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ハマケンこと浜野謙太率いる在日ファンクが、待望の新作をリリース。ジェイムズ・ブラウンから流れを汲むファンクを、日本にありながら再認識しようと試みる、彼らの独自すぎる世界を濃縮した入魂のミニ・アルバム。その名も『連絡』。秋の夜長にちょっぴりビターでメロウなファンクを味わってみませんか。
泣かせる日本在住のファンクが誕生
在日ファンク / 連絡
【Track List】
1. ホームシック / 2. 電話<Interlude> / 3. ダチ / 4. 英会話<Interlude> / 5. 嘘 / 6. 肝心なもんか / 7. 俳句<Interlude> / 8. 不思議なもんでさ
【販売形式】mp3
【販売価格】1,350円
在日ファンク至上、最も「泣かせるファンク」
SAKEROCKのトロンボーン担当・浜野謙太を中心としたファンク・バンド、在日ファンク。日本に在りながら、ジェームス・ブラウン直系の本格ファンク・ミュージックを奏でてきた彼ら。今年2012年は岡村靖幸による「爆弾こわい」のリミックス作品が発表されたことを皮切りに、TV番組のテーマ・ソング、タイアップに次々と採用された。出場した各種夏フェスでは大盛況で、ダブル・アンコールを披露するなど、彼らにとって今年は濃密で特別な1年になっていることは間違いない。そんな今年ももう3か月を切った10月、在日ファンクはまだまだ快進撃を続ける。 ミニ・アルバム『連絡』がリリースされたのだ。
今作は在日ファンク至上、最も“泣かせるファンク”である。全体的に落ち着いた、アダルトでムーディなナンバーが揃う。これまで鳴らされてきた、キレのいいトランペットや、野太く鳴らされるトロンボーン。それらはすべて涙でびしょ濡れになってしまったかのように、しっとりと艶をもった、まるで泣いているようなフレーズへと変化している。「ホームシック」や「ダチ」など曲のタイトルに、久々に“連絡したい! ”と思わせてくれるような相手を示しているのも面白い。そしてその曲間には“間奏曲”や“幕間”といった意味である<Interlude>曲が挿入されている。曲というよりはショート・ストーリーであり、ハマケン節炸裂の在日ファンクらしい遊び心も含めながら、アルバム曲間を“連絡”させている。
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そういえば、以前彼が「ほぼ日刊イトイ新聞」の取材で残したメッセージの一説に、こういう言葉がある。〈全てはリズムだけでできていて、語感だけではなく、その言葉の意味までもがリズムに作用していることを発見してしまった僕ら〉。語感のリズムと、ファンクのリズムに頼り切らない、在日ファンクとしての新境地が開拓されている今作は、まさにこのメッセージ通りであるとともに、それを超越しているのではないか。“在日”という言葉が彼らのことを“在日外国人”と示さないように、彼らの“ファンク”もまた、今までのリズムや語感だけの“ファンク”ではないのだろう。しっとりとした情景を映しながら、湧き出る単語ひとつひとつの意味でファンクを追求した今作に、在日ファンクのファンク魂がうかがえる。この1年間、加速してきた彼らの最終形が今ここに連絡された。今年の在日ファンクを締めるにふさわしいその情熱に応え、精一杯に泣いて、踊ろうではないか。(text by 梶原綾乃)
LIVE INFORMATION
在日ファンク『連絡』発売記念ツアー
2012年11月4日(日)@大阪 梅田 CLUB QUATTRO
2012年11月11日(日)@愛知 名古屋 CLUB QUATTRO
2012年11月17日(土)@北海道 札幌 PENNY LANE24
2012年11月24日(土)@東京 渋谷 O-EAST
在日ファンクの配信音源をチェック!!
>>>『爆弾こわい』特集はこちら
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浜野謙太関連の音源はこちら
SAKEROCK / ホニャララ
SAKEROCK2年振りのフル・アルバム。本作より先行でリリースされたシングル「会社員と今の私」は、オリコン・チャートで25位に入る快挙を達成。インディーでインストでこんなことが起きるなんて! 今作も快晴の空のように痛快で、熟成された古酒のように芳醇な最高のサウンドが詰まっております。これが日本の新しい音楽。
SAKEROCK / songs of instrumental
ハナレグミ、高田漣、ヒットミー(CaSSETTE CON-LOS)、JUNE(BEAR GARDEN from Thailand)、山田里香(Bophana)や野村卓史(グッドラックヘイワ)ほか豪華ゲストがこれでもかと参加した、セカンド・フル・アルバム。アナログ・レコーディングされた音色と、「エイト・メロディーズ」や「スーダラ節」などの懐かしのメロディが温かな一枚です。
PROFILE
在日ファンク
新しい時代のディープ・ファンク・バンド、在日ファンク。高祖ジェイムズ・ブラウンから流れを汲むファンクを日本に在りながら(在日)再認識しようと、 音、思想、外観あらゆる面から試みるその様は目を覆うものがある。しかし、それこそがまさにファンクだということに彼らはまだ気付いていない。