデジカメの画素数の考え方ですが、RGBそれぞれを１画素（RGBで３画素）と呼んでいます。本来なら、RGBで１画素とカウントすべきはずなのですが。 レンズの焦点は１点に結びますが通常CCDは平面配列されたにRGBを3点で、被写体の1点を捉えます。ビデオカメラの３板CCDの方が、光学的には正解です。 CCD自体は鏡面体なのでフィルムよりも、フレアーが多くなる傾向があります。 CCDはセルの置くの方に受光部があるため、斜めからの光の受光力が弱く、レンズからCCDへの光を垂直するようにレンズを設計した方が良いとされています。 このような光学的に不利な条件を克服するため、各メーカーは努力をしているわけですが、CCDそのものが進化しないと小手先の工夫では限界があると思います。 現在、メーカーはソフト的に画像を処理し、シャープネス効果などで見栄えのするデジタル画像を作っていますが、従来フィルムの持つ質感や自然さは再現されていません。 デジカメがもてはやされるのは、画像確認がすぐできること、フィルム現像がいらないことからくるもんです。 画質的に従来フィルムカメラを超えるデジカメは出現すると思います。その時が、従来ファイルムの終焉の時と考えています（あと３～５年かな）。

どんなカメラで撮影して、どれ程の画質を評価しているのかわかりませんので、的外れかもしれませんが・・・。 一般的なコンパクトデジカメでは、レンズも小さく、CCDも非常にコンパクトなため、「光」が少ないと、すぐノイズが出ます。写真の暗い部分などにブツブツしたノイズが乗り、きれいでなくなります。 「光」が少ないと、デジカメが自動で増感しますので、ノイズが増えます。 ノイズを抑える為には、 １．「光」の多い、晴れた日中屋外で撮影する。 ２．デジカメのISO感度をオートからISO50固定に変更する。 があります。 上記条件で撮れれば、結構きれいな写真が撮れると思います。 もう一つは、画像処理エンジンの差もあります。 これはメーカにより違いますので、こればっかりは変えようがありません。CANONの「DIGIC」が定評ある様です。

デジタルカメラは、彩度を自然より上げてある（テレビ画面のように）ものが多いので、一見綺麗に見えますが、カメラとしては、従来からある35ミリのフイルムを使ったカメラで撮るほうが、何倍もきれいな写真が撮れますので、フィルムカメラで撮り馴れた方で、詳細に写真を見る習慣が出来た人は、そのように感じると思います。 解像度だけでなく発色やグラデーションがフィルムカメラには６００万でも及びません。 プリントをデジカメとフィルムの紙焼きと並べて見るとＬ判でも全く違いますね。 解像度では画像の大きさを指定しますが、６００万画素あれば、ほぼフィルムカメラの四つ切りに負けないと思います。 画素数が多くても撮像センサのサイズが小さく画素密度が高いと階調性は十分ではないことが多いです。 画質の設定では、圧縮率を高くすると階調性の省略が起きますので、画質の設定はどうなっているでしょうか。 プリント予定のサイズで解像度を設定して、必要画質で画質を設定するとよいです。 フィルムとデジカメでは、画質の特徴が違いますから、本来同じ基準では比較しない方が良いと思います。 デジカメの彩度やコントラストを画像処理で変えられるなどの特徴を生かしたりして、自分の撮影目的に合わせてフィルムカメラと使い分けるものと思います。

　デジカメの設定で、解像度(ピクセル数)ではなく、画質の設定が低画質になっているのではないでしょうか。私が使っているデジカメでは、解像度(640*480,800*600,1280*960)と画質(FINE,NORMAL,BASIC)を選択できます。画質とは、撮影データの保存形式であるJPEGの圧縮率を指します。圧縮率が低ければ画質が高くなる代わりに記録できる枚数が減り、圧縮率が高ければ画質が低くなる代わりに記録できる枚数が増えます。 　ちなみに私のデジカメは200万画素で、写真屋にL判でプリントしてもらったことがありますが、十分満足できるものでした。600万画素もあればさらに大きなサイズのプリントでも大丈夫なはず。もし、画像にかげろうが立つようなノイズが出ているようなら、カメラの「画質」設定を確かめて見てください。